シニアの負担を軽減する「荷造り・荷解きお任せプラン」の選び方は?
結論
シニア世代の建て替えでは、引越し費用を抑えるために自分で荷造りをするより、荷造り・荷解きまで任せるプランを利用した方が安全です。
特に建て替えは、
- 現在の家から仮住まいへ移る
- 仮住まいから完成した新居へ戻る
という2回の引越しが発生します。
無理をして腰や膝を痛めたり、疲労で体調を崩したりすれば、節約した金額以上の負担になる可能性があります。
ただし、「お任せプラン」という名称だけで契約してはいけません。どこまで作業してもらえるのかを、見積書で確認する必要があります。
「荷造り」と「荷解き」は別サービスの場合がある
引越し会社によって、お任せプランの内容は異なります。
荷造りを依頼できても、新居での荷解きは含まれていないことがあります。また、箱から物を出しても、棚や引き出しの中までは収納してもらえない場合があります。
契約前に、次の作業が含まれているか確認しましょう。
- 食器や衣類などの荷造り
- 段ボール箱への内容物の表示
- 家具や家電の梱包
- 仮住まいでの荷解きと収納
- 新居での荷解きと収納
- 家具・家電の設置
- 照明や洗濯機などの接続
- 使用済み段ボールの回収
- 不用品の処分
「全部お任せ」と聞いていたのに、当日になって追加料金が発生することがないよう、依頼範囲を見積書へ記載してもらいます。
建て替えでは荷物を3種類に分ける
現在の家にある物を、すべて仮住まいへ運ぶ必要はありません。
荷物は次の3種類に分けます。
1.仮住まいで使う物
衣類、薬、通院関係の書類、日用品、調理器具、寝具など、数か月間の生活に必要な物です。
2.新居まで保管する物
季節外の衣類、来客用布団、思い出の品、使用頻度の低い家具などです。トランクルームや引越し会社の倉庫で保管します。
3.建て替え前に処分する物
新居で使わない家具、古い家電、長年開けていない箱などです。
この仕分けをしないまま荷造りを任せると、不要な物まで2回運ぶことになります。運搬費、保管費、荷解き費が増えるだけでなく、新居の収納も埋まってしまいます。
お任せするのは「荷造り」であり、何を残すかの判断まで丸投げするものではありません。
「自分で処分すれば安い」が危険な理由
大型家具や大量の本、食器などを、自分たちだけで運ぼうとするシニアは少なくありません。
しかし、重い物を持って階段を下りたり、高い場所の荷物を取ったりする作業には、転倒や腰痛の危険があります。建て替え直前にけがをすれば、仮住まいでの生活や通院にも影響します。
費用を抑えたい場合は、すべて自分で行うのではなく、次のように分担します。
- 書類や思い出の品の仕分けは本人が行う
- 食器や衣類の梱包は引越し会社へ依頼する
- 重い家具や高所の荷物には触らない
- 不用品の搬出は専門事業者へ依頼する
シニアの引越しで優先すべきなのは、最安値ではなく、けがをせずに新居へ移ることです。
貴重品・薬・重要書類は任せない
お任せプランを利用しても、次の物は自分または家族で管理します。
- 現金、通帳、印鑑
- 貴金属
- 保険証、マイナンバーカード
- 土地や建物の権利関係書類
- 建築契約書
- 常用薬、お薬手帳
- 入れ歯、補聴器、眼鏡
- 携帯電話と充電器
- 仮住まいの鍵
特に薬は、他の荷物へ入れてしまうと、必要なときに見つからなくなる危険があります。最低でも1週間程度の生活に必要な物を「当日持参バッグ」として分けておきます。
新居の収納計画と同時に考える
荷解きを依頼する場合、新居のどこへ何を収納するか決まっていないと、作業員も判断できません。
新居の図面に、
- 食器
- 衣類
- 日用品
- 季節用品
- 書類
- 掃除用品
などの収納場所を書き込み、段ボールにも搬入先を表示します。
例えば「キッチン」ではなく、「キッチン・背面収納上段」まで指定すると、引越し後に箱を移動する負担を減らせます。
建て替えでは、間取りを決めてから荷物を当てはめるのではなく、残す物の量を確認してから収納を設計することが重要です。
見積りは金額だけで比較しない
国民生活センターも、複数の引越事業者から見積りを取り、作業内容や不要なサービスの有無を確認するよう案内しています。国民生活センター「引越事業者とのトラブルに注意」
比較する項目は次のとおりです。
- 荷造り・荷解きの作業範囲
- 作業員の人数
- 仮住まいと新居の2回分の総額
- 荷物の一時保管料
- 保管中の補償
- 不用品処分の範囲
- 家電の取り外し・設置費
- 段ボールなどの資材費
- 工期延期時の日程変更と保管費
- 破損・紛失時の補償
最初の引越しだけを安く見せ、保管料や2回目の引越し費用が別になっていないか確認してください。
工期が延びた場合も想定する
建て替えでは、天候、資材、検査などの影響で完成時期がずれることがあります。
新居への引越し日が変更になれば、仮住まいの家賃、荷物の保管料、引越しの延期費用が増える可能性があります。
契約前に、次の点を確認します。
- 引越し日の変更はいつまで可能か
- 延期した場合の費用はいくらか
- 荷物の保管期間を延長できるか
- 仮住まいの退去日を変更できるか
キャンセルや延期の扱いは、事業者が使用する約款と見積書によって決まります。口頭説明だけでなく、契約前に書面を確認しましょう。
引越し前後は写真を残す
家具、家電、床、壁などは、搬出前と搬入後に写真を撮っておきます。
傷や破損、紛失があった場合は、時間が経つほど原因の確認が難しくなります。引越し完了後は、できるだけ早く荷物と建物の状態を確認し、問題があれば事業者へ連絡します。
デザインハウス甲府の考え方
シニアの建て替え費用は、建物と解体費だけではありません。
仮住まい費用、2回分の引越し費用、荷造り・荷解き費用、荷物の保管費、不用品処分費まで含めて、建て替え総額を考える必要があります。
「引越しは家族に手伝ってもらえば無料」と考えて予算から外すと、家族の日程が合わなかったり、想像以上に荷物が多かったりして、直前に費用が発生します。
デザインハウス甲府では、建物価格だけを安く見せるのではなく、建て替えに必要な費用をできる限り先に確認します。
建て替えの引越しは、体力を試す行事ではありません。お金をかけてでも避けるべきなのは、引越し代ではなく、けがと体調悪化です。
荷造り・荷解きお任せプランを利用し、家族は重い荷物を運ぶのではなく、残す物の判断や貴重品の管理を支える。この役割分担が、シニアの建て替えを安全に進める方法です。










