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エアコンの穴・専用回路・室外機架台まで含まれている?

エアコンの穴・専用回路・室外機架台まで含まれている?

A. 住宅会社によって違います。「エアコン用コンセント標準」でも、配管穴・スリーブ・外部配管カバー・室外機架台まで含まれているとは限りません。エアコン本体を除いても、4台分の準備だけで20万~40万円増えることがあります。

見積書に、

エアコン工事 別途
エアコン用電源 4カ所標準

と書かれていても、どこまで施工されるのかは分かりません。

エアコンを実際に使用できる状態にするには、少なくとも次の工事が必要です。

エアコン設置に必要な工事

項目 工事内容
専用回路 分電盤からエアコン専用の電線を引く
専用コンセント 機種に合った100V・200Vのコンセント
配管穴 冷媒管・電線・ドレンホースを通す穴
スリーブ 穴の内部を保護する筒状部材
気密・防水処理 穴まわりから空気や雨水が入らないよう処理
冷媒配管 室内機と室外機を接続する
ドレン配管 冷房時の結露水を屋外へ排出する
化粧カバー 外壁や室内側の配管を隠す
室外機置場 地面・屋根・壁などへ室外機を固定する
架台・基礎 沈下、積雪、振動、転倒などへ備える

「エアコン用」と書かれていても、すべて含まれているとは限りません。

配管穴は本当に含まれている?

住宅会社によって、次のような違いがあります。

  • 全居室の配管穴・スリーブまで標準
  • エアコンを同時購入した部屋だけ標準
  • 配管穴は開けず、入居後に電気店が施工
  • 穴の位置だけ図面へ指定
  • スリーブは入れるが、外部カバーは別
  • 穴・スリーブ・気密処理がすべて別料金

三菱電機も、エアコンを新設する場合は配管用の穴が必要になり、別途費用がかかると案内しています。三菱電機「エアコン選びと設置のポイント」

高気密高断熱住宅は「後から穴を開ければよい」では危険

高気密高断熱住宅では、エアコンの穴も気密性能に影響します。

入居後、家電量販店の施工業者が建物の構造を確認せずに穴を開けると、

  • 柱や間柱に当たる
  • 構造用面材を傷める
  • 壁内の電線や配管に当たる
  • 防水シートを適切に処理できない
  • 気密シートに大きな穴を開ける
  • 穴の勾配が悪く、雨水が入る
  • 発泡ウレタンだけで処理される

といったリスクがあります。

特に2×4・2×6住宅では、壁自体が構造を支えるため、穴を開ける位置を設計段階で決めることが重要です。

新築時に住宅会社が、

  1. 構造を確認して位置を決める
  2. 適切な径のスリーブを入れる
  3. 内外の防水・気密処理をする
  4. 将来の交換を考えた位置にする

ところまで施工する方が安全です。

穴の大きさはエアコンによって違う

一般的な壁掛けエアコンでは、直径65mm前後の穴を使用する商品があります。

三菱電機は、同社ルームエアコンについて全機種の配管穴を直径65mmと案内しています。ただし、換気機能付き機種などでは、配管経路や必要スペースが変わる場合があります。

先に小さな穴を開けてしまうと、採用したい機種によっては拡張工事が必要になります。

したがって、契約前に、

  • 採用予定のメーカー
  • エアコンの能力
  • 換気・加湿・排気機能の有無
  • 配管穴の直径
  • 室内機の設置寸法

を確認しておく必要があります。

専用コンセントだけでなく「専用回路」を確認する

壁にエアコン用コンセントがあっても、分電盤から専用回路で配線されているとは限りません。

確認するのは、

  • 分電盤からの専用回路か
  • 100Vか200Vか
  • 15Aか20Aか
  • コンセントの形状
  • 分電盤に予備回路があるか

です。

ダイキンも、設置前の確認事項として、室内機近くの専用コンセントと、機種の電圧・電流に合った形状かを挙げています。ダイキン「エアコン交換の工事や費用」

エアコンには、100V15A、100V20A、200V15A、200V20Aなど複数の電源仕様があります。三菱電機「電源プラグの形状」

「14畳用を付ける予定だったが、コンセントが100V15Aだった」という場合、回路やコンセントの変更が必要になることがあります。

専用回路の追加費用目安

項目 1カ所当たりの概算
エアコン専用回路 1万5,000~3万円
100V・200Vコンセント 5,000~1万5,000円
電圧・コンセント変更 5,000~2万円
分電盤回路の追加 1万~3万円
長距離・露出配線 2万~5万円以上

新築中なら比較的施工しやすい工事ですが、完成後は天井裏や壁内へ配線できず、露出配線になることがあります。

室外機の「置台」と「架台」は違う

一般的なエアコン取付工事では、室外機の下に樹脂製やゴム製のブロックを置くだけの場合があります。

しかし、次のような場所では専用架台が必要です。

  • 地面が土で沈下しやすい
  • 雪が積もる地域
  • 屋根の上
  • 壁面
  • ベランダの天井から吊るす
  • 狭い場所で上下2段に置く
  • 暖房時の排水が凍結しやすい
  • 雨水が集まる場所

架台・基礎の費用目安

室外機の設置方法 概算費用
樹脂・ゴム置台 2,000~8,000円
コンクリート平板・簡易基礎 1万~3万円
コンクリート土間・専用基礎 3万~8万円
壁面架台 2万~5万円
屋根置き架台 2万5,000~6万円
二段置き架台 3万~8万円
高置き・積雪用架台 4万~10万円以上

商品代だけでなく、取付費や固定費が必要です。

山梨では室外機の設置場所が重要

甲府盆地では夏の外気温が高くなるため、室外機の周囲を壁や目隠しで囲いすぎると、吸込み・吹出し空間を確保できません。

北杜市、富士吉田市、富士河口湖町などでは、積雪や凍結への対策も必要です。

  • 雪に埋もれない高さ
  • 屋根からの落雪を受けない位置
  • 暖房時の排水が通路で凍らない計画
  • 強風を受けにくい位置
  • 点検や交換ができるスペース

まで考えて設置します。

「外から見えない場所」を優先しすぎると、配管が長くなり、架台や延長配管の費用が増える場合があります。

配管が長くなると追加料金が出る

一般的なエアコン取付工事では、一定の配管長までが基本工事に含まれ、それを超えると延長料金が発生します。

また、機種ごとに、

  • 最大配管長
  • 室内機と室外機の最大高低差
  • 冷媒追加が不要な配管長

が決まっています。

三菱電機も、シリーズごとに最大配管長や高低差、冷媒追加が必要になる条件を公開しています。三菱電機「エアコン選びと設置のポイント」

室外機を建物の反対側へ置く、2階のエアコンを1階まで下ろすといった計画では、追加費用が大きくなります。

隠蔽配管は見た目がよいが交換時に注意

配管を壁や天井の中へ隠す隠蔽配管は、外観がすっきりします。

一方で、

  • 将来配管を交換できない
  • 対応できるエアコンが限定される
  • 換気機能付き機種を設置できないことがある
  • 配管内で漏れが起きても確認しにくい
  • ドレン詰まりの修理が難しい
  • エアコン交換費が高くなる

といった問題があります。

見た目だけで決めず、10年後の交換まで考える必要があります。

4台分で約30万円増える例

30坪・3LDKで、LDKと3居室へエアコンを設置する準備をした場合です。

追加内容 金額例
配管穴・スリーブ4カ所 5万円
専用回路・コンセント4カ所 9万円
外部配管カバー4カ所 5万円
室外機用基礎2カ所 6万円
高置き架台1カ所 5万円
合計 30万円

これはエアコン本体と通常の取付費を含まない金額です。

本体4台、取付工事、延長配管まで加えると、総額100万円を超えるケースもあります。

「エアコン工事一式」で確認する項目

契約前に、部屋ごとに次を確認します。

確認項目 内容
エアコン本体 含む・含まない
配管穴 数量・位置・直径
スリーブ 防水・気密処理まで含むか
専用回路 分電盤からの専用配線か
電圧 100V・200Vのどちらか
コンセント 容量・形状
冷媒配管 基本長と延長単価
化粧カバー 室内・屋外の両方か
ドレン 排水先まで決まっているか
室外機置場 土・コンクリート・屋根・壁
架台 種類と取付費
将来交換 配管や本体を交換できるか

住宅会社には、こう質問してください。

「エアコンを購入すれば、追加工事なしで取り付けられる状態まで、何が含まれていますか?」

「専用コンセント付きです」という答えだけでは不十分です。

エアコンを後から買う場合も設計は先に行う

エアコン本体は、入居時に家電量販店で購入しても構いません。

しかし、

  • 室内機の位置
  • 室外機の位置
  • 配管穴
  • 専用回路
  • 下地
  • ドレン排水
  • 気密・防水処理

は、新築設計時に決めるべきです。

エアコン本体が別料金でも、エアコンを安全に取り付けるための家側の準備まで別でよいとは限りません。

正直な総額表示とは、「エアコン別途」で終わらせず、穴・電源・配管・架台のどこまで含まれ、入居時にあといくら必要なのかを伝えることです。

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