建替えに伴う「火災保険・地震保険」の長期契約はお得ですか?
A. 当面使う予定のない資金があるなら、5年契約の一括払いは保険料を抑えやすい選択です。ただし、安さだけで水災・風災・家財補償を外したり、建物の保険金額を低く設定したりしてはいけません。
現在、火災保険の契約期間は最長5年が一般的です。地震保険も最長5年で、2~5年の長期一括契約には所定の長期係数が適用されます。
例えば地震保険の5年契約は、1年分の保険料の5倍ではなく4.70倍です。毎年契約するより、5年間で約6%抑えられる計算になります。日本損害保険協会「地震保険の保険期間」
長期契約のメリット
- 年払いより総保険料を抑えられる場合がある
- 契約期間中の更新手続きを減らせる
- 更新忘れによる無保険期間を防ぎやすい
- 契約時点の保険料や補償内容を一定期間維持できる
一方で、契約時にまとまった支払いが必要です。シニア世代の建て替えでは、引っ越しや家具購入、外構工事などの追加支出もあるため、長期一括払いで手元資金を減らし過ぎないことが重要です。
地震保険は火災保険だけでは代用できない
通常の火災保険では、地震・噴火・津波を原因とする火災や倒壊は原則として補償されません。地震保険は火災保険とセットで加入します。
地震保険金額は、火災保険金額の30~50%の範囲で設定し、上限は建物5,000万円、家財1,000万円です。日本損害保険協会「地震保険」
つまり、地震保険だけで家を同じ規模に建て直せるとは限りません。地震後の当面の生活費、仮住まい、住宅ローン負担などを支える保険と考えるべきです。
耐震等級3なら地震保険料を抑えられる
所定の証明書を提出できれば、耐震性能による割引が適用されます。
| 割引区分 | 割引率 |
|---|---|
| 耐震等級1 | 10% |
| 耐震等級2 | 30% |
| 耐震等級3 | 50% |
| 免震建築物 | 50% |
割引は重複できません。また、「耐震等級3相当」という住宅会社独自の表現だけでは、50%割引を受けられない可能性があります。正式な耐震等級を証明できる書類が必要です。財務省「地震保険制度の概要」
デザインハウス甲府では、全棟で許容応力度計算による耐震等級3を基本としています。保険料の割引だけでなく、地震後も住み続けられる可能性を高めることが本来の目的です。
補償を削る前に確認すること
山梨県でも、河川周辺や低地では水災リスクがあります。高台だから安心とも限らず、土砂災害や内水氾濫への確認が必要です。
契約時には、次の項目を比較します。
- 建物の保険金額が再建費用に見合っているか
- 水災・風災・雪災を外してよい立地か
- 家財の買い直し費用を補償できるか
- 破損・汚損や個人賠償を付けるか
- 水漏れ時の原因調査費用まで対象か
- 免責金額はいくらか
- 太陽光発電やカーポート、物置が対象か
保険料を安く見せるため、免責金額を大きくしたり、水災や家財を外した見積もりを提示したりするケースがあります。保険料だけでなく、同じ補償条件で比較してください。
古い家の保険は解体時に整理する
古い家を解体したら、既存の火災保険会社へ連絡します。契約を解約すれば、条件によって未経過分の保険料が返還される場合があります。新居へ自動的に引き継がれるとは限りません。
また、解体から新居完成までの工事事故は、新居の火災保険ではなく、原則として施工会社側の工事保険などを確認します。
保険は「一番安いプラン」を選ぶ商品ではありません。災害後に足りない金額を老後資金から出さずに済むか。その視点で、5年間の保険料と補償内容を比較することが重要です。










