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住宅ローン控除が終わったらどうなる?

Q. 住宅ローン控除が終わったらどうなる?

A. 住宅ローンの返済額は変わりませんが、所得税・住民税の軽減がなくなるため、実質的な手取りが減ります。

住宅ローン控除は、一定期間にわたり、住宅ローン年末残高などを基に計算した金額を所得税等から差し引く制度です。

控除期間が終わっても、金融機関へ支払う毎月返済額や金利が自動的に上がるわけではありません。

しかし、年末調整による還付や翌年度の住民税軽減がなくなるため、家計から見ると負担が増えたように感じます。

いくら負担が増えるのか?

令和4年以降に入居した一定の新築住宅では、控除額は原則として次の計算です。

住宅ローン年末残高×0.7%

例えば、控除最終年の対象となる年末残高が2,000万円なら、

2,000万円×0.7%=年間14万円
月額換算:約1万1,700円

翌年から最大で年間14万円、月額換算で約1万1,700円の減税効果がなくなる計算です。

ただし、実際の控除額は、住宅性能、入居年、借入残高、所得税・住民税の納税額などによって異なります。計算上14万円でも、納めている税額が少なければ、全額を控除できない場合があります。

国税庁では、令和4年以降に入居した一定の認定住宅や省エネ住宅について、控除期間を13年間、控除率を0.7%としています。国税庁・住宅ローン控除

控除が終わると起きること

項目 控除期間中 控除終了後
毎月のローン返済 契約どおり 原則変わらない
年末調整・確定申告 控除を受けられる 控除なし
所得税 軽減される場合がある 通常の税負担へ戻る
住民税 一部軽減される場合がある 通常の税負担へ戻る
家計の実質負担 控除分だけ軽い 控除分だけ重く感じる

給与所得者の場合、年末調整の還付金が減る、またはなくなることで変化に気づくことが多いでしょう。

住宅ローン控除を毎年の旅行代、車検代、固定資産税などに使っていた家庭は、終了後の資金を別に準備する必要があります。

控除終了後は繰上返済すべき?

控除が終わったからといって、すぐ繰上返済する必要はありません。

次の順番で確認します。

  1. 生活費の6か月~1年分があるか
  2. 教育費を確保できているか
  3. 車の買い替えが近くないか
  4. 給湯器・エアコンなどの修繕費があるか
  5. 老後資金を減らしすぎないか
  6. 住宅ローン金利はいくらか
  7. 繰上返済手数料はかからないか

低金利の住宅ローンを返すために預金を使い切り、後から高金利の自動車ローンや教育ローンを借りるのは逆効果です。

余裕資金が十分にある場合は、期間短縮型の繰上返済によって利息と完済年齢を減らす方法が有効です。

変動金利なら控除終了前に再計算する

変動金利の場合、控除終了時点で当初より金利が上がっている可能性があります。

次の3条件で返済計画を比較してください。

  • 現在の金利が続く場合
  • 金利がさらに1%上昇した場合
  • 金利が3%になった場合

控除が終わり、さらに金利も上がれば、家計への影響が重なります。

ただし、金利上昇が心配だからと慌てて固定金利へ借り換えるのではなく、借換手数料、登記費用、残りの返済期間を含めた総支払額で判断します。

終了1年前から「控除なし生活」を試す

最も実践的な対策は、控除終了の1年前から、前年の控除額を12か月で割って積み立てることです。

前年の控除額が12万円なら、

12万円÷12か月=毎月1万円

毎月1万円を専用口座へ移し、控除がない状態でも生活できるか試します。

1年間問題なく積み立てられれば、控除終了後も家計を維持できます。貯まった12万円は、修繕費や繰上返済の原資として残せます。

控除終了と設備交換が重なることもある

13年間の住宅ローン控除が終わる時期は、住宅設備が交換時期へ近づく頃でもあります。

  • エアコン
  • 給湯器・エコキュート
  • 食器洗い乾燥機
  • IHクッキングヒーター
  • 太陽光発電のパワーコンディショナー

「控除が終わったから全額繰上返済」と考える前に、今後5年間5年間の設備交換費用を確認してください。

俺流結論

住宅ローン控除は、住宅ローンを安全に返せるようにする保証ではありません。

危険なのは、控除額まで住宅予算へ組み込み、

「毎年20万円くらい戻るから大丈夫」

と考えてしまうことです。

住宅ローン控除には期限があります。住宅ローン返済は、その後も続きます。

控除終了後の正しい順番は次のとおりです。

  1. 控除なしで家計が黒字か確認する
  2. 教育費・修繕費・老後資金を確保する
  3. 変動金利なら金利上昇時を再計算する
  4. 余裕資金だけで繰上返済する

住宅ローン控除は「あれば助かるお金」であり、「なければ返せない住宅ローン」を組むためのお金ではありません。最初から控除なしでも返せる総額に抑えるべきです。

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