つなぎ融資が必要か、いつ分かる?
結論 :支払日と住宅ローンの入金日を並べた時点で分かる
A つなぎ融資が必要かは、土地代や工事代を払う日と、住宅ローンから資金を受け取れる日を比べると分かります。総額を借りられる見込みがあっても、完成時にしか資金が出ないなら、先に来る土地決済、着工金、中間金等を別の方法で賄う必要があります。
自己資金、土地先行・分割融資、つなぎ融資等のどれを使うかは商品と契約で確認します。銀行によって途中払いへの対応が異なるため、契約後ではなく土地や工事の支払条件を決める前に相談してください。三井住友銀行にも、土地先行や分割融資の案内があります。[資料22]
つなぎ融資等が必要かは、契約上の支払日と、自己資金・融資の入金日を日付で並べると分かります。最終融資額が総支出に足りても、途中で現金が不足する場合があります。銀行が土地先行や分割等を扱うなら、その方法との比較も必要です。つなぎという商品名を先に選ぶのでなく、いつ・いくら不足し、何の費用を払うかを特定することが重要です。
土地と工事の支払いを日付で一覧にする
土地の手付金、残代金、工事契約金、着工金、中間金、完成金と諸費用を並べます。各支払いの額、相手先、期限、延期できる条件を住宅会社や不動産会社へ確認します。建物価格だけの総予算表では、途中でいくら現金が必要かは分かりません。
例えば土地1,000万円、着工300万円、中間300万円を完成前に払う仮定なら、その日までの自己資金と実行可能な融資を照合します。完成後に合計額が入るとしても、先の支払いには間に合いません。これは仕組みの例なので、自分の売買・請負契約の金額と日付へ置き換えてください。
仮定例で着手金600万円を4月、中間金600万円を6月、住宅融資を9月に受け取り、使える自己資金が300万円なら、最初の不足は300万円、その後はさらに600万円増える計画です。実際には税・費用、融資回数等も加えます。住宅会社の請求を月だけでなく日付にし、金融機関の営業日や着金確認も含めて、最低現金残高を確認してください。
商品が対応する資金の範囲を確認する
同じつなぎ融資という名称でも、土地資金だけを対象にする商品と、建物の着工・中間金等を別に扱う商品があります。SBI新生銀行の案内にも、同行の商品と建築途中の資金の窓口を分ける説明があります。「つなぎがある」と聞くだけで必要額すべてが賄えると思わないでください。[資料23]
融資回数、上限、期間、必要な本体ローンの承認、担保、保証、団信、資金の振込先を確認します。銀行と別会社の契約になる場合は、本人確認や審査、費用も別に必要かを聞きます。住宅会社が紹介した資金でも、借主本人が条件を理解して申し込むことが重要です。
土地、着手、中間、残金のどれを対象とするか、回数、上限、期限、担保、保障等を確認します。本体ローンの承認等を前提とする商品もあるため、つなぎだけ先に確実に借りられると考えません。紹介先の別金融機関を使う場合は、契約相手、手数料、精算の順序を整理します。借主本人が全体の契約と支払いを把握し、署名前に必要な説明を受けてください。
利息と手数料を総予算へ入れる
つなぎ等の利息、事務手数料、印紙、登記等が必要かを確認し、いつ払うかを整理します。利息が実行額から差し引かれる場合等は、必要な支払額を満たす現金が実際に残るかを見ます。住宅ローンの広告金利だけで、入居までの金融費用を判断しないでください。
利息の考え方は、借入額、金利、借りる日数等を使って確認します。実際の計算方法は商品によるため、銀行へ支払日別の見積もりを依頼します。工期が延びれば借入期間や利息等も変わる可能性があるので、予定どおり完成する案だけでなく、延長時の扱いも聞いておきましょう。
つなぎ等で支払った工事代は、請求、振込、受領の資料を契約ごとに保存します。本体の融資で何を精算し、既払い分をどの資料で確認するかも銀行へ聞いてください。同じ工事代を二重に資金計画へ入れず、未払いの残額と実行額を最後に照合することが重要です。
仮定例で1,000万円を年3%で90日借りる場合、365日の日割り単純計算の利息は約7万4,000円です。別に事務手数料等があれば加算します。二回借りるなら金額と日数を別々に計算します。利息を最初に払うか、差し引くか、最後に精算するかでも使える現金が変わるため、契約の実際の計算方法と入出金で確認してください。
工事の遅れと本体融資の条件を確認する
工事が遅れた場合、つなぎの返済期限、延長の審査、追加費用、本体ローンの承認期限等へ影響がないかを確認します。完成後の融資で一括返済する予定でも、その融資が実行できる条件が整わなければ問題が残ります。勤務や借入等の変更も実行前まで正確に伝えてください。
住宅会社には、検査、手直し、登記、必要書類を含めた引き渡し工程を示してもらいます。建物が見た目で完成した日と、本体の融資が実行できる日は同じとは限りません。銀行、登記の専門家、住宅会社と支払日を合わせ、つなぎの期限を独立した締切として管理しましょう。
工事が遅れる場合、つなぎの延長、利息、期限、本体融資の承認・金利等を再確認します。仮定例で同じ1,000万円・年3%が30日長くなると、日割り単純計算の追加利息は約2万5,000円です。延長が自動的に認められるとは限りません。本体が実行できない場合の扱いも確認し、完成予定が動いた時点で銀行へ連絡することが重要です。
先に出る現金を残して契約する
銀行への質問は「この支払日に何円出せるか」「不足分へどの商品が使えるか」「完成延期時の期限と費用はどうなるか」です。住宅会社へは、銀行の実行条件に合う支払方法を相談できるか聞きます。自己資金で立て替える場合も、生活の予備資金まで使い切らないでください。
つなぎ融資の必要性は、完成後の返済表だけでは分かりません。土地から入居までの入出金を時系列にして、最低残高が不足しないかを確認することが先です。借入総額、資金が出る日、支払日を同じ表でそろえることで、承認されているのに途中で払えないという事態を防ぎましょう。
契約前に、各支払日、資金の出所、利息・費用、書類、実行条件、精算を一表にします。生活予備費を途中払いへ全て回す計画は避けます。住宅会社へ支払時期の調整余地を相談する場合も、契約として合意します。低い本体金利だけで選ぶのでなく、工事中の費用を含む総額と、入居後に残る現金を確認できる資金計画にしてください。
関連URL
1 SBI新生銀行 つなぎ融資について
つなぎ融資の利用条件と仕組みを確認できます。支払時期、利息、手数料、返済の原資を相談します。
https://www.sbishinseibank.co.jp/retail/housing/tsunagi/
2 三井住友銀行 注文住宅と土地先行融資
土地購入や建築途中に資金を受け取る融資方法の例を確認できます。工事契約の支払日程と照合します。
https://www.smbc.co.jp/kojin/jutaku_loan/reason/made-to-order/










