建替え時に「地盤調査(スクリューウエイト貫入試験など)」は必要ですか?
A. 同じ土地に古い家が何十年も建っていても、建て替え時の地盤調査は必要です。「今まで沈まなかったから地盤は強い」という判断は危険です。
現在、木造住宅で多く使われるのが「スクリューウエイト貫入試験」です。以前はスウェーデン式サウンディング試験と呼ばれていました。
先端がスクリュー状になったロッドへ荷重をかけて地中へ貫入させ、地盤の硬さや締まり具合、軟弱層の深さを調べます。国土交通省の仕様でも、深さ10m程度までの軟弱地盤における貫入抵抗を測定する試験とされています。
古い家が建っていても安心できない理由
建て替えでは、次の条件が変わります。
- 新居の位置や建築面積
- 建物の重量
- 基礎の形状
- 盛土・切土の範囲
- 駐車場や擁壁の配置
- 古い浄化槽や井戸の撤去跡
- 解体後の埋め戻し部分
古い家が沈下していなくても、新居が今まで建物のなかった軟弱な場所へ広がれば、不同沈下が起こる可能性があります。
また、外見上は問題がなくても、古い家がすでに傾いていることがあります。解体前に床の傾きや基礎のひび割れも確認しておきましょう。
調査費用の目安
一般的な戸建住宅では、次の金額が一つの目安です。
| 調査方法 | 費用の目安 |
|---|---|
| スクリューウエイト貫入試験 | 5万~10万円程度 |
| 表面波探査 | 8万~15万円程度 |
| ボーリング調査 | 20万~50万円以上 |
調査箇所数、敷地条件、調査深度、報告書や保証の有無によって変わります。
一般的な木造住宅ならスクリューウエイト貫入試験で判断できる場合が多いものの、礫に当たって途中で止まった、盛土が厚い、擁壁や高低差がある、地層が複雑といった場合は、追加調査が必要です。
建て替えでは解体後の調査が基本
古い家が残っている状態では、新居の基礎直下を十分に調査できません。そのため、正式な調査は解体と整地が終わり、新居の配置が確定してから行うのが基本です。
ただし、契約後に調査して「地盤改良費が追加で150万円です」と言われれば、施主は簡単に断れません。
建て替え契約の前に、次の内容を確認してください。
- 周辺の地盤データ
- 旧家の傾きや基礎の状態
- 地盤改良が必要になった場合の概算額
- 見積書に予備費が入っているか
- 改良判定を誰が行うのか
- 地盤保証の期間と対象範囲
- 追加調査費を誰が負担するのか
調査前に正確な改良費を確定することはできませんが、「追加になる可能性も金額も説明しない」という住宅会社は問題です。
地盤改良費の目安
判定結果によっては、次のような工事が必要になります。
| 改良方法 | 費用の目安 |
|---|---|
| 表層改良 | 50万~100万円程度 |
| 柱状改良 | 80万~150万円程度 |
| 小口径鋼管杭 | 150万~250万円以上 |
建物面積、支持層の深さ、施工本数、重機の搬入条件により大きく変わります。
最も安い工法を選べばよいわけではありません。地盤に合わない改良工事は意味がなく、将来土地を売却・再利用するとき、地中の改良体や鋼管杭が撤去費用の原因になることもあります。
柱状改良では、土質や地下水の条件によって施工品質や環境面への配慮も必要です。調査会社の判定だけでなく、設計者が建物荷重と基礎計画を踏まえて工法を選ぶべきです。
「地盤改良費込み」の中身を確認する
総額表示で地盤改良費まで含まれている住宅会社でも、上限額や対象工法が設定されている場合があります。
確認するのは、次の3点です。
- いくらまで含まれているか
- 鋼管杭など高額な工法も対象か
- 不要だった場合、その予算は減額されるか
「一律100万円を計上し、改良不要でも返金しない」という見積もりなら、総額表示とはいえません。
デザインハウス甲府では、調査結果と建物計画を基に地盤改良の必要性を判断し、改良費が発生する可能性も契約前の総額計画へ反映します。
地盤調査で怖いのは、軟弱地盤が見つかることではありません。契約後に初めて高額な追加費用を知らされ、他の選択肢を失うことです。










