工事着工前の「近隣挨拶」には、施主自身も同行すべきですか?
A. 可能であれば、両隣・向かい・裏側など影響の大きい家には、住宅会社と施主が一緒に挨拶することをおすすめします。
工事内容や日程の説明は住宅会社が行いますが、これから再び地域で暮らすのは施主です。
施主本人から「ご迷惑をおかけします」と一言伝えるだけでも、工事中の騒音や車両に対する受け止め方が変わります。
建て替えは新築より迷惑が大きい
建て替えでは、新築工事の前に解体工事があります。
- 解体時の騒音と振動
- 粉じん
- 工事車両の出入り
- 道路への一時駐車
- 境界付近での作業
- 上棟やコンクリート打設
- 工事期間中の職人の出入り
特に古い住宅が密集する地域では、解体時の振動で「うちの壁にひびが入った」というトラブルが起きることがあります。
住宅会社任せにせず、施主の顔も見せておく方が、その後の話し合いがしやすくなります。
挨拶する範囲
最低限、次の住宅へ挨拶します。
- 両隣
- 道路を挟んだ向かい側
- 敷地の裏側
- 工事車両の出入口付近
- 私道の所有者・利用者
- 資材搬入で一時的に影響する家
狭い道路で大型車両が通る場合や、工事車両が方向転換する場所がある場合は、少し範囲を広げます。
自治会長や組長へ事前に伝えた方がよい地域もあります。山梨県では地域ごとの付き合いが残っているため、現在の自治会ルールも確認しましょう。
挨拶の時期
解体工事を始める1~2週間前を目安にします。
早過ぎると忘れられ、前日では相手が準備できません。工事期間、作業時間、休日、大型車両が入る日などが決まってから伺います。
長期間の建て替えでは、次のタイミングで挨拶する方法もあります。
- 解体工事前
- 新築工事の着工前
- 完成・入居時
同じ住宅へ何度も品物を持参する必要はありませんが、工事内容が変わる節目で一言伝えると丁寧です。
伝える内容
挨拶では、住宅会社から次の内容を説明してもらいます。
- 施主名
- 解体・新築工事の予定期間
- 通常の作業時間
- 休日の予定
- 騒音や振動が大きくなる工程
- 工事車両の経路
- 現場監督と会社の連絡先
- 苦情や緊急時の連絡方法
施主個人の携帯番号まで伝える必要はありません。工事中の連絡窓口は、現場監督や住宅会社に一本化した方が対応記録を残せます。
挨拶の言葉は短くてよい
長い説明は必要ありません。
このたび、自宅を建て替えることになりました。工事中は騒音や車両の出入りでご迷惑をおかけします。工事会社にも十分注意してもらいますので、気になることがありましたら担当者へお知らせください。
「絶対にご迷惑をかけません」と約束するのではなく、迷惑が生じる可能性を認め、連絡先を明確にすることが大切です。
挨拶品は高額でなくてよい
500~1,000円程度のタオル、洗剤、地域指定のごみ袋など、相手が気を遣わない消耗品で十分です。
高額な品物を渡すより、工事日程と連絡先を書いた案内文の方が役立ちます。不在の場合は、案内文と挨拶品を袋へ入れ、住宅会社名が分かる形で投函します。
施主が同行できない場合
体調や足腰の問題、遠方の仮住まいなどで同行できない場合は、無理をする必要はありません。
住宅会社が先に説明し、施主は次の方法で気持ちを伝えられます。
- 短い挨拶文を添える
- 電話で挨拶する
- 両隣だけ後日訪問する
- 完成後の入居時に改めて挨拶する
住宅会社だけで回る場合も、誰に、いつ、何を説明したのか記録をもらいましょう。
解体前に隣家の状態も記録する
隣家との距離が近い場合は、承諾を得たうえで、外壁、塀、擁壁などの現況写真を残すことがあります。
工事前からあったひび割れなのか、工事によるものなのかを判断しやすくするためです。住宅会社や解体業者へ、事前調査を行うか確認してください。
デザインハウス甲府では、近隣挨拶を単なる粗品配りとは考えていません。工事内容と連絡先を伝え、問題が小さいうちに対応できる関係をつくるための重要な工程です。
建物は数か月で完成しますが、ご近所との関係はその後も続きます。工事の説明は住宅会社、これから暮らす挨拶は施主。両者が一緒に伺うことが最も安心です。










