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引き渡し直前に倒産したら、その家には住める?

引き渡し直前に倒産したら、その家には住める?

Q. 家はほぼ完成し、引き渡しまであと数日という段階で住宅会社が倒産しました。見た目は完成していますが、そのまま入居してもよいのでしょうか?

A. 見た目が完成していても、すぐに住めるとは限りません。工事請負契約の整理、残工事の安全確認、完了検査、正式な引き渡し、住宅ローンや保険の手続が終わるまでは、自己判断で入居しないでください。

引き渡し直前の倒産は、「あと少しだから大丈夫」と思いやすい反面、工事代金をほぼ全額支払い終えているケースが多く、施主の損失が大きくなりやすい段階です。

「ほぼ完成」と「住める状態」は違う

室内のクロスやキッチンが完成し、照明が点灯していても、住宅として必要な工事や手続がすべて終わっているとは限りません。

引き渡し前には、通常、次のような作業があります。

  • 電気・給排水設備の試運転
  • 換気設備の風量確認
  • 住宅会社による完成検査
  • 第三者機関による検査
  • 建築基準法に基づく完了検査
  • 不具合や傷の補修
  • 鍵や設備説明書の引き渡し
  • 住宅瑕疵保険の付保証明書交付
  • 各種保証書や工事記録の引き渡し
  • 建物登記と住宅ローンの最終手続

これらが未完了なら、家は見た目が完成しているだけで、正式な完成・引き渡しには至っていません。

完了検査を受けているか確認する

新築住宅では、工事完了後に建築確認どおり建てられているかを確認する完了検査があります。

検査に合格すると「検査済証」が交付されます。

住宅会社が倒産した場合、完了検査の申請や不足書類の提出を行う人がいなくなり、検査手続が止まる可能性があります。

国土交通省も、建築物について工事着手前の建築確認と、工事完了後の完了検査などの手続を定めています。国土交通省「木造軸組構法住宅の確認申請・審査マニュアル」

検査済証がない状態で入居できるかどうかを施主だけで判断せず、設計者、指定確認検査機関、特定行政庁へ相談してください。

鍵を持っていても、正式な引き渡しとは限らない

工事用の鍵を渡されているからといって、正式に建物の引き渡しを受けたことになるとは限りません。

破産手続が開始され、破産管財人が選任された場合は、現状の未完成状態で引き渡しを受けるのか、契約を解除して別会社へ残工事を依頼するのかを整理する必要があります。

勝手に入居したり、別会社へ工事を始めさせたりすると、契約や建物・資材の所有関係をめぐって問題が複雑になる可能性があります。

まず、破産管財人または住宅会社の代理人弁護士へ、次の事項を確認します。

  • 現在の工事請負契約はどうなるのか
  • 建物を現状のまま引き渡してもらえるのか
  • 支払済み代金と工事出来高をどう精算するのか
  • 現場に残る資材は誰のものか
  • 残工事を別会社へ依頼してよいのか

全額支払い済みでも、家が完成するとは限らない

引き渡し直前には、工事代金の90%から全額を支払っているケースがあります。

しかし、全額を支払い済みでも、残った工事を別会社が無料で完成させてくれるわけではありません。

住まいるダイヤルの相談事例でも、工事が約9割まで進み、全額支払い後に施工会社が倒産したケースについて、破産管財人から現状のまま引き渡しを受け、未完成による損害を破産債権として届け出る可能性が示されています。完成保証がなければ、残工事が自己負担になる可能性もあります。住まいるダイヤル「引き渡し間近で建設業者が倒産した事例」

引き渡しが近いからといって、完成前に残代金を急いで全額支払うことは危険です。

入居前に確認すべき7項目

  1. 破産管財人から引き渡しの承認を得ているか
  2. 工事請負契約の解除または精算が終わっているか
  3. 建築士が残工事と安全性を確認しているか
  4. 完了検査を受け、検査済証が交付されているか
  5. 電気・給排水・換気などの試運転が終わっているか
  6. 火災保険・住宅ローン・登記の手続が整理されているか
  7. 瑕疵保険や設備保証の書類を受け取れるか

一つでも不明な項目があれば、入居を急ぐべきではありません。

引渡証明書が受け取れないこともある

住宅会社が倒産すると、引渡証明書など登記に必要な書類を発行してもらえない場合があります。

その場合でも、倒産の事実や建築確認関係書類などを使い、別の書類で登記手続を進められる可能性があります。ただし、必要書類は個別の状況によって異なるため、法務局や司法書士への確認が必要です。住まいるダイヤル「施工会社の倒産と引渡証明書」

デザインハウス甲府からのアドバイス

引き渡し直前の倒産で最も危険なのは、「もう完成しているから大丈夫」と思い、残代金を全額支払ってしまうことです。

家は、クロスやキッチンが付けば完成するのではありません。

完了検査、設備の試運転、第三者検査、保証書類、登記、正式な引き渡しまで終わって、初めて安心して住める状態になります。

デザインハウス甲府では、工事の進捗に合わせた支払条件を設定し、万一の工事中倒産に備えて全棟に住宅完成保証を付けています。

契約前に住宅会社へ、次の質問をしてください。

「引き渡し直前に御社が倒産した場合、残工事と完了検査は誰が行いますか?」

「残代金は、検査済証と正式な引き渡しを確認してから支払う条件になっていますか?」

完成間近だから安全なのではありません。

最後の支払いと正式な引き渡しが終わる直前こそ、最も大きなお金が危険にさらされる瞬間です。

デザインハウス甲府
〒400-0118 山梨県甲斐市竜王1656-17
営業時間 9:00~18:00 / 定休日 水曜日

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