建替え後に「毎月の維持費(光熱費・固定資産税)」が上がった場合、年金収入だけで赤字になりませんか?
A. 建て替え後の家計は、住宅ローン返済額だけで判断してはいけません。光熱費、固定資産税、火災・地震保険、将来の修繕積立まで月額化し、年金の手取り額から差し引いて確認する必要があります。
高断熱住宅に建て替えれば光熱費は抑えやすくなります。しかし、築年数の古い家は建物の固定資産税が低くなっているため、建て替え後は税負担が上がる可能性があります。
「電気代が下がるから大丈夫」という説明だけで契約するのは危険です。
建て替え後に必要な月額の目安
シニア夫婦2人、コンパクトな戸建住宅の場合の一例です。
| 維持費 | 月額換算の目安 |
|---|---|
| 電気・水道など | 1.5万~2.5万円 |
| 固定資産税・都市計画税 | 0.8万~1.5万円 |
| 火災・地震保険 | 0.3万~0.8万円 |
| 外壁・屋根などの修繕積立 | 0.8万~1.2万円 |
| 設備交換の積立 | 0.5万~1万円 |
| 合計 | 約4万~7万円 |
ここに住宅ローン、インターネット、浄化槽、庭の管理費、車の維持費などが加わります。
例えば住宅ローンが月6万円なら、家に関する実質負担は月10万~13万円になる可能性があります。
固定資産税は最初の金額だけで判断しない
一定の要件を満たす一般的な新築戸建住宅は、家屋の固定資産税が当初3年度分、一定範囲で2分の1に減額されます。認定長期優良住宅なら、基本的に5年度分です。
問題は、減額期間が終了した後です。一般住宅では4年度目、認定長期優良住宅では6年度目から納付額が上がります。
資金計画では、減額中の税額ではなく、軽減終了後の固定資産税を使って試算してください。
高性能住宅でも電気代が必ず半額になるとは限らない
古い家では、寒い廊下や脱衣所の暖房を我慢していた世帯もあります。新居で家全体を快適に暖めれば、断熱性能が高くても電気代が想定ほど下がらないことがあります。
しかし、同程度の光熱費で次の環境が得られるなら、単純な損とはいえません。
- 廊下やトイレまで寒くない
- 脱衣所との温度差が小さい
- 夏の室温上昇を抑えやすい
- 結露やカビが発生しにくい
- 冷暖房を我慢せずに使える
大切なのは、「年間光熱費○万円」というカタログ値ではなく、現在の使用量や生活時間に合わせて試算することです。
太陽光発電の削減分を使い切らない
太陽光発電があれば、昼間の購入電力を減らせます。ただし、発電量は天候、屋根の向き、影、設備の劣化によって変わります。
また、将来はパワーコンディショナーなどの交換費用も発生します。電気代が月1万円下がったら、その全額を生活費へ回さず、5,000円程度を設備交換や住宅修繕のために残す方法が安全です。
年金に対する安全な負担割合
一つの目安として、住宅ローンと住宅維持費を合わせた金額を、年金手取り額の20~25%以内に抑えられるか確認します。
例えば、夫婦の年金手取りが月24万円なら、家に関する支出は月4.8万~6万円程度が一つの安全圏です。
住宅ローンだけで月6万円あり、さらに維持費が月5万円かかれば、合計11万円です。年金の約46%を住宅へ使うことになり、医療・介護・車の買い替えに対応しにくくなります。
夫婦2人の年金だけでなく、一人になった後も計算する
最も重要なのは、夫婦のどちらかが先に亡くなった場合です。年金収入は減りますが、固定資産税、保険、修繕費が半分になるわけではありません。
建て替え前に、最低でも次の3段階で試算します。
- 夫婦2人で生活している期間
- 住宅ローン返済中に一人になった場合
- 介護や施設入居費が発生した場合
この3つで赤字になるなら、建物面積、設備、外構、借入額の再設計が必要です。
デザインハウス甲府では、建築費だけでなく、固定資産税、光熱費、保険、修繕費、車、医療・介護費まで入れ、90歳以降の資産残高を確認します。
建てられる金額と、老後も維持できる金額は違います。住宅会社が示す「月々のローン返済額」ではなく、税金と修繕まで含めた本当の月額で判断してください。










