Q. 60年保証なら、60年間修理費はかからない?
A. いいえ。60年保証は、家のすべてを60年間無料で修理する制度ではありません。保証される部分や無償修理の範囲は限られ、保証を延長するために有償メンテナンスが必要になる場合もあります。
住宅会社の広告で「60年保証」「永年保証」と見ると、60年間は修理費がかからず、家のすべてを直してもらえるように感じます。
しかし、実際には次の3つを分けて確認する必要があります。
1.何が60年保証の対象なのか
長期保証の対象は、制度によって異なります。
多くの場合、中心となるのは、
- 構造耐力上主要な部分
- 雨水の浸入を防止する部分
などです。
キッチン、トイレ、ユニットバス、給湯器、食器洗い乾燥機、換気設備などまで、すべて60年間保証されるとは限りません。
「家が60年保証」と「家の中のすべてが60年保証」は、まったく同じ意味ではありません。
2.本当に60年間、無条件で保証されるのか
「60年保証」と表示されていても、契約した時点から無条件で60年間保証されるとは限りません。
例えば、一定期間の初期保証があり、その後は住宅会社の定期点検を受け、必要と判断された有償メンテナンス工事を行うことで、保証期間を延長する仕組みがあります。
外壁、防水、屋根、防蟻などの指定工事を断った場合、保証を延長できなくなる可能性もあります。
つまり、実際には、
「60年間無料で保証」ではなく、
「条件を満たせば最長60年まで保証を延長できる」
という制度であることが少なくありません。
3.保証期間中なら、修理はすべて無料なのか
保証期間中であっても、すべての不具合が無料修理になるわけではありません。
次のようなケースは、保証対象外となる可能性があります。
- 通常使用による経年劣化
- 消耗品の交換
- 使用方法や手入れ不足による故障
- 地震・台風・水害などによる損傷
- 他社によるリフォームや修繕が原因の不具合
- 保証対象部分以外の故障
重要なのは、保証期間の長さではなく、何が無償修理の対象になるのかです。
「無料点検」と「無料修理」は違う
定期点検が無料でも、その結果として必要と判断された修繕工事まで無料とは限りません。
無料点検を受けた後に、
「保証を延長するには、この有償工事が必要です」
と提案されることもあります。
そのため、契約前には「点検が無料か」だけでなく、次の内容まで確認してください。
- 保証対象となる部分
- 無料修理の範囲
- 初期保証の期間
- 保証を延長する条件
- 有償メンテナンスの時期
- 想定される修繕費用
- 他社で修繕した場合の扱い
60年保証で比較してはいけない
長期保証そのものが悪いわけではありません。
適切な点検とメンテナンスを続けることは、住宅を長持ちさせるために必要です。
問題なのは、購入者が「60年間、何でも無料で直してもらえる」と誤解したまま契約することです。
住宅会社を比較するときは、
「何年保証ですか?」ではなく、
「何が無料で、何が有料ですか?」
と質問してください。
さらに、保証を維持するために必要な修繕費を、10年後、20年後、30年後まで具体的に確認することが重要です。
大きく書かれた「60年」よりも、小さく書かれた「保証条件」を読む。
保証年数ではなく、保証範囲と保証を維持する総額で住宅会社を比較してください。
デザインハウス甲府
代表 深澤敏仁










