ペア団信なら、追加負担なく安心が増える?
結論 :保障が増えても費用と条件の確認が必要
A ペア団信や連生団信は、所定の事由で二人の借入等を保障する商品がありますが、追加負担なく無条件に安心が増えるとは限りません。上乗せ金利、対象年齢、加入審査、保障終了、税務等を確認します。名称が似ていても、ペアローン向けと一つの連帯債務向けでは仕組みが異なる場合があります。
例えばauじぶん銀行のペアローン連生団信には、保障内容に加え、一方のローン終了時等の扱いや、他方の債務免除に関する税務上の説明があります。これは商品の例であり、すべてのペア団信が同条件ではありません。自分の契約の重要事項説明を確認してください。[資料12]
ペア団信等は、保障の広さだけでなく、自分たちの契約で増える負担と条件を把握して選びます。一方の所定事由で二人分が対象になる商品でも、全ての給付が同じ取扱いとは限りません。二本のペアローンと一本の連帯債務向けの制度も区別します。広告の「二人ともゼロ」という短い表現を、契約本数、支払事由、対象残高、対象外へ分解して確認してください。
何が起きると二人分が弁済されるかを読む
死亡、所定の障害、がん、就業不能等について、どの保障を選ぶかを確認します。診断されたら支払われるのか、所定の状態や期間が必要か等は商品によります。「病気になったら二人ともゼロ」という営業説明だけで決めず、支払事由と対象外を具体的に聞いてください。
保障される債務も確認します。二人の住宅ローンだけなのか、付帯する別の借入やつなぎ融資は含まれるかを照会しましょう。借入の形と保険の対象が一致していないと、消えると思っていた返済が残る場合があります。契約本数、残高、保障名を一枚へまとめることが役立ちます。
死亡、疾病、所定状態、待機期間、年齢等について、銀行・保険の説明資料の該当箇所を示してもらいます。がんの保障があっても、診断の時期や対象となる種類等の条件があります。割合を保障する商品なら、全額弁済と混同しません。二人が同じプランを選ぶ必要、ワイド団信との組合せ等も個別に確認します。商品名が似た他行の条件を流用しないことが重要です。
上乗せ費用を自分の金額で試算する
上乗せ金利等がある場合は、同じ借入額、期間、返済方式で、加入する案としない案の返済表を銀行へ依頼します。月々の差、総支払の差、途中で繰上返済した場合の見込み等を比べてください。広告にある小さな差額が、自分たちにも同額とは限りません。
二人分の借入があるなら、一方の上乗せ額だけで判断せず、家計全体の費用を見ます。保障を増やすために必要な生活予備資金がなくなる計画にも注意しましょう。現在の生命保険等と役割を比較する場合は、解約を先にせず、新しい団信が成立し保障が始まる条件を確認します。
上乗せ費用を示してもらうときは、二人の残高と期間が違う場合も、それぞれの返済表で確認します。一人の月額差を単純に二倍すれば合うとは限りません。総額の比較に加え、各人が先に完済する案でも保障と費用がどう続くかを聞き、家族全体の負担として判断してください。
仮定例で3,500万円・35年・元利均等・ボーナス返済なし、全期間一定の年1.5%と1.7%を比べると、月額は約10万7,165円と約11万626円で、差は約3,461円です。全420回続けば単純差は約145万円となります。実際の上乗せ幅を示す例ではなく、手数料等も別です。二人の額・期間が違えば各返済表で計算し、世帯全体で確認してください。
片方が完済した後の保障も確認する
片方だけ繰上返済する、借換える、契約が終了する等の場合に、もう一方の保障と上乗せ金利がどうなるかを聞きます。二人で借りた時点の保障が、その後も何の変更もなく続くとは限りません。離婚や債務の引受け等で変更を考える場合も、銀行と保険の両方の取扱いを確認してください。
借入期間が違う人は、片方のローンが先に終わる時期を返済表へ入れます。その後の保障対象と費用を説明してもらうと、長期間の家計を比較しやすくなります。今の借入額だけを見て契約せず、家族の働き方と返済の進み方に合わせて確認することが重要です。
片方の借換え・完済・契約終了後に、残る側の保障と金利等がどうなるかを確認します。最初の条件が最後まで必ず続くとは限りません。仮定例で一方が20年、他方が35年なら、後半15年の扱いが比較に影響します。繰上返済で利息が減る効果だけでなく、保障を変える可能性も確認し、実行する前に銀行と保険の取扱いを聞いてください。
債務免除の税務を確認する
二人分の債務が免除される場合、保険事故が生じていない側の利益について課税を説明する商品があります。例えば一時所得の取扱いが案内されている商品では、ローン返済がなくなっても、別の税負担を確認する必要があります。すべての団信へ一律に当てはめず、自分の商品で照会してください。[資料12]
具体的な課税額は、保障の仕組み、免除額、ほかの所得、税制等で確認が必要です。金融機関と税理士等へ相談し、手続きや納税の資金も考えます。「現金を受け取っていないから税金は無関係」と自己判断しないことが大切です。契約前に説明資料の該当箇所を示してもらいましょう。
一方の支払事由で他方の債務が免除される場合、事故が生じていない側に一時所得等の課税を説明する商品があります。通常の団信や全ての連生へ一律に当てはめず、自分の商品の説明を確認します。免除額をそのまま税額とするのも誤りです。課税の区分、計算、他の所得、手続き、納税資金は銀行と税理士等へ確認し、現金の受取りがなくても別の支出が生じ得る点を整理します。
保障と家計の不足額から選ぶ
質問は「通常の個別団信との違いは何か」「総費用はいくら増えるか」「片方の契約終了後はどうなるか」「税務上の注意はあるか」です。保険金が支払われた後の生活費も試算し、借入の弁済だけで家族の必要資金を全部賄えるとは考えないでください。
ペア団信が必要かは、二人の収入、子ども、既存の保障、預貯金等で変わります。安心という印象を買うのではなく、家計のどの不足を埋める保障かを確かめましょう。費用、支払条件、終了条件、税務を理解したうえで、自分たちの借入方法に合う保障を選ぶことが大切です。
比較は、保障を付けない案、個別団信、連生等を同じ借入条件で行います。既存の生命保険等は役割と保障開始を確認してから調整します。借入の弁済で住居の返済が軽くなっても、生活・教育・税・修繕等の全てを賄うものではありません。上乗せ費用を払うため生活予備費を減らしすぎないよう、万一の不足額と通常時の家計の両方で判断してください。
関連URL
1 auじぶん銀行 ペアローン連生団信
連生団信の商品内容、上乗せ条件、保障要件を確認できます。すべての団信が同じ保障ではありません。
https://www.jibunbank.co.jp/landing/homeloan/insurance_pair/
2 auじぶん銀行 ペアローン連生団信と一時所得
連生団信で生存者の債務が免除される場合の課税について、当該銀行の説明を確認できます。具体額は税務署等へ確認します。
https://help.jibunbank.co.jp/manage/demo/faq_detail.html?id=2652










