Q. 個人情報は、いつ、どこまで住宅会社へ渡される?
A. 相談会社によって異なります。一般的には、住宅会社への紹介や面談予約へ同意した時点で、氏名・連絡先・希望条件などが共有される可能性があります。しかし、年収、借入れ、住宅ローン審査結果まで渡す必要があるとは限りません。提供先、提供時期、共有項目を同意前に確認してください。
無料住宅相談で、相談者は多くの情報を伝えます。
- 氏名
- 住所
- 電話番号
- メールアドレス
- 年齢
- 家族構成
- 勤務先
- 世帯年収
- 貯蓄額
- 現在の借入れ
- 建築予定地
- 希望予算
- 住宅ローンの状況
- 希望する間取り
- 入居希望時期
相談者は「相談するために話した」と思っていても、その情報が住宅会社への紹介資料として使われる可能性があります。
住宅会社へ紹介されるということは、会社名を教えてもらうだけではありません。
相談者自身が、住宅会社に「見込み客」として登録される入口になる場合があります。
個人データの第三者提供には本人同意が基本
相談会社と紹介先の住宅会社が別法人であれば、個人データの提供は第三者提供に当たる可能性があります。
個人情報保護委員会は、一定の例外を除き、個人データを第三者へ提供する場合には、あらかじめ本人の同意を得ることを基本ルールとして案内しています。個人情報保護委員会・個人情報保護法相談ダイヤル
ただし、共同利用、業務委託、オプトアウトなど、取扱いが異なる場合があります。
相談者が確認すべきなのは、
- 誰へ提供されるのか
- どの情報が提供されるのか
- 何の目的で使われるのか
- 住宅会社から直接連絡が来るのか
- その後の営業へ利用されるのか
です。
単に「個人情報の取扱いに同意する」というチェックだけで進めず、具体的な内容を読んでください。
個人情報が渡される可能性があるタイミング
情報共有のタイミングには、次のような段階が考えられます。
1.相談予約時
相談会社へ、
- 氏名
- 電話番号
- メールアドレス
- 希望日時
- 簡単な相談内容
を伝えます。
この段階では、相談会社内だけで使われるのか、提携会社にも共有されるのかを確認してください。
2.初回相談時
家族構成、年収、希望予算、土地の有無など、詳しい情報を伝えます。
利用規約やプライバシーポリシーに第三者提供が含まれていると、後の紹介へ利用される可能性があります。
3.住宅会社の候補提示時
相談者へ住宅会社名が示されます。
この時点では、まだ住宅会社へ個人情報を渡していない場合もあります。
候補を見せてもらうことと、個人情報提供への同意は分けるべきです。
4.紹介同意・面談予約時
相談者が面談を希望すると、住宅会社へ氏名、連絡先、希望条件などが共有される可能性があります。
住宅会社から直接電話やメールが来る場合もあります。
5.商談開始後
土地、間取り、予算、住宅ローンなど、さらに詳しい情報が住宅会社へ共有されます。
紹介会社と住宅会社が、商談状況や見積額を相互に報告する場合もあります。
6.契約・成約時
契約金額、契約日、商品、紹介料や広告費の算定に必要な情報が共有される可能性があります。
この段階では、紹介会社が成約を確認する目的も考えられます。
最初から住宅会社へ渡す必要のない情報もある
住宅会社との初回面談を設定するために必要なのは、一般的には次のような情報でしょう。
- 氏名
- 連絡方法
- 建築希望地域
- 土地の有無
- 希望時期
- おおよその予算
- 希望する住宅の概要
一方、次の情報まで初回紹介時から必要かは慎重に考えるべきです。
- 正確な勤務先名
- 詳細な年収
- 預貯金残高
- 自動車ローン残高
- カードローン
- 過去の延滞
- 事前審査否認の詳細
- 健康状態
- 家族間の問題
- 他社の見積書
- 他社との契約状況
必要な場合でも、なぜ必要なのか、誰が見るのか、どのように保管するのかを確認してください。
相談時に話したことを、すべて住宅会社へ渡す必要はありません。
年収は正確な金額まで渡されるのか
住宅会社が資金計画を作るため、年収情報が必要になる場合があります。
しかし、初回面談前から正確な年収を共有しなければならないとは限りません。
例えば、
- 400万円台
- 500万~600万円
- 世帯年収約700万円
という範囲で伝える方法もあります。
具体的な事前審査へ進む段階で、本人が金融機関や住宅会社へ正確な資料を提出すればよい場合もあります。
住宅会社が借入可能額いっぱいの提案をすることを避けるため、先に自分の安全予算を決めておくことも重要です。
年収は「いくらまで売れる顧客か」を判断する材料にもなり得ます。
必要性を確認せず、無条件に共有しないでください。
住宅ローン否認の情報は慎重に扱う
事前審査が否認された場合、相談会社が別の住宅会社へ、
「住宅ローンに不安のある相談者です」
と伝えることがあります。
問題解決のために一定の共有が必要な場合はあります。
しかし、
- どの金融機関へ申し込んだか
- いくらで否認されたか
- 過去の延滞
- 借入残高
- 信用情報の内容
- 家族に話していない事情
まで、本人の同意なく広く共有されるべきではありません。
共有する場合は、
- 誰へ
- 何を
- どの目的で
- いつまで
を明確にしてください。
住宅会社を3社紹介するからといって、3社すべてへ信用情報の詳細を渡す必要があるとは限りません。
「提携会社へ提供」の範囲を確認する
プライバシーポリシーに、
「提携会社へ情報を提供する場合があります」
と書かれていることがあります。
しかし、相談者には「提携会社」がどこまで含まれるのか分かりません。
- 紹介先の住宅会社
- 不動産会社
- 金融機関
- 保険会社
- 引越し会社
- 住宅設備会社
- グループ会社
- 広告会社
- システム運営会社
などが含まれる可能性があります。
個人情報の利用目的は、本人が自分の情報の使われ方を合理的に予測できる程度に具体的であることが望ましいと、個人情報保護委員会は説明しています。
「当社サービスの向上のため」
「提携先によるご案内のため」
という広い表現だけでなく、実際の提供先と利用目的を確認してください。
住宅会社への提供を一社ずつ選べるか
相談会社から3社を提示された場合、相談者が会いたいのは1社だけかもしれません。
その場合、
- 3社すべてへ一括提供
- 面談希望の1社だけへ提供
- まず匿名情報で打診
- 相談者が同意した順に提供
のどの方法なのか確認してください。
最も安心なのは、住宅会社名と基本情報を確認したうえで、相談者が一社ずつ提供先を選ぶ方法です。
「候補を提示した時点で、すでに全社へ情報を渡しています」
という仕組みでは、相談者が断る前から営業対象になる可能性があります。
共同利用と第三者提供の違いを確認する
相談会社のプライバシーポリシーに「共同利用」と書かれている場合があります。
共同利用であれば、
- 共同利用する情報項目
- 共同利用する事業者の範囲
- 共同利用する目的
- 管理責任を持つ事業者
などが示されているか確認してください。
「グループ会社および提携先」とだけ書かれていて、具体的な範囲が分からない場合は質問するべきです。
共同利用という言葉があれば、相談者の個別同意なしにどこへでも提供できるという意味ではありません。
紹介後に共有される商談情報
個人情報の共有は、初回紹介だけで終わらない可能性があります。
住宅会社から紹介会社へ、次の情報が報告されることがあります。
- 初回面談の実施
- 商談の進捗
- 見積額
- 土地の状況
- 住宅ローンの結果
- 契約予定日
- 契約金額
- 辞退理由
- 他社で決めた可能性
紹介会社が成約時の費用を受け取る場合、契約金額の確認が必要になる可能性があります。
相談者は、住宅会社へ話した内容が紹介会社へ戻ることも理解しておく必要があります。
「紹介会社には伝えていないから知られない」とは限りません。
個人情報の削除を求めれば、すべて消えるのか
商談を断った後、個人情報の削除や利用停止を求めることはできます。
ただし、すべての情報が直ちに削除されるとは限りません。
- 法令上必要な記録
- 契約や取引の記録
- 苦情対応の履歴
- 第三者提供の記録
- 紛争に備えた記録
など、保管が必要と判断される情報も考えられます。
確認したいのは、
- どの情報を削除できるか
- どの情報が残るか
- 保管期間
- 営業利用だけを停止できるか
- 提供済みの住宅会社にも依頼できるか
- 削除・停止の申請窓口
です。
「削除しました」という回答だけでなく、何を削除し、何を残すのかを確認してください。
同意画面を読まずにチェックしない
相談予約時に、
「個人情報の取扱いに同意する」
というチェック欄があります。
早く予約するために、内容を読まずチェックする人も多いでしょう。
しかし、その中に、
- 提携住宅会社への提供
- 営業連絡
- メール配信
- 金融機関への提供
- グループ会社との共同利用
- 商談状況の共有
- 成約情報の確認
が含まれている可能性があります。
同意画面やプライバシーポリシーは保存してください。
後から内容が変更される可能性もあるため、申込時点の画面をPDFや画像で残しておくと確認しやすくなります。
相談会社へ確認すべき12の質問
- 私の情報は、いつ住宅会社へ渡されますか
- 住宅会社名を確認してから同意できますか
- 一社ずつ提供先を選べますか
- 具体的にどの情報を渡しますか
- 年収は正確な金額まで渡されますか
- 借入れや事前審査結果も共有されますか
- 住宅会社から紹介会社へ何が報告されますか
- 提携会社とは具体的にどの会社ですか
- 商談を断った後も営業利用されますか
- 個人情報の利用停止や削除を依頼できますか
- 情報の保管期間は何年ですか
- 情報漏えいが起きた場合の窓口はどこですか
この質問へ具体的に答えられない相談会社へ、年収、借入れ、信用情報まで渡すのは慎重に考えるべきです。
住宅会社への提供前に使える確認文
住宅会社への紹介を検討していますが、個人情報を提供する前に、提供先の会社名、提供する情報項目、利用目的、住宅会社から紹介会社へ報告される情報、保管期間を確認させてください。私が個別に同意した住宅会社以外へは、情報を提供しないようお願いします。
住宅ローン情報を限定する場合は、次も加えます。
年収、勤務先、既存借入れ、事前審査結果などの情報は、私の個別同意なしに住宅会社へ提供しないでください。
口頭ではなく、メールやチャットで残してください。
結論
個人情報がいつ、どこまで住宅会社へ渡されるかは、相談会社の仕組みと同意内容によって異なります。
住宅会社への面談予約に必要な情報と、住宅ローンや家計に関する詳しい情報は分けて考えるべきです。
確認すべきなのは、
- 提供先
- 提供時期
- 情報項目
- 利用目的
- 営業連絡の有無
- 住宅会社から戻る情報
- 保管期間
- 利用停止・削除方法
です。
無料相談で最も高価なのは、相談料ではなく、相談者が差し出す個人情報かもしれません。
一度複数の住宅会社へ渡った情報を、完全に回収することは簡単ではありません。
会社名を知らされる前に同意するのではなく、会いたい住宅会社を自分で選んでから、一社ずつ必要最小限の情報提供へ同意してください。
住宅会社を無料で紹介してもらう代わりに、年収、借入れ、家族情報まで無条件に渡す必要はありません。
相談者の意思で情報の範囲を選べる相談会社を利用することが重要です。
デザインハウス甲府
代表 深澤敏仁










