夫が先に入院・死亡した場合、残された妻が年金だけで新しい家を維持できるか検証する方法は?
A. 建て替え前に「夫がいない前提」の家計表を作り、妻一人の年金で固定資産税・修繕費まで払えるか確認します。
「夫が亡くなれば団信で住宅ローンがなくなるから安心」とは限りません。ローンが消えても、生活費や固定資産税、火災・地震保険料、住宅の修繕費は残るからです。
最初に確認する3つのお金
1.妻が実際に受け取れる年金
夫が亡くなった後、夫婦2人分の年金がそのまま残るわけではありません。
妻自身の老齢年金に加え、条件を満たせば遺族厚生年金などを受け取れますが、夫の加入歴や妻の年齢などによって金額が異なります。遺族基礎年金は、原則として対象となる子がいる配偶者などが対象です。
まずは年金事務所などで、夫が亡くなった場合の受給見込み額を確認してください。制度の詳細は日本年金機構の遺族年金案内で確認できます。
2.住宅ローンが本当にゼロになるか
夫が団体信用生命保険に加入し、保障対象となる死亡であれば、通常は保険金で対象となる住宅ローン残高が完済されます。
ただし、次の場合は注意が必要です。
- 団信に加入していない
- 夫婦それぞれが借りるペアローン
- 妻が連帯債務者になっている
- 保障対象外となる条件がある
- 入院中も返済が続く
団信未加入の場合は、住宅を相続した人が債務を引き継ぐことがあります。住宅金融支援機構の案内も確認しておきましょう。
3.一人になっても残る住宅費
ローンがなくなっても、家を維持する費用はゼロになりません。
例えば、年間の維持費を次のように整理します。
- 固定資産税:10万円
- 火災・地震保険:5万円
- 修繕積立:年12万円
- 光熱費:年18万円
- 庭や建物の管理費:年5万円
この例では、生活費とは別に年間約50万円、月換算で約4万2,000円が必要です。
「妻一人の家計」で判定する
仮に妻の年金手取りが月12万円、生活費が月10万円、住宅維持費が月4万円なら、毎月2万円不足します。貯蓄が500万円あっても、単純計算では約20年で底をつく可能性があります。
建て替えの判断では、次の式で確認します。
妻の年金手取り額-生活費-住宅維持費=毎月の余裕額
この金額が赤字になるなら、建物を小さくする、借入額を減らす、修繕費のかかりにくい仕様にするなどの調整が必要です。
入院期間の家計も見落とせません
死亡時だけでなく、夫が長期入院して収入が減る一方、医療費や交通費が増える期間も想定する必要があります。
建て替え資金を使い切らず、少なくとも生活費と住宅ローン返済を含む1~2年分の予備資金を現金で残すことが重要です。
デザインハウス甲府では、夫婦2人で暮らす場合だけでなく、「夫が入院した場合」「夫が先に亡くなった場合」「妻が一人で90歳まで暮らす場合」まで資金計画を確認します。
建てられる金額ではなく、一人になっても維持できる総額に抑えることが、シニア世代の建て替えで最も大切です。










