子ども世代が主債務者、シニア親が「連帯保証人」になる場合の、親の資産差し押さえリスクと防衛策は?
A. 子どもが返済できなくなれば、連帯保証人である親の預金や不動産が差し押さえの対象になる可能性があります。老後資金を守るなら、安易に署名してはいけません。
「主に返済するのは子どもだから、親は形式上の保証人」と説明されることがあります。しかし、連帯保証人には重い返済責任があります。
子どもより先に親へ請求されることもある
一般的な保証人と異なり、連帯保証人は「先に子どもへ請求してください」と主張することが原則としてできません。
子どもの返済が滞れば、金融機関から親へ残債や遅延損害金などを請求される可能性があります。親子間で「子どもが全額払う」と約束していても、その取り決めを金融機関へ対抗できるとは限りません。
差し押さえの対象になり得る資産
返済請求を受けても支払えず、法的手続きへ進んだ場合は、次の資産が差し押さえの対象になる可能性があります。
- 預貯金
- 給与などの債権
- 所有する土地や建物
- 賃貸不動産
- 株式や解約返戻金のある保険
- その他の換価できる資産
老後の生活費として残していた預金だけでなく、現在住んでいる自宅を担保に提供していれば、競売によって住まいを失う危険もあります。
団信があってもすべての返済不能を防げない
子どもが団体信用生命保険に加入していれば、死亡や所定の高度障害などの場合に住宅ローンが完済されることがあります。
しかし、次のようなケースは通常の死亡・高度障害保障だけでは対応できない可能性があります。
- 失業や収入減少
- 離婚
- 事業の失敗
- 団信の支払対象にならない病気
- 団信の告知義務違反
- 住宅ローン以外の債務増加
「団信があるから連帯保証人でも安全」とは言い切れません。
親の土地を担保にする場合はさらに注意
親の土地に子ども名義の家を建てる場合、親が連帯保証人ではなくても「担保提供者」になることがあります。
この場合、親が住宅ローン全額を返済する義務を負わなくても、子どもが返済できなければ担保にした土地を失う可能性があります。
契約前に、自分が次のどの立場になるのかを確認してください。
- 連帯保証人
- 連帯債務者
- 担保提供者
- 土地・建物の共有者
名前が似ていますが、責任の範囲は同じではありません。
親が亡くなれば終わるとは限らない
保証債務は、親が亡くなった後に相続の問題となる場合があります。
相続放棄をすれば保証債務だけでなく、預金や不動産などの財産も相続できなくなります。ほかの子どもがいる場合は、その兄弟姉妹にも影響する可能性があるため、家族全体で確認が必要です。
親の資産を守るための防衛策
最も安全なのは、子ども単独の収入と返済能力で借りられる金額まで住宅計画を縮小することです。
そのうえで、次を確認します。
- 親を外しても融資できる金額
- 保証する債務の金額と期間
- 親の自宅や土地を担保に入れるか
- 子どもの団信の保障内容
- 子どもが失業した場合の返済原資
- 親が施設へ入るための資金を残せるか
- 親の死亡後に保証債務をどう扱うか
【フラット35】には、親族が住む住宅や親子リレー返済などの制度もありますが、連帯債務者になる場合は返済責任が生じます。【フラット35】親族居住用住宅
デザインハウス甲府では、融資額を増やすためだけにシニアの親を連帯保証人へ入れることはおすすめしません。
子どもの家を守るために、親が自分の老後の家と預金を失っては意味がありません。「審査を通す方法」ではなく、親子のどちらかに問題が起きても返済できる総額へ計画を戻すことが本当の防衛策です。署名前には金融機関だけでなく、弁護士や司法書士へ責任範囲を確認してください。










