Q.同じ山梨県内でも、建築場所によって標準仕様を変えることはありますか?
A.建築地に合わせて仕様や設計を調整する必要があります。同じ山梨県でも、標高、寒さ、日差し、積雪、風、敷地の条件が異なるためです。標準仕様を出発点に、その住所で必要な性能と工事を確認し、変える部分と費用を説明することが大切です。
県名だけでは断熱の条件を決められません
住宅の省エネ基準では、地域ごとに区分があり、断熱性能の基準も異なります。同じ断熱等級という表示でも、地域によって必要な数値が違う場合があります。建築地の該当区分を確認し、ご自身の家の外皮性能を計算する必要があります。
例えば国の基準では、断熱等級6のUA値の上限は、5・6地域では0.46、3地域では0.28です。UA値は、外へ熱が逃げる程度を表す指標で、単位はW/㎡・Kです。この例は基準の違いを示すもので、特定の市町村すべてが同じ区分という説明ではありません。日射に関する条件も合わせて確認します。
山梨で建てる場合も、市町村名だけで同じ仕様を当てはめず、正確な所在地を基に調べます。北杜市や富士吉田市などでの検討でも、まず住所、敷地、周辺の状況を共有してください。実際の日当たりや風の受け方は、地域区分だけでは分かりません。
建物と設備をその場所で使える計画にします
断熱材や窓は、目標性能と結露への配慮、施工方法を組み合わせます。寒い場所なら断熱材だけ増やせば完成ではありません。窓、基礎、屋根、配管や設備の計画まで、外気や敷地の条件に合わせて確認する必要があります。
設備では、給湯器などの設置条件、配管の凍結対策、室外機の位置などが検討対象になります。積雪がある場所なら、雪の影響を受ける位置へ設備を置かないかも確認します。製品の使用条件は、採用する型番とメーカーの施工資料で確かめます。
基礎や構造も、地盤、積雪、風などの設計条件に沿って検討します。山間部だから一律に基礎を何センチ深くするという説明にはできません。行政の情報、現地の状況、設計者の判断などを合わせ、その計画で必要な条件を確認します。
日差しへの配慮は寒さの対策と一緒に行います
冬の寒さが気になる場所でも、夏に日射が強く入る窓があれば、遮る方法が必要です。窓の向き、庇、外付けの遮蔽などを検討します。高断熱の仕様を採用したから、日差しや空調の計画を省けるという意味ではありません。
近隣建物や山の影、敷地の向きも確認します。同じ窓を同じ方角に付けても、周囲の環境が違えば使い方は変わります。標準の図面をそのまま置く前に、現地で何を確かめるかを聞いていただきたいと思います。
相談では次の4点をそろえます。
・建築予定地の住所と、敷地の資料。
・その場所の地域区分と、設計で用いる気象などの条件。
・標準から変える材料、設備、施工の内容。
・変更後の目標性能、差額と確認資料。
断熱材と窓の変更、設備の寒冷地対応、基礎などの敷地工事は、費用も項目を分けます。同じ追加額でも、どの条件に対応する工事かが分かれば、別の候補地や提案と比べられます。住所を変えて比較するときは、必要な性能と工事を見直してください。
仕様が増える場合は、地域のために必要な対応なのか、ご希望を高める選択なのかを分けます。逆に、比較的暖かい場所だからといって、当社の基本性能を説明なく下げて価格を合わせる進め方にはしたくありません。
山梨の家だから同じ標準で安心という説明だけでは、十分ではありません。当社へは、「この住所では標準から何が変わりますか」と聞いてください。建築地に合わせた設計と、その理由を確認することが、地域に合う家を選ぶための判断材料になります。
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参照資料 S6、S7、S9










