住宅性能評価の「高齢者等配慮対策等級」とは?最高等級(等級5)を満たす条件を教えてください。
Q
70歳です。建て替えを検討していたところ、「高齢者等配慮対策等級5に対応できます」と住宅会社から説明を受けました。初めて聞く言葉ですが、どのような基準なのでしょうか?また、本当に老後も安心して暮らせる家になるのでしょうか?
結論
高齢者等配慮対策等級とは、高齢者や将来介護が必要になった場合でも、安全で生活しやすい住宅かどうかを第三者が評価する制度です。
住宅性能表示制度では、等級5が最高等級であり、将来の介護や車椅子利用も見据えた設計が求められます。
シニア世代の建て替えでは、耐震性や断熱性能だけでなく、この等級も確認することをおすすめします。
高齢者等配慮対策等級とは?
高齢者等配慮対策等級は、
住宅性能表示制度の評価項目の一つです。
目的は、
- 転倒事故の防止
- 将来の介護への対応
- 車椅子での生活への配慮
など、
長く安全に暮らせる住宅かどうかを評価することです。
住宅会社が独自に決める基準ではなく、国の制度に基づく第三者評価です。
等級5とは?
等級5は最高等級です。
住宅全体が、
高齢者や介護を必要とする方でも利用しやすいよう配慮されていることが求められます。
代表的な評価項目は次のとおりです。
- 段差の解消
- 廊下や出入口の幅
- 階段の安全性
- 手すりの設置や設置しやすさ
- トイレ・浴室など水まわりの使いやすさ
等級5を目指すなら取り入れたい仕様
シニア住宅では、次のような仕様がおすすめです。
- 室内の段差5mm以下
- 廊下有効幅90cm程度
- 出入口有効幅80cm以上
- 引き戸中心の設計
- トイレは1坪程度
- 浴室は1坪以上
- 玄関ベンチの設置
- 将来の手すり設置用下地補強
- 滑りにくい床材
これらを取り入れることで、長く安心して暮らせる住まいになります。
等級5だけで安心?
いいえ。
高齢者等配慮対策等級は重要ですが、
それだけでは十分ではありません。
例えば、
- 地震への備え
- 冬の寒さ
- ヒートショック対策
は別の性能になります。
そのため、
次の性能も合わせて確認することをおすすめします。
- 耐震等級3(許容応力度計算)
- 断熱等性能等級6(HEAT20 G2レベル・UA値0.46以下が目安)
- 気密測定によるC値1.0以下(できれば0.7以下)
- 第一種熱交換換気(熱交換率90%前後)
これらを組み合わせることで、
本当に安全で健康的な住宅になります。
将来の介護費用も抑えられる
最初からバリアフリー設計にしておけば、
将来、
- 手すり設置
- ドア交換
- 廊下拡幅
などの大規模リフォームを減らせる可能性があります。
建て替え時に対応しておく方が、
費用も少なく済むケースが多くあります。
シニア世代が確認すべきポイント
住宅会社へは、
次のように質問してみましょう。
- 高齢者等配慮対策等級はいくつですか?
- 住宅性能評価書を取得しますか?
- 段差は何mmですか?
- 廊下・出入口の有効幅は何cmですか?
- 将来の手すり下地は入っていますか?
性能を数値で確認することが大切です。
法律・制度の根拠
高齢者等配慮対策等級は、
住宅の品質確保の促進等に関する法律(品確法)に基づく住宅性能表示制度の評価項目です。
評価基準は、
国土交通省「日本住宅性能表示基準」および評価方法基準に定められています。
第三者評価機関が設計図書や現場検査を行い、等級を判定します。
デザインハウス甲府からのアドバイス
山梨県でシニア世代の建て替えをご相談いただく際、私たちは
「今の生活」ではなく、「20年後の暮らし」
を基準に設計しています。
そのため、
- 高齢者等配慮対策等級5
- 耐震等級3(許容応力度計算)
- 断熱等性能等級6
- 全棟気密測定(C値0.7以下を目標)
を組み合わせた家づくりをご提案しています。
老後の家づくりでは、
「おしゃれ」や「広さ」よりも、
安全・健康・介護への備えが何より重要です。
住宅性能評価は、住宅会社の説明ではなく、第三者が証明する安心の指標です。
建て替えでは、「性能を見える化」して比較することが、後悔しない住まいづくりにつながります。










