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高気密と換気の関係とは?

高気密と換気の関係とは?C値が換気性能を左右する理由

高気密住宅ほど計画換気が重要です

結論から言います。

高気密と換気はセットです。

高気密住宅だから換気が不要になるわけではありません。

むしろ、住宅の隙間を減らすことで、給気口から外気を取り入れ、決められた経路を通して排気口から出す「計画換気」が機能しやすくなります。

一方、隙間が多い住宅では、換気設備を動かしても、想定していない場所から外気が入る可能性があります。

高気密は空気を閉じ込めるための性能ではありません。

空気の入口と出口を管理するための性能です。

高気密住宅でも換気は必要です

人が住宅で生活すると、室内にはさまざまな物質が発生します。

  • 人の呼吸による二酸化炭素
  • 料理や入浴による水蒸気
  • 料理や生ごみなどのにおい
  • 建材や家具などから発生する化学物質
  • ホコリやハウスダスト

これらを室外へ排出し、新しい外気を取り入れるのが換気の役割です。

住宅の気密性能を高めても、人の呼吸や生活による湿気、においなどが発生しなくなるわけではありません。

そのため、高気密住宅ほど、換気設備を正しく設計し、継続して運転する必要があります。

換気が必要な詳しい理由は、なぜ換気が重要なのか?で解説しています。

昔の住宅の隙間風は計画換気ではない

昔の住宅は現在より隙間が多く、床、天井、窓、コンセント、配管まわりなどから外気が入っていました。

自然に空気が入れ替わっているように見えますが、これは計画された換気ではありません。

隙間風には、次のような問題があります。

  • 外気がどこから入るか分からない
  • 必要な部屋へ空気が届くとは限らない
  • 風や室内外の温度差で空気量が変わる
  • 冷気、湿気、花粉、ホコリなどが入りやすい
  • 暖めた空気や冷やした空気が逃げやすい

隙間が多ければ、換気設備を設置しなくても安全という意味ではありません。

大切なのは、必要な外気を適切な場所から取り入れ、住宅内を通して排出することです。

気密性能が低いと換気計画が乱れやすい

換気設備は、給気口、室内ドアのアンダーカット、排気口などを通して、住宅内に空気を流すように計画します。

しかし、建物に意図しない隙間が多いと、換気扇に近い隙間から外気が入る場合があります。

その結果、換気したい居室まで外気が届かず、空気の流れに偏りが生じる可能性があります。

例えば、リビングや寝室から新しい空気を入れ、廊下を通して、トイレや洗面所から排気する計画を立てたとします。

ところが、排気口の近くに大きな隙間があれば、その隙間から空気を吸い込み、離れた居室の空気が十分に動かないことがあります。

つまり、気密性能が低い住宅では、換気扇が回っていても、住宅全体が計画どおりに換気されているとは限りません。

高気密だから空気の流れをつくりやすい

高気密住宅では、意図しない隙間からの空気の出入りを抑えられます。

そのため、給気口から入った空気を、計画した経路に沿って排気口まで流しやすくなります。

高気密にする目的は、単にC値の記録を競うことではありません。

  • 冷暖房の無駄を減らす
  • 計画換気を機能させる
  • 外気の入口を管理する
  • 壁の中への湿気の流入を抑える

このような住宅全体の性能を安定させることが目的です。

気密性能の基準となるC値については、C値とは?をご覧ください。

C値が良ければ換気も完璧とは限らない

ここは注意が必要です。

C値が小さければ、必ず換気が正常に機能するわけではありません。

C値は、住宅全体にどの程度の隙間があるかを示す数字です。

次のような内容まではC値だけで判断できません。

  • 給気口と排気口の位置
  • 各部屋を流れる空気量
  • 換気設備の風量
  • フィルターの目詰まり
  • 室内ドアを閉めた状態での空気経路
  • 入居後の家具配置
  • 換気設備の清掃状態

高気密は、計画換気を機能させるための土台です。

その土台の上に、適切な換気設計、施工、風量確認、メンテナンスが必要です。

C値だけを見て「空気環境も完璧」と判断してはいけません。

第一種換気と第三種換気の違い

住宅で採用される主な換気方式には、第一種換気と第三種換気があります。

比較項目 第一種換気 第三種換気
給気 機械 自然給気
排気 機械 機械
熱交換 対応機種あり 原則なし
特徴 給気と排気を機械で管理しやすい 構造が比較的シンプル
注意点 初期費用、消費電力、フィルター管理 冬の冷気、給気口の位置、建物の気密性能

どちらが必ず優れているということではありません。

建築地の気候、断熱性能、気密性能、間取り、予算、メンテナンス方法まで考えて選ぶ必要があります。

換気方式の詳しい違いは、高気密住宅における「24時間換気システム」の種類で説明しています。

熱交換換気にも気密性能が必要

熱交換換気は、排出する室内空気が持つ熱の一部を、取り入れる外気へ移す仕組みです。

冬は冷たい外気をそのまま室内へ入れる場合と比べて、換気による熱損失を抑えやすくなります。

ただし、住宅に隙間が多いと、熱交換器を通らずに外気が入る割合が増える可能性があります。

熱交換換気の能力を生かすためにも、気密性能は重要です。

また、カタログの熱交換率だけでなく、消費電力、フィルター代、清掃方法、将来の交換費用まで確認してください。

熱交換性能については、熱交換率92%とは?も参考にしてください。

24時間換気を止めてはいけない

24時間換気は、原則として常時運転する設備です。

電気代が気になる、音が気になる、冬に給気口から冷気を感じるという理由で止めてしまうと、室内の湿気やにおいなどを排出しにくくなります。

問題がある場合は、換気を止める前に次の点を確認してください。

  • フィルターが目詰まりしていないか
  • 給気口を家具などで塞いでいないか
  • 換気設備の設定が適切か
  • 異常な運転音が発生していないか
  • 必要な風量が確保されているか

高気密住宅の安全性と換気停止のリスクについては、高気密住宅は危険?で詳しく解説しています。

花粉対策はフィルターと管理方法まで確認する

高気密住宅では、外気の主な入口を給気口に集めやすいため、フィルターを通して外気を取り入れられます。

これは花粉やホコリの侵入を減らすうえでメリットになります。

ただし、住宅を高気密にすれば、花粉を完全に防げるわけではありません。

人の出入り、衣類、洗濯物、窓開け換気などからも花粉は入ります。

また、フィルターの性能が高くても、目詰まりしたままでは必要な給気量を確保しにくくなります。

フィルター性能だけでなく、清掃頻度、交換価格、購入方法も確認することが重要です。

換気は結露対策にも関係する

人の呼吸、料理、入浴、室内干しなどによって、住宅内では毎日水蒸気が発生します。

換気が不足すると室内湿度が上がり、外気温や窓性能などの条件によっては結露しやすくなります。

ただし、換気をすればすべての結露を防げるわけではありません。

断熱欠損、窓の断熱性能、防湿層の施工、室温、加湿量なども関係します。

結露対策は、断熱、気密、換気、湿度管理をセットで考える必要があります。

詳しくは、気密と結露の関係とは?をご覧ください。

契約前に住宅会社へ確認する5項目

高気密住宅と換気設備を検討するときは、次の5項目を確認してください。

1.全棟で気密測定をしているか

過去の最高記録ではなく、自分が建てる住宅を測定するか確認します。

2.C値の基準はいくつか

目標値なのか、保証値なのか、過去の平均値なのかを確認してください。

3.換気方式を選んだ理由は何か

第一種・第三種という名称だけでなく、気候や住宅性能に合っている理由を確認します。

4.空気がどの経路で流れるのか

給気口、排気口、室内ドアを閉めた状態での空気経路を、図面上で説明してもらいます。

5.入居後の維持費はいくらか

電気代、フィルター代、清掃頻度、将来の本体交換費用を確認してください。

デザインハウス甲府の考え方

デザインハウス甲府では、高気密と換気は切り離せないと考えています。

そのため、次の性能を重視しています。

  • 全棟気密測定
  • C値0.7以下
  • 第一種熱交換換気
  • 熱回収率92%
  • 断熱等級6
  • UA値0.46以下

大切なのは、高価な換気設備を取り付けることではありません。

建物の気密性能を測定し、住宅の性能に合った換気計画を立て、入居後も維持できる設備を選ぶことです。

俺流ポイント|C値だけを自慢する会社は選ばない

私は、住宅会社から「当社のC値は優秀です」と説明されても、それだけでは判断しません。

私なら続けて、こう質問します。

換気方式は何ですか?

給気口から入った空気は、どこを通って排出されますか?

フィルターの交換費用はいくらですか?

完成後に風量を確認しますか?

C値は重要です。

しかし、家づくりの目的は、C値の記録を出すことではありません。

家族が毎日暮らす室内の空気を、計画どおりに入れ替えることです。

高気密だけを自慢する住宅会社も、換気設備の名称だけを自慢する住宅会社も、私は選びません。

気密測定と換気計画をセットで説明できる住宅会社を選びます。

山梨県で高気密・換気性能をご検討の方へ

デザインハウス甲府では、UA値やC値だけでなく、換気方式、空気の流れ、熱交換率、フィルター費用までご説明します。

  • C値はいくつ必要なのか
  • 第一種換気と第三種換気のどちらがよいのか
  • 換気設備の維持費はいくらかかるのか
  • 高気密高断熱にすると総額はいくらになるのか

住宅会社を決める前でも構いません。

気密性能と換気計画を、数字と仕組みで確認できる家づくりをご提案します。

デザインハウス甲府
〒400-0118 山梨県甲斐市竜王1656-17
営業時間 9:00~18:00 / 定休日 水曜日

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