シニアに寄り添う「良い担当営業マン」を見極める3つの質問とは?
結論
シニア世代にとって良い営業担当者とは、話しやすく、何でも希望を聞いてくれる人ではありません。
本当に良い担当者は、
- 建て替え総額を先に示す
- 退職金を使い切らせない
- 不要な部屋や設備を止める
- 分からない税務・法律問題を専門家へつなぐ
- 会社や補助金に問題が起きた場合まで説明する
人です。
営業担当者を見極めるには、次の3つの質問をしてください。
- 「建築後に1,000万円を残すには、何を見直しますか?」
- 「補助金が0円でも、総額は変わりませんか?」
- 「御社が工事中に倒産した場合、この家は完成しますか?」
この3問に、数字と書面で答えられるかが重要です。
親切な営業担当者が良いとは限らない
住宅営業は、高額な住宅を契約してもらう仕事です。
そのため、
「せっかくの家ですから」
「皆さん、この設備を選ばれます」
「後から付けると高くなります」
「今月中なら値引きできます」
という言葉で、要望や追加工事を増やすことがあります。
いつも笑顔で対応し、すべての希望を肯定してくれる担当者は、親切に見えるかもしれません。
しかし、予算を超えても止めず、退職金のほとんどを使わせる担当者は、シニアに寄り添っているとはいえません。
良い営業担当者は、希望を増やす人ではなく、危険な契約を止める人です。
質問1「建築後に1,000万円を残すには、何を見直しますか?」
例えば、次の条件を担当者へ伝えます。
- 建て替え総額の希望:2,300万円
- 現在の金融資産:2,800万円
- 建築後に残したい資金:1,200万円
- 利用可能な自己資金:1,600万円
- 住宅ローン上限:700万円
この条件に対して、良い担当者は、
- 延床面積を小さくする
- 使わない和室をなくす
- 廊下を減らす
- 水回りをまとめる
- 外構を必要最低限にする
- 設備のグレードを見直す
など、総額を抑える方法を提案します。
一方、注意したい回答は次のようなものです。
「せっかくなので退職金をもう少し使いましょう」
「家は資産として残ります」
「お子さんも喜ぶので客間は必要です」
「予算は住宅ローンを増やせば解決できます」
使えるお金を増やす提案しかできない担当者は、契約金額を優先している可能性があります。
何を削るかでも担当者の質が分かる
予算調整で最初に、
- 断熱性能
- 耐震性能
- 気密測定
- 換気設備
- 完成保証
を削ろうとする担当者にも注意が必要です。
これらは、将来の安全、健康、光熱費、倒産リスクに関わります。
先に削るべきなのは、使わない部屋、過剰な収納、高額な造作、設備のグレード、必要以上の外構です。
質問2「補助金が0円でも、総額は変わりませんか?」
補助金を値引きのように表示する住宅会社があります。
例えば、
- 建て替え総額:2,500万円
- 補助金予定:110万円
- 実質負担:2,390万円
と説明されると、予算内に見えます。
しかし、補助金には予算、期限、住宅性能、立地、工事時期、申請書類などの条件があります。契約時点で必ず受け取れるとは限りません。
良い担当者は、次の2通りを提示します。
- 補助金を受け取れた場合の総額
- 補助金が0円だった場合の総額
さらに、
- 補助対象にするための追加工事費
- 評価・申請費用
- 申請手数料
- 申請予定時期
- 受け取れなかった場合の負担
- 建築主への還元時期
を書面で説明します。
「これまで全員もらえています」
「たぶん間に合います」
「申請は会社でやるので心配ありません」
という言葉は、補助金の交付を保証するものではありません。
補助金を差し引かなければ予算内にならない計画は、最初から予算オーバーです。
質問3「御社が工事中に倒産した場合、この家は完成しますか?」
営業担当者は、会社の施工実績や保証年数を説明するかもしれません。
しかし、確認したいのは「完成後の保証」だけではありません。工事中に会社が倒産した場合の保証です。
次の項目を確認します。
- 住宅完成保証へ加入しているか
- 登録しているだけでなく、この住宅にも保証が付くか
- 前払金の損失はどこまで補償されるか
- 他社へ引き継ぐ追加工事費はどこまで補償されるか
- 着工金・中間金が工事の出来高を超えていないか
- 保証書はいつ発行されるか
住宅瑕疵保険は、完成後に見つかった一定の瑕疵へ備える制度です。工事途中の倒産を保証する完成保証とは別です。
良い担当者は、会社の安全性を強調するだけでなく、会社に万一のことが起きた場合の制度を具体的に説明します。
良い担当者と危険な担当者の違い
| 確認項目 | 良い担当者 | 注意したい担当者 |
|---|---|---|
| 予算 | 建て替え総額で説明 | 建物本体価格だけを強調 |
| 老後資金 | 建築後の残高を確認 | 預金額を購入可能額と考える |
| 間取り | 不要な面積を減らす | 希望を追加して面積を増やす |
| 性能 | 数値と計算方法で説明 | 「高性能」「相当」で済ませる |
| 補助金 | 0円の場合も提示 | 値引きのように差し引く |
| 税金・名義 | 専門家へ確認する | 経験だけで断定する |
| 保証 | 書面と制度で説明 | 「うちは倒産しません」と言う |
| 契約 | 検討時間を設ける | 値引きや期限で急がせる |
| 記録 | 打ち合わせ内容を書面化 | 口頭説明が多い |
| 失敗例 | デメリットも説明 | 良い話しか説明しない |
担当者の資格より大切なこと
宅地建物取引士、建築士、ファイナンシャルプランナーなどの資格は、知識を確認する一つの材料です。
しかし、資格があるだけで、シニアの建て替えに強いとは限りません。
確認したいのは、次の実務経験です。
- 50代・60代・70代の建て替え経験
- 平屋の施工経験
- 解体と仮住まいの調整経験
- 相続や共有名義の相談経験
- 年金生活での住宅ローン相談経験
- 介護を見据えた間取り経験
- 建て替え総額を調整した経験
「年間100棟販売しています」より、「シニアの建て替えで何を調整したか」を聞く方が、担当者の実力を判断できます。
「分からない」と言える担当者を選ぶ
税金、相続、贈与、成年後見、土地境界、融資などは、それぞれ専門家の判断が必要です。
危険な担当者は、契約を止めたくないために、
「名義は後で変えられます」
「家族間なら贈与税はかかりません」
「この土地なら問題なく建てられます」
などと簡単に断定します。
良い担当者は、自分の専門外であれば「税理士へ確認しましょう」「司法書士の判断が必要です」と説明し、専門家へつなぎます。
何でも答える営業より、答えてはいけない問題を理解している営業の方が信頼できます。
家族への説明を嫌がらないか
シニアの建て替えでは、本人だけでなく、子どもや将来の相続人へ説明した方がよい場合があります。
良い担当者は、
- 子ども同席で資金計画を説明する
- 大きな文字の資料を用意する
- 専門用語を使わず説明する
- 同じ質問にも繰り返し答える
- 契約書を持ち帰る時間を設ける
などの対応ができます。
反対に、家族へ相談することを嫌がり、「本人が決めればよい」「今日決めないと条件が変わる」と契約を急がせる担当者には注意してください。
担当者ではなく会社の仕組みも確認する
どれほど優秀な担当者でも、転勤、退職、病気などで担当が変わる可能性があります。
次の点も確認します。
- 打ち合わせ記録を会社で共有しているか
- 設計・工事担当者にも要望が伝わるか
- 担当変更時の引継ぎ方法
- 契約後の窓口
- 引き渡し後の修理受付
- 会社としての完成保証・アフター体制
営業担当者個人との相性だけでなく、その担当者がいなくなっても約束が守られる会社かを確認します。
契約前に確認したい追加の7問
3つの基本質問に加えて、次の質問も有効です。
- 建物以外に必要な費用をすべて教えてください
- 見積りに含まれない工事は何ですか
- 耐震等級3は、どの計算方法で確認しますか
- C値は全棟で実測しますか
- 15年後に交換が必要な設備と費用は何ですか
- この計画の最大のデメリットは何ですか
- あなたなら、この予算で何をやめますか
都合の悪い質問をしたときに、態度が変わるかも重要な判断材料です。
不安が残る場合は第三者へ相談する
説明が理解できない、見積書に不明点がある、契約を急かされている場合は、その場で署名しないでください。
住宅に関する不安やトラブルは、国土交通大臣指定の相談窓口である住まいるダイヤルへ相談できます。
家族や第三者へ相談する時間を認めない会社と、急いで契約する必要はありません。
デザインハウス甲府の考え方
デザインハウス甲府では、良い営業とは、契約金額を上げる人ではなく、建築後の生活を守る人だと考えています。
そのため、建物本体だけではなく、
- 付帯工事
- 建築確認
- 屋外給排水
- 消費税
- 解体
- 仮住まい
- 2回の引越し
- 登記・保険・税金
まで確認し、建て替え総額を整理します。
住宅性能も「高性能」という言葉だけでなく、耐震等級3の許容応力度計算、断熱等級6・UA値0.46以下、全棟C値0.7以下、第一種熱交換換気など、数値と方法で説明します。
さらに全棟へ住宅完成保証を付け、会社に万一のことがあった場合にも備えます。
シニアに寄り添う営業とは、夢を大きくする人ではありません。家を建てた後に、老後資金と安心を残す人です。
「できます」と何でも答える担当者より、「その計画は危険です」と言える担当者を選ぶことが、建て替えで後悔しないための判断基準です。










