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住宅会社が倒産しても、設備メーカーの保証は受けられる?

住宅会社が倒産しても、設備メーカーの保証は受けられる?

A. 製品本体のメーカー保証は、住宅会社が倒産しても受けられる可能性があります。ただし、取付不良、配管・配線ミス、保証未登録、保証書の紛失などは対象外になることがあります。

キッチン、ユニットバス、トイレ、エコキュート、換気設備などには、設備メーカーの保証が付いています。

そのため、

住宅会社が倒産しても、設備はメーカーが全部直してくれる

と思われることがあります。

しかし、メーカーが保証するのは、原則として設備製品そのものの不具合です。

住宅会社や施工業者が行った取付工事、配管、配線、下地工事まで、メーカーが無条件に保証するわけではありません。

重要なのは、不具合の原因が次のどちらにあるかです。

  • 製品本体の故障
  • 施工・取付工事の不良

住宅会社が倒産すると、施工不良について請求できる相手がいなくなる可能性があります。

メーカー保証と施工保証は別物

例えば、新築後にキッチンの下から水が漏れたとします。

原因が製品内部のバルブ不良なら、メーカー保証の対象になる可能性があります。

一方、原因が、

  • 給水管の接続不良
  • 排水管の勾配不足
  • パッキンの取付ミス
  • 配管固定の不足
  • キッチン本体の据付不良
  • 床や壁の下地不良

なら、住宅会社や施工業者の責任になる可能性があります。

住宅会社が倒産していれば、別の水道業者へ有料で修理を依頼しなければならないことがあります。

LIXILの浴室製品保証でも、指定業者や取付説明書に基づかない取付、建築躯体の変形など、製品以外の問題に起因する不具合は保証対象外とされています。LIXIL「浴室製品の保証」

メーカー保証は設備を保証しますが、家全体の施工を保証する制度ではありません。

住宅会社が倒産しても残る可能性がある保証

次のような保証は、メーカーへ直接登録され、保証条件を満たしていれば、住宅会社倒産後も利用できる可能性があります。

  • システムキッチンの製品保証
  • ユニットバスの製品保証
  • トイレ・温水洗浄便座の製品保証
  • エコキュート・給湯器の製品保証
  • エアコンの製品保証
  • 第一種換気設備の製品保証
  • 太陽光パネル・パワーコンディショナーの保証
  • 蓄電池の製品保証
  • サッシ・玄関ドアの製品保証
  • 食器洗い乾燥機の製品保証
  • メーカーへ直接申し込んだ延長保証

ただし、製品ごとに保証開始日、保証期間、免責事項、登録条件が違います。

保証書に「10年保証」と書かれていても、すべての部品が10年間保証されるとは限りません。

  • 製品本体:2年
  • 電装部品:1年
  • 特定機能:5年
  • 有料延長保証:10年

など、部位ごとに期間が違うことがあります。

例えばLIXILのサッシ・玄関ドアは、施工者からの引き渡し日を保証開始の基準とし、一般部分と電装部品、雨水浸入で異なる保証期間を設定しています。LIXIL「サッシ・玄関ドアの製品保証」

住宅会社独自の設備保証は消える可能性がある

注意したいのは、設備メーカーの保証と住宅会社独自の保証を混同することです。

住宅会社が、

設備は10年間保証します

と説明していても、その保証の提供者が住宅会社自身なら、倒産によって保証を受けられなくなる可能性があります。

設備延長保証には、主に次の3種類があります。

延長保証の提供者 住宅会社倒産後
設備メーカー 登録済みなら継続する可能性がある
独立した保証会社 契約・登録状況により継続する可能性がある
住宅会社独自保証 倒産により対応不能になる可能性が高い

契約前には、

10年保証を提供する会社の正式名称はどこですか。住宅会社が倒産しても、設備所有者から直接修理を依頼できますか。

と確認してください。

保証期間ではなく、保証を履行する会社が誰かを見る必要があります。

保証書がなければ修理してもらえない?

保証書がない場合でも、有料修理を依頼することは可能なケースが多いでしょう。

しかし、無償保証を受けるには、

  • 購入日
  • 取付日
  • 引き渡し日
  • 販売店名
  • 取付店名
  • 製品型番
  • 製造番号

などの確認を求められることがあります。

パナソニックも、保証書では購入日の記入漏れや誤記がないか確認し、保証期間内でも有料になる内容を確認するよう案内しています。パナソニック「保証期間と保証書の見方」

住宅会社が倒産した後に、

  • 保証書が住宅会社の事務所にある
  • 取付日が記入されていない
  • 納品書がない
  • 施主登録が行われていない
  • 延長保証料が保証会社へ支払われていない

ことが判明すると、保証開始日や保証資格を証明できない可能性があります。

設備を取り付けた段階で、引き渡しを待たずに保証関係書類を受け取ってください。

延長保証は「申込予定」では使えない

有料延長保証には、申込期限が設定されていることがあります。

例えば、

  • 商品購入後90日以内
  • 設置後6か月以内
  • 引き渡し後一定期間内
  • 指定ウェブサイトで登録
  • 保証料の支払い完了
  • 製造番号の登録
  • 対象商品の組み合わせ確認

などの条件です。

住宅会社が、

引き渡し後にまとめて登録します

と言っている間に倒産すると、延長保証へ加入できない可能性があります。

メーカーによっては、製品登録やアプリ接続が延長保証の条件になっています。例えばパナソニックの一部エアコンでは、専用アプリへの登録とサービス申込みによって保証期間が延長されます。パナソニック「エアコン延長保証」

延長保証は、見積書に記載されているだけでは足りません。

次の3点を確認してください。

  1. 保証会社が申込みを受理している
  2. 保証料が支払い済み
  3. 施主名義の保証書・登録番号が発行されている

太陽光発電・蓄電池は特に注意

太陽光発電や蓄電池には、複数の保証が関係します。

  • 太陽光パネルの製品保証
  • 出力保証
  • パワーコンディショナー保証
  • 蓄電池保証
  • 工事保証
  • 雨漏り保証
  • 遠隔監視サービス
  • 売電・系統連系関係の手続き

設備メーカーの保証が残っても、屋根への施工不良による雨漏りがメーカー保証の対象になるとは限りません。

また、

  • 系統連系が完了していない
  • 機器の施主登録がされていない
  • モニターの設定情報がない
  • 遠隔監視のアカウントが住宅会社名義
  • 保証申請に必要な施工IDが分からない
  • 指定施工店以外が設置している

といった問題があると、保証や運転開始の手続きが進まない可能性があります。

住宅会社が倒産する前に、メーカー名、型番、製造番号、施工ID、登録アカウントを受け取ってください。

未完成の設備は保証開始前の可能性がある

設備が現場へ置かれていても、まだ施工が完了していない場合があります。

  • エコキュートが置かれているが配管未接続
  • キッチンが組み立て途中
  • ユニットバスに給湯配管がつながっていない
  • 太陽光パネルは載っているが系統連系前
  • 換気設備は取り付け済みだが試運転前
  • トイレは設置済みだが通水前

この状態では、メーカー保証の開始日を確定できないことがあります。

また、住宅会社が仕入先へ設備代金を支払っていなければ、現場に置かれた設備の所有権を巡って問題になる可能性もあります。

「現場にあるから施主のもの」「型番があるから保証対象」とは限りません。

保証会社だけでなく、メーカー、仕入先、破産管財人へ確認する必要があります。

施工不良だった場合にかかる費用

キッチンの漏水を例にします。

調査の結果、製品本体ではなく排水管の接続不良だったとします。

  • 原因調査・出張費:3万円
  • キッチン脱着・配管修正:12万円
  • 床・収納部分の補修:20万円

合計35万円です。

製品保証があっても、施工不良が原因なら全額自己負担になる可能性があります。

さらに、床下や壁内まで水が回れば、補修費用は増えます。

住宅会社が存続していれば施工責任を求められる可能性がありますが、倒産していれば、メーカーへ連絡しても、

製品の故障ではないため、保証対象外です

と言われる可能性があります。

倒産直後に確保すべき設備関係書類

住宅会社と連絡が取れなくなったら、次の資料を確保してください。

  • 設備仕様書
  • 商品名・品番・型番
  • 製造番号
  • メーカー保証書
  • 延長保証書
  • 保証登録番号
  • 納品書・出荷証明書
  • 購入日・取付日が分かる書類
  • 取扱説明書
  • 施工説明書
  • 試運転記録
  • 配管図・電気配線図
  • メーカーへの登録アカウント
  • 太陽光・蓄電池の施工ID
  • 設備が設置された状態の写真

製品本体の銘板も撮影します。

銘板には、メーカー名、品番、製造番号などが記載されています。保証書が見つからない場合でも、メーカーが製品を特定する重要な情報になります。

住宅会社倒産後の連絡手順

  1. 不具合のある設備の使用を止める
  2. 型番・製造番号を撮影する
  3. 保証書と購入・取付記録を探す
  4. メーカーの修理窓口へ直接連絡する
  5. 保証登録状況を確認する
  6. 製品不良か施工不良かを調査してもらう
  7. 調査結果を必ず書面でもらう
  8. 施工不良なら破産管財人へ債権届出を検討する
  9. 瑕疵保険や別の工事保険の対象になるか確認する
  10. 別業者による補修見積書を取得する

原因が分からない段階で設備を廃棄したり、分解したりすると、メーカーが原因を確認できなくなることがあります。

修理前の写真、動画、エラーコードを残してください。

契約前に確認すべき10項目

  1. 設備メーカーの正式名称は?
  2. 各設備の保証期間は?
  3. 製品保証と施工保証の違いは?
  4. 延長保証の提供会社は?
  5. 延長保証料はいつ支払われる?
  6. 施主名義の保証書はいつ発行される?
  7. 住宅会社が倒産しても直接修理を依頼できる?
  8. 保証登録に期限はある?
  9. 型番・製造番号はいつ施主へ渡される?
  10. 取付不良は誰が保証する?

特に重要なのは、次の質問です。

住宅会社が倒産した後、製品本体の故障と取付不良について、それぞれどこへ連絡すればよいですか。

この質問への回答が曖昧なら、保証の仕組みが整理されていません。

デザインハウス甲府の考え方

設備保証は、保証年数を長く見せるだけでは意味がありません。

  • メーカー保証
  • 有料延長保証
  • 施工保証
  • 住宅会社独自保証
  • 瑕疵保険
  • 住宅完成保証

を分けて説明する必要があります。

また、設備仕様を契約前に確定し、商品名、型番、保証期間を確認できる状態にすることも重要です。

デザインハウス甲府では、建物本体だけでなく、設備や付帯工事を含めた総額を契約前に提示することを重視しています。

保証についても、

何年保証か

だけでなく、

誰が、何を、どの条件で保証するのか

まで確認しなければなりません。

設備メーカーの保証は、製品本体を守るものです。取付工事を守る施工保証、未完成の家を守る完成保証とは別の制度です。

住宅会社の倒産後も保証を使えるように、引き渡しまで待たず、保証書、型番、製造番号、登録番号を確保してください。

デザインハウス甲府
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営業時間 9:00~18:00 / 定休日 水曜日

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