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二世帯住宅の「光熱費のメーター(子メーター)」を分ける設計上のポイント。山梨県での建て替え窓口Q&A

二世帯住宅では電気・水道などの光熱費をどう分けますか?子メーターは必要ですか?

Q

56歳です。親との二世帯住宅を建てる予定です。生活費はできるだけ別々にしたいと考えています。電気・水道などは、子メーターを付ければ公平に分けられるのでしょうか?

結論

家計を完全に分けたいなら、電気や水道も、可能な範囲で世帯別契約にするのが最も明確です。

一方、基本料金を抑えたい場合は、建物全体を一つの契約にして、子メーターで使用量を確認する方法があります。

ただし、子メーターは、電力会社や水道局が各世帯へ請求するための正式なメーターではありません。家族間で料金を分けるために設置する私設メーターです。

どちらがよいかは、目先の基本料金だけでなく、家族関係、太陽光発電、将来の介護や空室まで考えて決めます。

2つの方法の違い

方法 世帯別契約 親メーター+子メーター
請求書 世帯ごとに届く 代表世帯へまとめて届く
基本料金 原則2契約分 原則1契約分
支払い 各世帯が直接支払う 家族間で毎月精算
使用量 電力会社などが計測 私設メーターで確認
公平性 高い 精算ルールが必要
将来の賃貸 対応しやすい 契約変更や工事が必要になることも
初期工事 配線・配管を分離 子メーターと回路分けが必要

電気を完全に分ける場合

電気を世帯別契約にすると、親世帯と子世帯へ別々に請求書が届きます。契約名義、料金プラン、支払口座も分けられます。

そのためには、一般的に次のような計画が必要です。

  • 各世帯の分電盤を分ける
  • 電気配線を世帯ごとに分ける
  • キッチンなどの生活設備を世帯ごとに設ける
  • 各世帯が独立して生活できる
  • 電力会社が定める供給条件を満たす

二世帯住宅で別々の電気契約ができるかは、建物の独立性や配線計画によって判断されます。東京電力も、具体的な建物については事前相談が必要と案内しています。東京電力「電気の契約Q&A」

設計が終わってから「電気を分けたい」と申し出ても、配線や分電盤の変更が必要になり、追加費用が発生する可能性があります。

子メーターを付ける場合

建物全体では電気を一つの契約にし、親世帯または子世帯の使用量を子メーターで計測する方法です。

たとえば、1か月の使用量が、

  • 建物全体:800kWh
  • 親世帯:250kWh
  • 子世帯:450kWh
  • 共用部分:100kWh

だった場合、各世帯分と共用部分を決めた割合で負担します。

ただし、請求額を使用量だけで単純に割ればよいとは限りません。電気料金には次の項目が含まれるからです。

  • 基本料金
  • 電力量料金
  • 燃料費調整額
  • 再生可能エネルギー発電促進賦課金
  • 各種割引

「親世帯が全体の30%を使ったから、請求額も30%」とするのか、基本料金は折半するのか、先にルールを決めておきます。

共用部分の電気を忘れない

二世帯住宅では、どちらの世帯にも属さない電気があります。

  • 玄関・廊下の照明
  • 外灯
  • インターホン
  • 給水ポンプ
  • 共用エアコン
  • 庭や物置のコンセント
  • 防犯カメラ
  • 電気自動車の充電器

特にEV充電器は消費電力量が大きいため、どちらの回路へ接続するかを明確にします。

共用部分だけを計測する子メーターを設ける方法もありますが、設備費と管理の手間が増えます。金額が小さければ、共用分は折半などの固定ルールにした方が簡単です。

エコキュートは世帯別がおすすめ

二世帯で給湯設備を共用すると、次の問題が起こりやすくなります。

  • 誰がお湯を多く使ったか分からない
  • 入浴時間が重なると湯切れする
  • 温度設定を自由に変えにくい
  • 故障すると両世帯がお湯を使えない
  • 給湯費を正確に分けにくい

完全分離型や生活費を分ける二世帯住宅では、エコキュートも世帯ごとに設ける方が管理しやすくなります。

設備が2台になるため初期費用と将来の交換費用は増えますが、生活時間の違いによるストレスは大幅に減らせます。

水道を分ける方法

水道にも、主に次の2つがあります。

水道局との契約を分ける

水道局のメーターを世帯ごとに設け、それぞれが直接料金を支払います。

ただし、1敷地・1建物に複数の水道メーターを設置できるか、加入金や工事費が必要かは、自治体や建物の条件によって異なります。

建物全体を一契約にして子メーターを付ける

水道局のメーターは一つにし、親世帯または子世帯の配管に私設の子メーターを設置します。

基本料金を一契約分に抑えられる可能性がありますが、請求書は分かれません。下水道料金を含め、家族で精算する必要があります。

また、庭の散水、洗車、共用トイレなど、どちらが負担するかも決めます。

太陽光発電がある場合は特に注意

二世帯住宅に太陽光発電を設置する場合、電気契約を一つにするか、二つにするかで、自家消費と売電の仕組みが変わります。

一契約の場合、発電した電気を建物全体で使いやすい反面、「親世帯がどれだけ太陽光を使ったか」を正確に分けにくくなります。

世帯別契約の場合は、太陽光発電をどちらの契約へ接続するのか、設備を分けるのかを決めなければなりません。

  • 太陽光発電の所有者
  • 設置費用の負担者
  • 売電収入を受け取る人
  • パワーコンディショナーの交換費用
  • 蓄電池をどちらの世帯が使うか

これらを曖昧にすると、光熱費以上の不公平感が生まれます。

将来、一世帯になった場合も考える

親世帯が施設へ入居したり亡くなったりすると、二契約分の基本料金や、2台のエコキュートが不要になる可能性があります。

反対に、空いた親世帯を賃貸するなら、電気や水道が完全に分かれている方が有利です。

設計時には、次のどちらを想定するか決めておきます。

  • 将来は子世帯が建物全体を使う
  • 親世帯部分を賃貸・親族居住に使う

前者なら一契約へ変更しやすい配線計画、後者なら最初から世帯別契約に対応できる計画が適しています。

家族で決める項目

  1. 電気を世帯別契約にするか
  2. 水道を世帯別契約にできるか
  3. エコキュートを1台にするか2台にするか
  4. 共用部分の光熱費を誰が負担するか
  5. 基本料金を折半するか
  6. 太陽光発電と売電収入を誰のものにするか
  7. EV充電器をどちらの回路へ接続するか
  8. 毎月誰が検針・精算するか
  9. メーター故障時の交換費用を誰が払うか
  10. 親世帯が空いた後にどう変更するか

まとめ

子メーターは便利ですが、メーターを付けただけで家計が自動的に分かれるわけではありません。毎月、誰かが使用量を確認し、計算し、相手へ請求する必要があります。

デザインハウス甲府では、二世帯住宅の間取りだけでなく、分電盤、給湯器、水道配管、太陽光発電、EV充電器まで含めて光熱費の分け方を確認します。

生活費を完全に分けたい家族には世帯別契約、基本料金を抑えて家族内で精算できる場合には子メーター方式が現実的です。

毎月数千円の基本料金を惜しんで、20年間ずっと「どちらが多く使ったか」で揉めるなら、その節約は成功とはいえません。

二世帯住宅では、設備費の安さよりも、請求書を見たときに誰も不満を感じない仕組みを選ぶことが大切です。

デザインハウス甲府
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