Q 「満足度○%」は何人に聞いた数字?
調査時期・回答者・質問内容はどこを見るべきですか?
回答範囲 数値の対象者、回答数と集計方法、調査した質問と時期を確認し、読み取れる範囲を整理する。
A 「満足度○%」は、誰が、いつ、何を質問し、何人の回答から計算したかを確認して読みます。回答者の九割が満足でも、すべての施主の九割が同じ評価とは限りません。調査の対象、回答率、質問と選択肢、集計の分母を見て、その数字がどの経験を表しているかを確かめましょう。
対象者と回答者を分けて数える
最初に、依頼した人数と回答した人数を分けます。新築の施主、見学会の来場者、資料を見た一般の人では、評価できる対象が異なります。契約前の接客への満足を、住み心地や長期の施工品質への満足として読まないことが重要です。複数の項目を一つの数字へまとめていないかも見ます。
調査時期も確認します。引渡し直後の感想と、数年住んだ後の感想では、経験していることが違います。調査した年の仕様、建築地域、家族構成、回答方法も参考になります。ただし、個人情報まで開示してもらう必要はなく、集計の対象と方法が分かる説明を求めます。
消費者庁は、高評価の割合を示す表示についても、対象者の選び方、調査方法、表示と結果の対応に合理的な根拠が必要という考え方を示しています。数字が高いかだけでなく、何を調べた結果として使っているかが大切です。[L2]
質問の言葉と集計の分母を見る
「とても満足」と「やや満足」を合算した割合なのか、五段階評価の平均なのかを確認します。「紹介したい」と「満足した」も別の質問です。複数回答がある場合や、無回答を除いて集計した場合は、人数の合計と分母が違うことがあるため、計算の説明まで読みます。
| 見る数字・条件 | 確認すること | 取り違えやすい点 |
| 調査対象 | 施主か来場者か | 利用経験のない印象調査 |
| 回答率 | 依頼人数と回答人数 | 回答者を全施主とみなす |
| 満足の割合 | 分母と合算した選択肢 | 別の質問を同じ指標にする |
| 調査時期 | 建築時期と居住期間 | 昔の条件を今へ当てはめる |
仮に百人へ依頼し、六十人が回答、そのうち五十四人が満足と答えたなら、回答者の満足割合は54÷60で90%です。回答率は60÷100で60%です。依頼した百人全員の満足度が90%と確定したわけではなく、未回答の四十人がどう感じているかは、この結果だけでは分かりません。
五十四人が満足と分かったからと、全体の満足度を54%と決めるのも適切ではありません。それは「依頼した人数に対し、満足という回答を確認できた人数の割合」です。分母を変えると数字の意味も変わります。表示された90%が何の割合かを、計算と一緒に確認してください。
数字を自分が知りたい評価へつなぐ
回答を集めた方法も判断材料になります。全員へ同じように依頼したのか、見学会に協力した人だけなのか、特典があったのかを確認します。特典があることだけで調査を無効と決めず、対象の選定や質問が結果に影響し得るかを見ます。任意回答では回答者が偏る可能性にも留意します。
自由記述や項目別の集計があれば、価格、打ち合わせ、住み心地、補修対応のどこに満足したかを見ます。総合点が高くても、家族が重視する項目の評価が分からない場合は、住宅会社へ確認を追加します。自分の判断に必要な情報がないことと、その会社の品質が低いことを同じにしないでください。
異なる会社の数字を比べるなら、対象者、時期、質問、回答方法がそろっているかを確認します。A社95%とB社90%でも、質問が違えば五ポイントの優劣は判断できません。数字を単純に順位へ並べるより、比較できない条件を明記したほうが誤解を減らせます。
問い合わせ例は「何人へ依頼し、何人が回答しましたか」「この割合はどの選択肢を合計したものですか」「入居からどれくらいの方の回答ですか」です。公表資料があれば受け取り、広告の表示と照合します。説明がない場合は、数字を契約の根拠にせず、別の確認資料を用意しましょう。
満足度は、経験の一部を要約した指標です。入居後の見学や具体的な対応事例、現在の仕様と組み合わせると参考になります。大きく表示された割合よりも、調査の条件と自分が知りたいことが一致しているかを確かめ、確認できない部分は残したまま判断してください。
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参考資料 L2










