シニア世代の建て替えでは、トイレは車椅子対応の「1坪」にした方が良いですか?標準サイズとの違いを教えてください。
Q
70歳です。建て替えの打ち合わせで、住宅会社から「トイレは標準サイズで十分ですよ」と言われました。一方で、「将来の介護を考えるなら1坪トイレがおすすめ」という話も聞きます。シニア世代では、どちらを選ぶべきなのでしょうか?
結論
将来も長く住み続ける予定なら、1坪(約1.65㎡)程度のトイレをおすすめします。
標準サイズでも現在の生活には十分ですが、
将来、
- 車椅子
- 歩行器
- 介助者
が必要になった場合、
広いトイレの方が圧倒的に使いやすくなります。
建て替え時なら費用差は比較的小さいため、
老後を考えると1坪タイプが安心です。
標準サイズのトイレとは?
一般的な住宅では、
約0.5坪(約0.8㎡)
程度のトイレが多く採用されています。
一人で使うには十分ですが、
介助が必要になると、
スペース不足になることがあります。
1坪トイレとは?
1坪トイレは、
約1.65㎡
程度の広さがあります。
この広さがあると、
- 車椅子で入りやすい
- 介助者が横に立てる
- 将来手すりを追加しやすい
など、
介護への対応力が高くなります。
車椅子を考えるなら
車椅子を利用する場合は、
トイレ内で方向転換できるスペースが重要です。
一般的には、
直径150cm程度
の回転スペースがあると、
使いやすくなります。
住宅では完全な150cmを確保することが難しい場合もありますが、
できるだけ広く計画すると安心です。
ドアは引き戸がおすすめ
トイレは、
開き戸より、
引き戸
がおすすめです。
特に、
上吊り引き戸
なら、
床にレールがなく、
段差もありません。
また、
万一トイレ内で倒れても、
外から開けやすいというメリットがあります。
手すりも最初から準備
今は必要なくても、
壁の内部へ
下地補強
を入れておくことをおすすめします。
将来、
L型手すりや横手すりを、
簡単に取り付けられます。
トイレのおすすめ寸法
シニア住宅では、
- 出入口有効幅:75〜80cm以上
- 便器前スペース:80cm以上
- 横方向の介助スペース:40〜50cm程度
を確保すると、
将来も使いやすくなります。
トイレの場所も重要
広さだけではありません。
おすすめは、
- 寝室の近く
- 洗面所の近く
- リビングから近い場所
です。
夜中の移動距離が短くなり、
転倒リスクも減らせます。
高性能住宅と組み合わせる
トイレは冬に寒くなりやすい場所です。
おすすめは、
- 断熱等性能等級6(HEAT20 G2レベル・UA値0.46以下が目安)
- 気密測定によるC値1.0以下(できれば0.7以下)
- 第一種換気(熱交換型)
これらを採用することで、
トイレの寒さを抑え、
ヒートショック対策にもつながります。
さらに、
耐震等級3(許容応力度計算)
も重要です。
法律・制度の根拠
高齢者向け住宅の設計については、
**高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律(バリアフリー法)**や、
国土交通省「住宅設計標準」
が参考になります。
また、
介護保険制度では、
一定の条件を満たす住宅改修に対し、手すり設置や段差解消などの費用が支給対象となる場合があります。
デザインハウス甲府からのアドバイス
山梨県でシニア世代の建て替えをされるお客様には、
私たちは、
「1坪トイレ」を基本にご提案しています。
建てる時は、
「広すぎるかな」
と感じても、
10年後、
20年後には、
その広さが安心につながります。
また、
- 引き戸
- 手すり下地補強
- 寝室の近くへの配置
- 暖房設備
も一緒に設計しています。
さらに、
- 耐震等級3
- 断熱等性能等級6
- 高気密住宅(C値0.7以下を目標)
を組み合わせることで、
一年中安心して使えるトイレになります。
トイレは毎日何度も使う場所です。
「今の使いやすさ」ではなく、「80歳、90歳でも安心して使えるか」を基準に設計することが、後悔しない建て替えにつながります。










