昔買った土地が「再建築不可(家が建てられない)」になっている場合の解決策
A. 再建築不可といわれても、すぐに諦める必要はありません。ただし、解決方法が確定する前に古い家を解体してはいけません。
古い家が現在建っていることと、新しい家へ建て替えられることは別問題です。先に解体すると、建て替えできない更地だけが残る恐れがあります。
なぜ再建築不可になるのか
都市計画区域・準都市計画区域内では、原則として敷地が「建築基準法上の道路」に2m以上接している必要があります。
昔から通路として使われていても、法的な道路とは限りません。再建築不可と判断される主な原因は次のとおりです。
- 道路に接する幅が2m未満
- 接している道が建築基準法上の道路ではない
- 旗竿部分の途中が2m未満になっている
- 他人の土地を通らなければ道路へ出られない
- 私道の位置や権利関係が不明
- 境界が確定しておらず、接道幅を証明できない
- 昔の建築後に道路や敷地が分筆されている
甲府市も、建築の可否を左右するため、道路種別、接道、道路後退の方法を事前に確認するよう案内しています。甲府市「建築基準法上の道路種別等に関する相談」
考えられる5つの解決方法
1.隣地の一部を購入する
接道幅が数十センチ不足している場合、隣地の一部を購入し、2m以上の接道を確保できることがあります。
ただし、購入代金だけでなく、測量、分筆、登記、塀の移設などの費用も必要です。
2.隣地を借りて敷地へ含める
隣地の一部を長期的に借り、建築敷地として接道条件を満たす方法です。ただし、単なる通行承諾だけでは認められない可能性があります。
賃貸期間、更新、相続、将来の売却まで考えた契約が必要になるため、建築士、土地家屋調査士、司法書士などの確認が必要です。
3.位置指定道路などの整備を検討する
周辺の土地所有者と協力し、通路を建築基準法上の道路として整備できる場合があります。
ただし、必要な幅員や延長、排水、隅切りなどの条件があり、土地所有者全員の協力も必要です。費用と時間がかかるため、個人だけで簡単に進められる方法ではありません。
4.建築基準法第43条の認定・許可を相談する
一定の条件を満たせば、接道義務の例外として、建築基準法第43条第2項による認定または許可を受けられる可能性があります。
甲府市にも認定・許可制度がありますが、通路の状況、建物の用途や規模、避難・通行・防火上の安全性などを個別に審査します。甲府市「建築基準法第43条について」
「隣の家が許可されたから、自分も大丈夫」とは限りません。許可を受けられる前提で解体や契約を進めるのは危険です。
5.建て替え以外の方法を検討する
建て替えが難しい場合は、既存建物を残した改修を検討することもあります。ただし、大規模な増改築や構造部分へ及ぶ工事では、建築確認や法令への適合が必要になる場合があります。
「柱を1本残せば新築扱いにならない」といった安易な説明を信用してはいけません。建築士と行政へ工事内容を事前に確認する必要があります。
最初に用意する資料
役所や専門家へ相談するときは、次の資料を集めます。
- 公図
- 登記事項証明書
- 地積測量図
- 建築確認済証や検査済証
- 現況図・古い建物図面
- 道路と敷地境界が分かる写真
- 私道の所有者と持分が分かる資料
資料が残っていない場合は、現況測量や境界確認から始めます。
「建てられる」と「工事できる」は別問題
法的に建築可能になっても、道路が狭ければ解体重機、クレーン車、資材運搬車が入れず、工事費が大幅に増えることがあります。
さらに、再建築不可や例外許可が必要な土地は、住宅ローンの審査や将来の売却でも不利になりやすいため、建築費だけで判断してはいけません。
デザインハウス甲府では、建物の間取りや価格を決める前に、行政での道路調査、接道幅、境界、工事車両の進入条件まで確認します。
最も危険なのは、「古い家が建っているから建て替えられるだろう」と解体してしまうことです。役所から建築可能性を確認し、総費用まで把握してから建て替えを決定してください。










