「バリアフリー改修」の補助金や所得税減税は、建て替え(新築)でも利用できますか?
Q
70歳です。平屋への建て替えを計画しています。手すりや段差のない家にしたいのですが、「バリアフリー改修には補助金や所得税の減税がある」と聞きました。建て替え(新築)でも同じような制度は利用できるのでしょうか?
結論
「バリアフリー改修」を対象とした補助金や所得税の特例は、原則として既存住宅のリフォームが対象です。
そのため、建て替えによる新築住宅では、そのまま利用できない制度が多くあります。
一方で、新築住宅では、
- 国の省エネ住宅補助金(GX志向型住宅など)
- 長期優良住宅の税制優遇
- 住宅ローン減税(要件を満たす場合)
- 自治体独自の住宅取得・建て替え支援
などが利用できる可能性があります。
つまり、「バリアフリー改修制度」ではなく、「新築住宅向け制度」を確認することが重要です。
バリアフリー改修減税とは?
所得税の「バリアフリー改修促進税制」は、
既存住宅に
- 手すり設置
- 段差解消
- 廊下や出入口の拡幅
- 浴室・トイレ改修
などを行った場合に適用される制度です。
建て替えによる新築住宅は、原則として対象外です。
介護保険の住宅改修も対象外
介護保険には、
住宅改修費の支給制度があります。
要支援・要介護認定を受けた方が、
一定のバリアフリー改修を行う場合、
支給限度基準額20万円を上限として、原則**9割(一定所得以上は8割または7割)**が支給されます。
しかし、この制度も既存住宅の改修が対象であり、建て替えによる新築住宅には通常適用されません。
建て替えなら利用したい制度
シニア世代の建て替えでは、
次の制度を確認しましょう。
- GX志向型住宅補助金
- 長期優良住宅の税制優遇
- 住宅ローン減税(適用要件を満たす場合)
- 自治体の建て替え補助金
- 耐震建て替え補助
- 不燃化建て替え補助
自治体によっては、
高齢者向け住宅取得支援制度を設けている場合もあります。
新築だからこそ最初からバリアフリー
建て替えでは、
後からリフォームするよりも、
最初からバリアフリー仕様にする方が、
費用も抑えられます。
おすすめは、
- 段差5mm以下
- 廊下有効幅90cm程度
- 出入口有効幅80cm以上
- 引き戸中心の設計
- 1坪トイレ
- 玄関ベンチ
- 手すり下地補強
- 浴室またぎ高さ40〜45cm程度
これらを新築時から取り入れることで、
将来のリフォーム費用を大きく抑えられる可能性があります。
シニア世代が確認したいポイント
住宅会社へは、
次のように質問しましょう。
- 建て替えで使える補助金はありますか?
- 長期優良住宅は取得できますか?
- GX志向型住宅に対応していますか?
- 自治体独自の制度はありますか?
- バリアフリー仕様は標準ですか?
制度と住宅性能をセットで確認することが重要です。
シニア世代におすすめの住宅性能
補助制度以上に重要なのは、
長く安全に暮らせる住宅性能です。
おすすめは、
- 耐震等級3(許容応力度計算)
- 断熱等性能等級6(HEAT20 G2レベル)
- UA値0.46以下(山梨県など地域区分5・6の目安)
- 全棟気密測定(C値1.0以下、できれば0.7以下)
- 第一種熱交換換気
- 高齢者等配慮対策等級(可能であれば最高等級)
です。
法律・制度の根拠
バリアフリー改修促進税制は、租税特別措置法に基づく既存住宅の改修制度です。
介護保険による住宅改修費支給は、介護保険法に基づいて運用されています。
新築住宅については、
- 住宅ローン減税(租税特別措置法)
- 長期優良住宅の普及の促進に関する法律
- 住宅の品質確保の促進等に関する法律(品確法)
- 建築物省エネ法
などが関係します。
デザインハウス甲府からのアドバイス
山梨県でも、
「バリアフリー補助金を使って建て替えできますか?」
というご質問をよくいただきます。
実際には、
バリアフリー改修制度はリフォーム向けであり、
新築では利用できないケースがほとんどです。
そのため私たちは、
- GX志向型住宅
- 長期優良住宅
- 断熱等性能等級6
- 耐震等級3(許容応力度計算)
- 全棟気密測定(C値0.7以下を目標)
- 高齢者等配慮対策
を組み合わせ、
補助金・税制優遇・将来の安心をまとめてご提案しています。
建て替えでは、「補助金を使ってバリアフリーにする」のではありません。
最初から一生安心して暮らせるバリアフリー住宅を建てることが、シニア世代にとって最も大きなメリットだと私たちは考えています。










