シニア世代の建て替えでは、開き戸より「引き戸」を採用した方が良いですか?おすすめの形状も教えてください。
Q
69歳です。建て替えの打ち合わせで、「室内ドアは開き戸と引き戸のどちらにしますか?」と聞かれました。今の家はすべて開き戸ですが、シニア向け住宅では引き戸がおすすめと言われました。本当に違いはあるのでしょうか?また、どんな引き戸が使いやすいですか?
結論
シニア世代の建て替えでは、室内ドアはできる限り「引き戸」をおすすめします。
引き戸は、
- 転倒しにくい
- 開閉が軽い
- 車椅子でも使いやすい
- 介護しやすい
など、多くのメリットがあります。
特に、
寝室・トイレ・洗面所・LDK
は引き戸にすることで、将来の暮らしやすさが大きく向上します。
なぜ引き戸がおすすめ?
開き戸は、
ドアを開けるためのスペースが必要です。
また、
高齢になると、
- ドアノブを回す
- ドアを引く
- 身体を避ける
という動作が負担になることがあります。
一方、
引き戸なら、
横へ軽く動かすだけで開閉できます。
力が弱くなっても使いやすいことが大きなメリットです。
車椅子でも使いやすい
将来、
車椅子を利用する場合、
開き戸では出入りが難しくなることがあります。
引き戸なら、
開けたまま通過でき、
介助者も一緒に入りやすくなります。
出入口の有効幅は、
75〜80cm以上
確保すると安心です。
転倒事故を防ぎやすい
厚生労働省によると、
高齢者の家庭内事故では、
転倒・転落
が多くを占めています。
開き戸は、
後ろへ下がりながら開ける場面もありますが、
引き戸はその必要がありません。
夜間のトイレでも安全性が高くなります。
おすすめの引き戸の形状
① 壁の中へ収納する引き込み戸
最もおすすめです。
ドアが壁の中へ収まるため、
開けたままでも邪魔になりません。
車椅子でも通りやすく、
見た目もすっきりします。
② アウトセット引き戸
壁を壊さず設置できるため、
リフォームでも人気です。
建て替えでも、
間取りによっては採用しやすい形状です。
③ 片引き戸
最も一般的なタイプです。
開閉しやすく、
コストも抑えられます。
寝室やトイレなどにもおすすめです。
トイレは外へ引くタイプがおすすめ
万が一、
トイレ内で倒れてしまった場合、
内開きドアでは、
助けに入りにくくなることがあります。
そのため、
トイレは、
引き戸
または
外開きドア
がおすすめです。
バリアフリー設計もあわせて考える
引き戸だけではなく、
- 段差5mm以下
- 廊下有効幅780mm以上(できれば90cm程度)
- 玄関・トイレの有効開口幅75〜80cm以上
- 手すりを設置できる壁補強
も重要です。
これらを最初から設計に取り入れることで、
将来の介護リフォームを減らすことができます。
住宅性能も重要
住みやすさは、
ドアだけでは決まりません。
おすすめは、
- 耐震等級3(許容応力度計算)
- 断熱等性能等級6(HEAT20 G2レベル・UA値0.46以下が目安)
- 気密測定によるC値1.0以下(できれば0.7以下)
- 第一種換気(熱交換型)
これらを組み合わせることで、
暖かく健康に暮らせる住まいになります。
法律・制度の根拠
高齢者が利用しやすい住宅については、
高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律(バリアフリー法)
および
国土交通省「住宅設計標準」
などが参考になります。
また、
住宅性能については、
住宅性能表示制度
で評価基準が定められています。
デザインハウス甲府からのアドバイス
山梨県で建て替えをされるシニア世代のお客様には、
私たちは基本的に、
「室内は引き戸を標準にしましょう」
とご提案しています。
特に、
- 寝室
- トイレ
- 洗面所
- LDK
は、
引き戸にすることで、
毎日の使いやすさが大きく変わります。
また、
- 耐震等級3
- 断熱等性能等級6
- 高気密住宅(C値1.0以下、できれば0.7以下)
と組み合わせることで、
将来まで安心して暮らせる住まいになります。
ドアは毎日何十回も使う設備です。
だからこそ、若い今ではなく、80歳になった自分が使いやすいかを基準に選ぶことが、後悔しない建て替えにつながります。










