Q. 提携していない住宅会社も平等に紹介してくれる?
A. 提携・登録会社だけを正式な紹介先としているサービスでは、提携していない住宅会社を同じように紹介することは難しい場合があります。ただし、正式紹介はできなくても、候補として情報提供したり、相談者が自分で見つけた会社を同じ基準で比較したりすることは可能です。「提携会社の中で中立」なのか、「地域全体から中立に選ぶ」のかを確認してください。
無料住宅相談会社から、
「大手ハウスメーカーから地域工務店まで、あなたに合う会社を中立に紹介します」
と説明されると、地域にある多くの住宅会社を比較し、その中から最適な会社を選んでくれるように感じます。
しかし、相談会社が実際に紹介できるのは、提携・登録している住宅会社に限られる場合があります。
提携していない会社は、
- 会社情報が登録されていない
- 担当者との連絡窓口がない
- 商談状況を確認できない
- 紹介に関する契約がない
- 広告費や成約費用が発生しない
などの理由で、正式な紹介先にならない可能性があります。
「紹介」の意味を分けて考える
提携していない住宅会社も紹介してくれるかを考えるときは、「紹介」という言葉を三段階に分ける必要があります。
1.正式な紹介
相談会社が住宅会社へ顧客情報を送り、面談日程を調整し、担当者を指定する方法です。
通常は、相談会社と住宅会社の間に提携契約や登録関係が必要です。
2.候補として情報提供する
正式な紹介はできなくても、
当社とは提携していませんが、ご希望の条件に近い会社として、このような住宅会社もあります。
と会社の存在を伝える方法です。
相談者が自分で問い合わせます。
3.同じ基準で比較する
相談者が自分で見つけた非提携会社の見積り、住宅性能、保証などを、提携会社と同じ基準で比較する方法です。
正式紹介ができなくても、比較支援はできます。
本当の中立性を確認するなら、少なくとも2番と3番に対応できるかを聞く必要があります。
なぜ非提携会社を正式紹介しにくいのか
相談会社が提携していない住宅会社を正式に紹介しにくいことには、合理的な理由があります。
- 会社の経営状態を確認していない
- 施工品質を確認していない
- 苦情やトラブルの状況を把握していない
- 営業担当者の対応力を知らない
- 紹介後の報告ルールがない
- 個人情報を提供する契約がない
- 問題が起きたときの連絡先がない
確認していない会社を無責任に「おすすめです」と紹介することはできません。
したがって、提携会社へ紹介先を限定すること自体が、直ちに悪いわけではありません。
問題は、その範囲を相談者へ明確に説明しているかです。
「地域全体から選びました」と誤解させていないか
例えば、地域に100社の住宅会社があるとします。
相談会社の提携先が20社で、その中から3社を紹介した場合、
100社から3社を厳選した
のではありません。
正確には、
提携している20社の中から3社を選んだ
ということです。
提携会社の中で適切に比較しているなら、その範囲内では中立と言えるかもしれません。
しかし、残り80社が最初から候補に入っていないことを説明せず、
「地域の住宅会社から最適な3社を選びました」
と受け取らせるなら、相談者の理解と実態に差が生じます。
平等とは同じ回数紹介することではない
提携会社と非提携会社を平等に扱うとは、すべての会社を同じ回数紹介することではありません。
住宅会社には、それぞれ異なる特徴があります。
- 価格帯
- 施工地域
- 工法
- デザイン
- 住宅性能
- 保証
- 建築可能な棟数
- 得意な土地条件
相談者の希望に合わない会社を紹介しないことは、不公平ではありません。
平等性で重要なのは、
- 同じ評価基準を使う
- 報酬の有無だけで候補から外さない
- 候補にしなかった理由を説明する
- 非提携会社の情報も一律に拒否しない
ことです。
提携していない会社にも優良会社はある
相談サービスと提携していない理由は、住宅品質の問題とは限りません。
次のような理由で提携しない会社もあります。
- 自社集客だけで受注できている
- 既存顧客からの紹介が多い
- 年間施工棟数を限定している
- 工事予定が埋まっている
- 成約手数料を負担したくない
- 住宅価格へ販売経費を増やしたくない
- 小規模で提携対応の人員がいない
- 顧客と直接関係を築きたい
- 相談会社の方針と合わない
非提携だから品質が低いとは判断できません。
反対に、提携しているから地域で最も優れた会社とも限りません。
提携会社であることにもメリットがある
提携会社は、相談会社へ次の情報を提供している可能性があります。
- 価格帯
- 標準仕様
- 施工地域
- 住宅性能
- 保証制度
- 担当者情報
- 商談可能な時期
- 過去の施工例
相談会社が情報を整理しているため、相談者の希望条件と照合しやすくなります。
面談日程、担当者の指定、断りの代行なども行いやすくなります。
提携会社だから悪いという話ではありません。
提携会社の情報が整理され、紹介後の連携が取れることは、相談者にとってのメリットです。
収益構造が候補範囲へ影響する
相談会社が、提携住宅会社との契約成立によって収益を得る場合を考えます。
- 提携会社と契約:収益が発生
- 非提携会社と契約:収益が発生しない
この仕組みでは、非提携会社を積極的に候補へ入れることは、相談会社の売上につながりません。
だからといって、必ず不公正な紹介をするとは限りません。
しかし、本当に購入者側へ立つなら、提携外会社が最適な場合も、その存在を伝えられるかが重要です。
料金を払わない会社を比較できるか
相談会社へ、次のように質問してください。
私が自分で見つけた非提携の工務店についても、紹介された会社と同じ基準で比較してもらえますか?
比較してもらいたいのは、次の項目です。
- 建築総額
- 耐震性能
- 断熱性能
- 気密測定
- 窓・換気
- 標準仕様
- 付帯工事
- 保証
- 有償メンテナンス
- 施工体制
- 経営状態
相談会社が非提携会社について十分な情報を持っていないなら、判断できない項目を明示すればよいのです。
最初から、
「提携していないので比較できません」
と全て拒否するなら、相談者が受けられる比較は提携範囲内に限定されます。
広告費を払わない会社は掲載もされにくい
相談会社が情報誌、ウェブサイト、会社一覧などを運営している場合、掲載会社から広告費を受け取ることがあります。
広告費を払わない会社は、
- 会社一覧へ掲載されない
- 特集記事へ登場しない
- 施工例が紹介されない
- セミナーへ参加できない
- 検索結果へ表示されない
可能性があります。
相談者は、表示された会社が客観的な評価だけで選ばれたのか、広告契約によって掲載されたのかを確認してください。
広告として掲載されていることと、住宅品質が高いことは同じではありません。
「おすすめしない理由」を確認する
相談者が知っている非提携会社について相談したとき、
「その会社はおすすめしません」
と言われたら、理由を確認してください。
- 価格帯が合わない
- 希望地域で施工していない
- 希望性能を満たさない
- 工期が合わない
- 経営状態に懸念がある
- 苦情や施工問題を把握している
- 単に提携していない
では、意味がまったく違います。
客観的な理由があるなら、根拠となる資料や基準を示してもらいましょう。
「提携していないので詳しく分かりません」という回答なら、悪い会社と判断する材料にはなりません。
相談会社ごとの紹介範囲
無料住宅相談の紹介範囲には、次のような違いがあります。
| 紹介方式 | 対象範囲 |
|---|---|
| 提携限定型 | 提携・登録会社だけを正式紹介 |
| 情報提供型 | 提携外会社も候補として案内 |
| 比較支援型 | 相談者が見つけた会社も同条件で比較 |
| 購入者代理型 | 提携に関係なく調査・交渉 |
| 関連事業型 | 取引関係のある住宅会社を中心に支援 |
どの方式にもメリットと限界があります。
重要なのは、相談者が利用前に紹介範囲を理解していることです。
提携外も扱う場合の注意点
提携していない住宅会社を候補として教えてもらえたとしても、相談会社がその会社の品質を保証しているとは限りません。
確認できていない情報もあります。
- 現在の施工体制
- 財務状態
- 現場品質
- 苦情対応
- 保証内容
- 担当者の能力
非提携会社を検討する場合は、相談者自身も資料を集め、完成住宅や建築現場を確認してください。
提携外の会社を紹介することと、その会社の品質を保証することは別です。
当社が過去に感じたこと
当社が過去に提携した一部の住宅相談サービスでは、紹介されたお客様が契約した場合、建築金額の4%ないし5%相当を広告費等として支払う条件が提示されました。
このような仕組みでは、費用を支払わない非提携会社と契約しても、相談会社に成約収益は発生しません。
すべての住宅相談サービスが同じ料金体系ではありません。
しかし、住宅会社から成約連動の収益を得るなら、非提携会社も同じように候補へ入れられるかを説明する必要があります。
自分で見つけた会社も一社加える
無料相談会社から3社紹介された場合は、自分で探した会社も1~2社加えて比較することをお勧めします。
例えば、
- 地域で長く施工している会社
- 完成見学会を開催している会社
- 実際に建てた人から聞いた会社
- 建築現場を確認できる会社
- 価格や仕様を公開している会社
です。
提携会社だけの比較と、自分で見つけた会社を含む比較では、住宅会社選びの幅が変わります。
利用前に確認する10の質問
無料住宅相談会社へ、次の質問をしてください。
- 正式に紹介できる住宅会社は何社ですか
- 紹介先は提携・登録会社だけですか
- 提携していない会社も候補として教えますか
- 自分で見つけた会社も比較してもらえますか
- 非提携会社を紹介しない理由は何ですか
- 提携会社になるために広告費の支払いは必要ですか
- 地域全体から何社を調査していますか
- 紹介した会社を選んだ具体的な理由は何ですか
- 紹介しなかった会社の理由も説明できますか
- 提携外会社と契約しても相談を続けてもらえますか
「中立に紹介します」という回答だけでなく、中立に扱う会社の範囲を確認してください。
最終結論
提携・登録会社だけを正式紹介するサービスでは、提携していない住宅会社を同じように紹介することは難しい場合があります。
それには、会社情報、担当者、個人情報、商談管理などの合理的な理由もあります。
しかし、
提携していないから候補に出さない
ことと、
相談者に合わないから候補に出さない
ことは別です。
本当に中立なら、正式紹介ができなくても、非提携会社の存在を伝え、自分で見つけた会社も同じ基準で比較できるはずです。
無料住宅相談を利用するときは、こう質問してください。
「御社と提携していない会社が私に最適でも、その会社を候補として教えてもらえますか?」
この質問への答えによって、その相談サービスの「中立」が、提携会社の範囲内なのか、購入者の選択肢全体を考えたものなのかが見えてきます。
デザインハウス甲府
代表 深澤敏仁










