Q:ネット銀行と地方銀行、住宅ローンはどちらがよい?
A:建売住宅ならネット銀行、注文住宅なら地方銀行が有利になる場合があります
ただし、金利だけでは決められません。
注文住宅では、土地代、着工金、中間金、完成金を複数回に分けて支払います。そのため、低金利でも必要な時期に融資できなければ利用できないからです。
比較すべきなのは、次の6項目です。
- 適用金利
- 融資手数料・保証料
- 団信の保障内容
- 土地先行融資・分割融資
- つなぎ融資の費用
- 審査や手続きの進めやすさ
ネット銀行のメリット
ネット銀行には、次の特徴があります。
- 金利が低い傾向にある
- 来店せず手続きできる
- 一部繰上返済手数料が無料の商品が多い
- 団信の保障が充実した商品がある
- 金利や条件を比較しやすい
会社員で収入が安定し、完成済みの建売住宅やマンションを購入する場合には、ネット銀行の低金利を活用しやすくなります。
ネット銀行の注意点
1.融資手数料が高い場合がある
ネット銀行では、借入額の2.2%を融資手数料とする商品があります。
3,500万円を借りる場合は、
3,500万円×2.2%=77万円
です。
住信SBIネット銀行も、住宅ローンの事務取扱手数料を借入額の2.2%としています。住信SBIネット銀行「住宅ローン手数料」
表示金利が低くても、手数料を含めると地方銀行との差が小さくなる可能性があります。
2.注文住宅の支払いに対応できない場合がある
住宅ローンは、原則として建物完成時に実行されます。
しかし注文住宅では、その前に土地代、着工金、中間金が必要です。ネット銀行によっては、別会社のつなぎ融資を利用しなければなりません。
つなぎ融資には、金利、事務手数料、印紙代などがかかります。
最近は土地先行融資へ対応するネット銀行もありますが、すべての商品が対応しているわけではありません。住信SBIネット銀行「土地先行プラン」
3.手続きを自分で進める場面が多い
書類の不足や入力ミスがあると、審査や融資実行が遅れる可能性があります。
土地決済日や着工金の支払日が決まっている注文住宅では、単なる手続きの遅れが契約全体へ影響します。
地方銀行のメリット
地方銀行は、次のような人に向いています。
- 土地から購入して注文住宅を建てる
- 着工金・中間金の分割融資が必要
- 対面で相談しながら進めたい
- 自営業者・会社経営者
- 転職して間もない
- カーローンなど他の借入れがある
- 地域特有の土地や担保事情がある
山梨中央銀行の住宅ローンは、土地や建物代金の支払いに合わせた分割借入れに対応し、がん団信も金利上乗せなしと案内しています。山梨中央銀行「自由設計型住宅ローン」
ネット銀行より金利が高く見えても、つなぎ融資が不要になり、団信の上乗せもなければ、総額では有利になる場合があります。
金利差だけなら、いくら違う?
3,500万円を35年返済で借りた場合、金利差が年0.2%あると、毎月返済額の差は約3,500円、総返済額では約145万円の差になります。
金利差は無視できません。
しかし、ネット銀行で77万円の融資手数料とつなぎ融資費用が必要になり、地方銀行では分割融資と無料のがん団信が利用できるなら、単純な金利差だけでは結論を出せません。
次の合計額で比較してください。
35年間の利息+融資手数料+保証料+つなぎ融資費用+団信上乗せ額
俺流結論
ネット銀行と地方銀行のどちらがよいかは、金利ランキングだけでは決まりません。
完成済み住宅の購入は金利の低いネット銀行が有力。土地から注文住宅を建てる場合は、分割融資に対応できる地方銀行が有力です。
特に危険なのは、広告の最低金利だけを見てネット銀行に決め、後から、
- 土地代を融資できない
- 着工金が間に合わない
- つなぎ融資費用が必要
- 希望していた金利が適用されない
と分かることです。
住宅会社が勧める銀行をそのまま選ぶ必要はありません。しかし、金利だけで銀行を選ぶのも危険です。
最も低い金利ではなく、完成まで確実に資金が動き、総支払額が少ない住宅ローンを選ぶべきです。
関連FAQ
ネット銀行でも注文住宅を建てられますか?
可能です。ただし、土地先行融資、分割融資、つなぎ融資への対応を契約前に確認してください。
地方銀行の方が住宅ローン審査は通りやすいですか?
一律にはいえません。対面で事情を説明しやすい利点はありますが、最終的な判断は各金融機関の審査基準によります。
住宅会社が紹介する銀行を選ぶべきですか?
比較候補にはなりますが、金利、諸費用、団信、分割融資を含めて、最低2~3行は比較してください。










