担保評価が低いと、何が起きる?
結論 :担保評価によって減額や追加資金が必要になる
A 担保評価が希望する融資条件に届かない場合、借入額の減額、自己資金の追加、対象物件の再検討などが必要になることがあります。担保評価は金融機関が融資の判断に使う評価であり、販売価格や建築費、固定資産税の評価額と同じ数字ではありません。評価が低いだけで必ず否決されるとも限りません。
年収や返済状況に問題が見当たらなくても、土地・建物の条件で融資結果が変わる場合があります。銀行の審査案内でも物件の担保価値は確認事項の一つです。「建築できる土地だから、購入代金は全額借りられる」と考えず、土地契約前に物件資料を申込候補の銀行へ見せましょう。[資料04]
担保評価の不足は、購入した物の良し悪しを一言で決めるものではありません。銀行が回収可能性や権利・流通性等を確認し、商品に沿って評価する問題です。収入が十分でも希望額全体を賄えないことがあります。減額の説明では、本人の返済能力による上限なのか、物件や費用の扱いによる上限なのかを、分かる範囲で銀行へ確かめます。
売買価格と担保評価を分けて考える
売買価格は売主と買主が合意する価格、建築費は工事に必要な代金です。一方、金融機関は所在地、権利、道路、建物の内容等を確認して融資の条件を判断します。評価方法や融資額との関係は銀行によるため、ほかの人の評価額やインターネットの相場だけでは自分の結果を決められません。
例えば総予算3,500万円、自己資金300万円、借入希望3,200万円という仮定で、承認額が3,000万円になれば200万円の差が出ます。ただし、その原因が担保なのか返済能力なのかで対応は違います。単に「評価が低いらしい」で止めず、追加資料や計画変更で確認できる範囲を銀行へ聞いてください。
仮定例で総支出3,500万円、認められる融資3,000万円、使える自己資金200万円なら、不足は300万円です。担保評価額だけがそのまま借入額になるとは限らないため、正式な融資条件で計算します。売買価格が高い、特殊な建物、権利が複雑などの説明を受けた場合も、どの条件を確認し直せばよいかを聞き、値下げだけで解決すると決めつけません。
土地の資料を購入前にそろえる
所在地、公図、測量図、登記、接道、用途地域、借地等の権利、既存の担保の有無を整理します。地形や道路条件だけでなく、登記と現況の違い、越境、建築や売却に関わる制約等があれば説明してください。詳しい資料がない段階の借入試算を、物件まで確定した承認と思わないことが重要です。
安い土地では、土地代が下がっても造成、擁壁、上下水道等で総予算が増えることがあります。それらの工事費がそのまま評価額へ上乗せされるとは限りません。住宅会社には「この土地で住める家にする総額」、銀行には「この計画で対象になる費用と融資条件」を別々に確認しましょう。
既に土地を持っている人も、土地価格分の現金が手元にあるわけではありません。担保にできる資産と、その月の工事代を払える現金を別にします。銀行へは土地を含む担保の条件を、住宅会社へは建築中の必要現金を確認し、土地所有だけで資金不足が解消すると考えないでください。
土地の資料は、登記事項、公図、測量図、接道、共有・借地、既存担保、現況等をそろえます。境界や道路の状態が曖昧なら、必要な調査と期間を専門家へ確認します。銀行へ相談せず土地を先に買うと、建物分の借入が成立しない場合の負担が大きくなります。土地購入の融資と建物融資が別の手続きなら、後の確認が何かも契約前に聞きます。
建物の計画と融資対象費用を照合する
建物の面積、構造、仕様、利用目的、工事請負金額、確認関係の資料等を最新版でそろえます。住宅以外の部分がある計画や、土地と建物で所有者が違う計画は、先に申告してください。評価への影響を避けようとして用途を隠すと、融資条件そのものに問題が生じるおそれがあります。
諸費用や外構等を含めて借りたい場合は、担保評価の話と借入対象の話を区別します。評価に余裕があっても、商品が対象としない支出を自由に入れられるわけではありません。見積もりの項目ごとに、融資対象、現金負担、別の資金調達の確認が必要なものへ整理しておくと判断しやすくなります。
建物本体、付帯工事、外構、解体、申請、金融費用等を分け、融資対象額と対象外額を照合します。住宅会社の総額提示と銀行の資金使途の範囲は同じとは限りません。サロン等の非住宅部分があれば面積と工事費を示します。見積額を全部住宅部分と説明するのでなく、対象ごとの内訳を銀行へ確認し、必要な現金を資金計画へ反映してください。
不足額を高い金利の借入で急いで埋めない
減額が分かったら、まず不足額と契約の期限を整理します。自己資金を足す案、工事を減額する案、土地を替える案、計画を待つ案を比べてください。新たな無担保ローン等で埋めると、毎月の負担が増え、住宅ローンの審査や実行前の条件にも影響する可能性があります。
自己資金を増やす場合も、生活の予備資金と工事中に先に払う費用を残します。担保評価へ合わせるためだけに、断熱や耐震など必要性能を無計画に落とすことも避けましょう。面積、形状、設備の追加機能等から総額を見直し、減額後の家計と住み心地が両立するかを確認します。
不足をカードローン等で埋めると、追加の返済が生じ、住宅ローンの前提も変わります。仮定例で不足300万円を5年、元金だけ均等に返しても月5万円で、利息は別に必要です。住宅の月返済へこの負担が重なることを確認します。追加借入を隠して自己資金と説明せず、総額の見直し、物件変更、時期の変更等も同じ表で比較することが大切です。
銀行には不足の理由と確認可能な対策を聞く
質問は「返済能力と物件条件のどちらに確認事項があるか」「追加資料で再確認できるか」「自己資金を増やした場合に条件は変わるか」です。銀行が内部評価の詳細を開示しない場合もありますが、次に提出する資料や対象商品の条件は確認できます。結果を都合よく推測しないようにしてください。
土地の売買と工事の契約には、融資が希望どおりにならなかった場合の扱いも確認しておきます。評価の不足は、契約してから現金を探すより、契約前の物件確認で対応したい問題です。土地の安さや年収の高さだけで判断せず、総額、融資、手元資金の三つが成立してから進めましょう。
銀行には、追加評価資料の提出余地、対象外費用、自己資金の条件、再確認の時期を聞きます。住宅会社には、性能を落とす以外の減額案として規模・形状・仕様・外構計画等を出してもらいます。必要な構造や防水等を削って帳尻を合わせません。融資の条件が固まる前に取り消しにくい発注をせず、支払総額と資金の出所が一致してから進めます。
関連URL
1 住宅金融支援機構 フラット35のご利用条件
融資額、住宅の技術基準、対象費用等を確認できます。担保や物件の条件と自己資金を整理する際の基準例です。
https://www.flat35.com/loan/lineup/flat35/conditions/index.html
2 三菱UFJ銀行 住宅ローンの必要書類
土地建物の審査に必要な資料を確認できます。減額時に追加提出できる物件資料を相談するときに使います。
https://www.bk.mufg.jp/kariru/jutaku/soudan/shorui_form/index.html










