土壌汚染の恐れがある土地に、住宅を建てても大丈夫ですか?
A. 元工場やガソリンスタンドなどの土地は、建築契約より先に土地の履歴と土壌を調べるべきです。住宅を建てられる場合もありますが、「建築確認が下りる=土壌が安全」という意味ではありません。
特に注意したいのは、次のような土地です。
- ガソリンスタンドや整備工場の跡地
- 金属加工、メッキ、印刷、化学工場の跡地
- クリーニング店や廃棄物置場の跡地
- 地下タンクが設置されていた土地
- 過去に盛土や埋戻しが行われた土地
現在が駐車場や更地でも、以前の利用履歴まで確認しなければ判断できません。
小さな住宅用地なら調査不要、とは限りません
土壌汚染対策法では、有害物質を使用していた施設の廃止時や、一定規模以上の土地を掘削・造成するときなどに、届出や調査が必要になる場合があります。
一方、一般的な住宅用地は面積が小さく、法令上の調査義務に該当しないケースもあります。しかし、調査義務がないことと、汚染がないことは別問題です。
環境省の集計でも、法に基づく調査によって基準超過が確認され、要措置区域や形質変更時要届出区域に指定された事例があります。環境省「土壌汚染対策法の施行状況」
最初から全面調査をするとは限りません
まず、古い住宅地図、登記、航空写真、過去の事業内容、地下タンクの記録などから土地利用履歴を確認します。
汚染の可能性があれば、環境大臣指定の調査機関へ相談し、必要に応じて次の段階へ進みます。
- 土地利用履歴の調査
- 表層土壌や土壌ガスの調査
- ボーリングや地下水の詳細調査
- 汚染範囲と対策費の確定
いきなり土地全体を掘り返すのではなく、疑われる物質と場所を絞ることが重要です。
汚染土が見つかると、建築費が大きく変わります
対策には、汚染土の掘削・搬出、良質土との入替え、舗装や盛土による封じ込め、地下水対策などがあります。
汚染範囲が狭ければ対応可能でも、地下タンクから広範囲へ漏れていた場合は、費用が数百万円から数千万円規模になる可能性もあります。地盤改良や基礎工事で掘り出した土を、通常の残土として処分できないこともあります。
「土地が周辺相場より500万円安い」と思って購入しても、調査と対策でそれ以上かかれば、安い土地ではありません。
誰が調査・対策費を負担するか決める
購入前なら、売主に過去の利用履歴、調査報告書、地下タンク撤去記録などの提出を求めます。そのうえで売買契約に、汚染が見つかった場合の契約解除、費用負担、損害への対応を明記します。
購入後に発覚すると、売主へ請求できるとは限らず、工事の中断や追加融資が必要になることもあります。
将来の売却にも影響します
対策工事をして住宅を建てられても、調査結果や区域指定の履歴が将来の売却、担保評価、買主の心理に影響する可能性があります。山梨県では、もともと買い手が限られる地域もあるため、再販性まで考えて判断すべきです。
デザインハウス甲府では、元工場などの履歴がある土地は、建物の見積りを急ぐ前に、行政、指定調査機関、不動産会社と確認します。
土壌汚染で最も危険なのは、汚染そのものより「安い土地だから」と調べずに購入することです。土地代だけでなく、調査・対策・将来売却まで含めた総額で判断してください。










