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許容応力度計算とは?

許容応力度計算とは?壁量計算との違いと耐震等級3の確認方法

建物にかかる力を部材ごとに確認する構造計算です

結論から言います。

許容応力度計算とは、建物にかかる力を計算し、柱、梁、耐力壁、接合部、基礎などが安全性を確保できるか確認する構造計算です。

住宅には、常に同じ力がかかっているわけではありません。

  • 建物自体の重さ
  • 家具や人などの重さ
  • 地震による力
  • 風による力
  • 雪による力

これらの力が建物の各部へどのように伝わるかを計算します。

そして、それぞれの部材に生じる力が、その部材の耐えられる範囲に収まっているかを確認します。

「耐力壁をたくさん入れたから強い」という単純な考え方ではありません。

壁、柱、梁、接合部、床、基礎まで、力の流れを考えて建物全体を検討する方法です。

許容応力度とは何か?

建物へ力が加わると、柱、梁、耐力壁などの部材には、圧縮、引張り、曲げ、せん断などの力が生じます。

それぞれの材料や部材には、安全性を確保するために許容される力の範囲があります。

その範囲を超えないか確認するのが、許容応力度計算です。

簡単に表すと、次の関係を確認します。

建物へ実際に生じる力

部材が安全に負担できる力

数値上でこの関係を確認し、必要に応じて柱や梁を大きくしたり、耐力壁や接合金物を変更したりします。

構造計算は、設計した間取りが本当に成立するかを確認する作業でもあります。

許容応力度計算で確認する主な項目

木造住宅の許容応力度計算では、主に次のような内容を確認します。

建物の重さ

屋根、外壁、床、太陽光発電、設備など、建物を構成するものの重さを確認します。

近年は、高断熱化、太陽光発電、大きな窓、重量のある外壁材などによって、住宅が重くなる場合があります。

建物の実際の仕様に合わせて重量を設定することが重要です。

地震に対する強さ

建物重量などを基に、地震時に各階へ生じる力を計算し、必要な耐力壁を検討します。

壁の量だけでなく、配置の偏りや、各階のバランスも確認します。

風に対する強さ

台風や強風によって、建物には横から押す力や、屋根を持ち上げようとする力が加わります。

建物の形状、高さ、建築地などを基に、風に対する安全性を確認します。

柱・梁の強さと変形

柱や梁に生じる力を計算し、部材の強度やたわみが許容範囲に収まるかを確認します。

大きなLDK、大開口、吹き抜けなどを採用すると、梁へ大きな力がかかる場合があります。

見た目の開放感だけでなく、それを支える部材の検討が必要です。

柱と梁の接合部

地震や風によって、柱が引き抜かれたり、接合部へ大きな力がかかったりします。

その力に対応できる接合金物やアンカーボルトなどを選びます。

床や屋根の強さ

地震や風の力を耐力壁へ伝えるためには、床や屋根の水平面にも必要な強さが求められます。

耐力壁だけが強くても、床や屋根から力を正しく伝えられなければ、建物全体の性能を発揮できません。

基礎の安全性

建物上部から伝わる力を受け止め、地盤へ流すのが基礎です。

建物の荷重、耐力壁の配置、地盤条件などを基に、基礎の立ち上がりや底盤、鉄筋などを検討します。

壁量計算との違い

木造住宅の構造確認方法として、よく比較されるのが壁量計算です。

壁量計算は、建物の床面積や荷重条件などに応じて必要な耐力壁の量を求め、実際に配置した耐力壁が必要量を満たしているか確認する方法です。

2025年4月からは、省エネ化などによる木造住宅の重量化に対応するため、必要壁量や柱の小径に関する基準も見直されました。

壁量計算も法律に基づく重要な確認方法であり、壁量計算だから安全性がないという意味ではありません。

ただし、許容応力度計算は、実際の建物に作用する力を算定し、各部材や接合部などをより詳細に検討します。

比較項目 壁量計算などの仕様規定 許容応力度計算
主な考え方 必要な壁量や配置、接合部などを基準に沿って確認 建物に生じる力と部材の耐力を計算
建物重量 仕様に応じた基準で算定 設計する建物の条件を反映
柱・梁 仕様規定などで確認 部材ごとに強度・変形を確認
接合部 告示や算定方法などで選定 生じる力に応じて検討
床・屋根 基準に沿って確認 水平構面として力の伝達を検討
基礎 仕様規定などで確認 上部構造から伝わる力を基に検討
計算書 比較的簡潔 計算項目と資料が多い

大切なのは、「許容応力度計算という言葉が付いているから絶対安全」と考えないことです。

計算条件が実際の建物仕様と合っているか、計算どおりに施工されているかまで確認する必要があります。

耐震等級3と許容応力度計算は同じではない

耐震等級3は、住宅性能表示制度における耐震性能の最高等級です。

許容応力度計算は、その耐震性能などを確認するために使われる構造計算の方法です。

つまり、耐震等級3は「性能の段階」、許容応力度計算は「安全性を確認する方法」です。

両者は同じ意味ではありません。

また、耐震等級3は、許容応力度計算以外の方法でも取得できる場合があります。

そのため、住宅会社から「耐震等級3です」と説明されたら、次の点を確認してください。

  • 正式な耐震等級3を取得するのか
  • 「耐震等級3相当」ではないか
  • どの計算方法で確認するのか
  • 設計住宅性能評価を取得するのか
  • 建設住宅性能評価まで取得するのか

等級と計算方法を分けて確認することが重要です。

「耐震等級3相当」には注意する

住宅広告では、「耐震等級3相当」という表現を見かけることがあります。

これは、正式な住宅性能評価による耐震等級3を取得しているとは限りません。

住宅会社が自社計算や仕様によって、耐震等級3と同程度と判断している場合もあります。

「相当」という言葉だけで危険とは決められませんが、第三者による評価書がなければ、購入者が正式な等級を確認しにくくなります。

契約前に、次のように質問してください。

耐震等級3の評価書は発行されますか?

構造計算書は引き渡し時にもらえますか?

計算費用と性能評価費用は見積りに含まれていますか?

口頭説明ではなく、書類で確認することが重要です。

太陽光発電を載せる住宅ほど重量確認が重要

太陽光発電を搭載すると、屋根に重量が加わります。

瓦、太陽光パネル、積雪など、屋根にかかる重量は地震時の力にも影響します。

計算時には太陽光発電を載せない条件だったのに、後から大容量の太陽光を追加すれば、当初の計算条件と実際の建物が異なる可能性があります。

契約前に次の点を確認してください。

  • 太陽光パネルの重量を構造計算へ入れているか
  • 将来増設する可能性を考えているか
  • 屋根材の重量を正しく設定しているか
  • 積雪荷重をどのように設定しているか

建築確認後に仕様を変更した場合は、構造計算の再確認が必要になることもあります。

許容応力度計算をしても施工が悪ければ意味がない

構造計算は、図面どおりに施工されることを前提にしています。

計算上は安全でも、現場で次のような問題があれば、設計した性能を発揮できません。

  • 指定された金物が取り付けられていない
  • ボルトの締付けが不足している
  • 耐力壁の釘の種類や間隔が違う
  • 構造材へ不適切な穴や欠込みがある
  • 基礎の鉄筋が図面と違う
  • 現場変更が構造計算へ反映されていない

必要なのは、構造計算と現場管理の両方です。

住宅会社には、誰が現場を検査し、どの工程で確認し、記録を残すのかを聞いてください。

品質管理をしている会社か?でも、施工品質を確認する方法を解説しています。

間取り確定後の変更にも注意する

許容応力度計算は、確定した図面と仕様を基に行います。

計算後に次のような変更を行う場合は、再計算や確認が必要になる可能性があります。

  • 窓を大きくする
  • 耐力壁を移動・削除する
  • 吹き抜けを追加する
  • 柱や梁の位置を変える
  • 屋根材を重くする
  • 太陽光パネルを増設する
  • バルコニーを追加する

「少しの変更だから問題ない」と現場だけで判断してはいけません。

構造に関係する変更は、設計者が確認し、必要に応じて計算書と図面を修正する必要があります。

契約前に住宅会社へ確認する6項目

許容応力度計算については、次の6項目を確認してください。

1.全棟で実施するのか

希望者だけなのか、特定の商品だけなのか、全棟標準なのかを確認します。

2.耐震等級はいくつか

許容応力度計算をしているだけで、耐震等級3とは限りません。

3.誰が計算するのか

自社の設計者、外部の構造設計者など、計算を担当する人を確認します。

4.計算条件に何が含まれるか

屋根材、太陽光発電、積雪、バルコニーなど、実際の仕様が反映されているかを確認します。

5.計算書を受け取れるか

構造計算書と最終図面を、引き渡し時に受け取れるか確認します。

6.現場変更を誰が管理するか

設計後の変更を構造設計者が確認する仕組みがあるかを聞いてください。

長期優良住宅でも計算方法を確認する

長期優良住宅には耐震性の基準がありますが、長期優良住宅だから、すべての住宅で許容応力度計算が行われているとは限りません。

認定の有無と、構造計算の方法は分けて確認してください。

長期優良住宅の認定基準については、長期優良住宅とは?で詳しく解説しています。

デザインハウス甲府の考え方

デザインハウス甲府では、耐震性能を住宅会社の感覚だけで判断せず、全棟で許容応力度計算を行うことを重視しています。

  • 耐震等級3
  • 全棟許容応力度計算
  • 建物重量を反映した構造計算
  • 太陽光発電の重量を反映
  • 基礎まで構造計算
  • 制震装置evoltz
  • 長期優良住宅

耐震等級3という結果だけでなく、どのような条件と方法で安全性を確認したかを大切にしています。

俺流ポイント|「耐震等級3です」だけでは契約しない

私は、住宅会社から「耐震等級3だから安心です」と言われても、それだけでは契約しません。

私なら、さらに質問します。

許容応力度計算ですか?

太陽光発電の重量も計算に入っていますか?

基礎まで計算していますか?

構造計算書を引き渡し時にもらえますか?

現場変更は誰が構造的に確認しますか?

ここまで説明できて、初めて耐震性能を比較できます。

許容応力度計算を行えば、絶対に地震被害を受けないという意味ではありません。

地震の揺れ方、地盤、施工状態、経年劣化なども影響します。

しかし、家族を守る住宅である以上、感覚ではなく、計算できる部分は計算するべきです。

耐震性能は、営業マンの「大丈夫です」ではなく、計算書と現場検査で確認してください。

山梨県で地震に強い家をご検討の方へ

デザインハウス甲府では、耐震等級だけでなく、構造計算の方法、太陽光発電の重量、基礎、接合部、現場検査までご説明します。

  • 耐震等級3相当と正式な等級3の違い
  • 壁量計算と許容応力度計算の違い
  • 構造計算費用が価格に含まれているか
  • 希望する間取りで耐震性を確保できるか
  • 地震対策を含めた建築総額はいくらか

住宅会社を決める前でも構いません。

「地震に強い」という言葉ではなく、構造計算書と施工記録で確認できる家づくりをご提案します。

デザインハウス甲府
〒400-0118 山梨県甲斐市竜王1656-17
営業時間 9:00~18:00 / 定休日 水曜日

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