ペット(犬・猫)がいる場合の建て替え期間中の仮住まい探しで注意することは?
質問
70歳です。平屋へ建て替える予定ですが、犬を2匹飼っています。工事中は半年ほど仮住まいが必要ですが、ペット可の賃貸住宅がなかなか見つかりません。どのように探せばよいでしょうか?
回答
結論から言えば、ペットがいる建て替えでは、建築会社との契約前から仮住まいを探し始めるべきです。
通常の賃貸物件でも、半年程度の短期契約を受け入れる物件は限られます。さらにペット可、大型犬可、多頭飼育可という条件が加わるほど、選択肢は急激に少なくなります。
建物の契約を済ませ、解体日が決まってから探し始めると、遠方の物件や高額な物件を選ばざるを得なくなる可能性があります。
「ペット可」でも飼えるとは限らない
物件情報に「ペット相談可」と書かれていても、条件は物件ごとに違います。
例えば、次のような制限があります。
- 小型犬1匹まで
- 猫は不可
- 大型犬は不可
- 多頭飼育は不可
- 共用部分では抱きかかえる
- 予防接種証明書の提出が必要
- ペット飼育時は敷金を追加
- 退去時の消臭・補修費を負担
犬種、体重、年齢、頭数、室内飼育かどうかを最初から正確に伝え、貸主または管理会社から書面で許可を得てください。
「半年だけだから」と無断で飼うと、契約解除や損害賠償などの問題になる可能性があります。
探し始める時期は着工の4~6か月前
ペットがいる場合は、遅くとも解体予定日の4~6か月前から探し始めるのが安全です。
ただし、物件を早く決め過ぎると、工事開始まで余分な家賃が発生します。そこで、次の順番で進めます。
- 建築会社から解体・着工・完成の予定を出してもらう
- ペットの条件を整理して不動産会社へ伝える
- 対象エリアを現在地から少し広げて探す
- 入居可能日と短期解約条件を確認する
- 工期が延びた場合の契約延長条件を確認する
- 仮住まい確保後に解体日を確定する
仮住まいが決まっていない状態で、先に解体日を確定させてはいけません。
仮住まいの主な選択肢
ペット可の一般賃貸
物件数は比較的多いものの、2年契約が基本です。短期解約違約金、更新条件、退去予告期間を確認します。
戸建て賃貸・空き家
多頭飼育や中型・大型犬では、集合住宅より交渉しやすい場合があります。ただし、古い住宅では断熱性や段差、給湯設備、防犯性も確認が必要です。
ペット可マンスリー住宅
家具や家電が付いていて引っ越し荷物を減らせますが、山梨県内では対象物件が限られ、月額費用も高くなる可能性があります。
親族宅での同居
費用を抑えられますが、家族の生活負担、鳴き声、臭い、既存ペットとの相性まで確認が必要です。
ペットホテルや長期預かり
短期間なら選択肢になりますが、半年間の長期預かりは費用とペットのストレスが大きくなります。飼い主と離れる期間も長いため、最終手段として考えた方がよいでしょう。
仮住まい費用は家賃だけではない
建て替えでは、仮住まいの家賃以外にも次の費用が発生します。
- 敷金・礼金・仲介手数料
- ペット飼育による敷金の上乗せ
- 短期解約違約金
- 火災保険・保証会社費用
- 駐車場代
- 退去時の消臭・清掃・補修費
- 仮住まいへの引っ越し代
- 新居への2回目の引っ越し代
- 工期延長による追加家賃
ペットによる壁や床の傷、臭いが通常損耗と認められず、追加請求される場合もあります。
契約前に「ペットを飼った場合の退去費用」を確認し、仮住まい費として余裕を持った予算を確保してください。
引っ越しはペットにも大きな負担になる
建て替えでは、現在の家から仮住まいへ、仮住まいから新居へと、短期間に2回環境が変わります。
犬や猫には大きなストレスとなり、食欲低下、下痢、夜鳴き、粗相、攻撃的な行動などが現れることがあります。環境省も、環境の変化はペットに大きなストレスを与える可能性があるとして、普段から健康管理や新しい環境への備えを行うよう案内しています。環境省「ペットの災害対策」
仮住まいには、次のものを持っていきましょう。
- 普段使っているベッドや毛布
- トイレと同じ種類の砂
- 使い慣れた食器と給水器
- ケージやキャリーバッグ
- おもちゃ
- 常用薬
- ワクチン・診療記録
- かかりつけ動物病院の連絡先
特に猫は、引っ越し当日に玄関や窓から逃げる事故へ注意が必要です。荷物の搬出入中は、閉め切った一室またはケージ内で待機させます。
建築現場へペットを連れて行かない
解体・建築現場には、釘、木材、重機、塗料、接着剤などがあります。大きな音に驚いて逃げ出したり、資材を誤飲したりする危険もあります。
現場見学の際は、ペットを仮住まいへ残すか、家族に預けてください。
また、新居への入居は、工事や清掃が完全に終了してからにします。引き渡し直前の家へ先にペット用品を置くことも、工事の妨げや事故につながります。
新居もペットの老後まで考える
仮住まいだけでなく、新居ではペット自身の高齢化も考えます。
- 滑りにくい床材
- 段差の少ない動線
- 足洗い場
- 臭いを排出する換気
- 脱走を防ぐ玄関の二重対策
- ペットトイレを置ける場所
- 夏冬も温度差の少ない室内
- 傷んだ部分だけ交換できる内装
ペット専用設備を増やすより、人とペットが無理なく共用でき、掃除や交換をしやすい設計の方が長く使えます。
デザインハウス甲府の考え方
私たちは、建物の見積もりだけで建て替え総額を判断しません。
解体、仮住まい、往復2回の引っ越し、ペット飼育による追加費用、工期が延びた場合の予備費まで含めて資金計画を確認します。
特にペット可の短期賃貸は選択肢が限られるため、仮住まいの見通しが立つ前に解体日を決めないことが重要です。
ペットがいる建て替えで最初に探すべきものは、住宅会社ではなく、家族全員が半年間安心して暮らせる仮住まいです。










