「審査を通すために書類を作る」と言われたら?
結論 :正式な資料整理と事実に反する書類作成を区別する
A 「審査を通すために書類を作る」と言われたら、何を作り、実際の事実と一致するかを確認します。職歴や資金計画を正しく整理すること、勤務先等へ正式な証明を依頼することはあります。一方、収入、雇用、借入、工事費、居住目的等を偽る書類は作成・提出しません。
住宅金融支援機構も、実際の使途と違う利用や、既存借入を建築費へ上乗せする等の不適正利用へ注意を呼びかけています。営業担当者や紹介業者が勧めても、契約する本人の責任はなくなりません。「銀行に出す用だから」と事実を変える説明は、そのまま受け入れないでください。[資料21]
必要な書類を整理・取得する支援と、内容を偽る行為は違います。勤務先や税務の正式資料をそろえることは準備ですが、年収、借入、自己資金、用途等を事実と違う内容へする提案は避けます。「皆がやっている」「通すため」という説明は根拠になりません。何の資料を誰が発行し、本人が何へ署名・同意するかを確認することが重要です。
何の資料を誰が発行するかを確認する
源泉徴収票、在職・給与の証明、申告書、決算書、見積もり、請負契約等は、それぞれ正式な発行元や作成者を確認します。住宅会社が収入や病歴の証明を独自に書き換えるものではありません。本人が提出する前に全ページを確認し、申込書と原資料を照合してください。
数字が違う場合は、正当な変更、集計方法、対象年度等の理由を聞きます。工事内容が実際に変わった変更見積もりは必要ですが、施工しない工事を載せることとは違います。何が変更され、誰が合意し、現実にどの代金を払うのかを説明できる状態にしましょう。
提出前の資料が正式な発行元の内容と違う場合は、差替えの理由を確認し、本人の控えも残します。「間違いを直した」と説明されても、何の原資料へ合わせた訂正なのかを聞いてください。申込人が読めない状態で代理送信を進めず、正しい資料を金融機関へ出したことを本人が確認します。
源泉徴収票、雇用証明、申告書、見積、領収、完済証明等は、正しい発行元と内容で確認します。元資料の誤りは発行元へ正式に訂正を依頼します。仮定例で実際の給与年収400万円を600万円にした書類は、単なる記入補助ではありません。工事のない見積や入金のない領収等も、実際の取引と照合します。作成を任せたから本人は確認不要とは考えません。
申込内容を本人が最後に確認する
年収、雇用形態、勤続、既存借入、家族、名義、物件価格、使途、自己資金を本人が見ます。紹介者が入力を手伝う場合も、画面を見ないまま本人認証だけ通したり、空欄の書類へ署名したりしないでください。提出した内容の控えと日付を保管します。
病歴等の団信の告知は、保険会社の質問に沿って本人が正確に行います。営業へ口頭で話したから省略してよいとはなりません。銀行と保険会社へ伝える内容を都合よく変えず、正式な窓口へ疑問を照会します。承認が欲しいという焦りで、確認を他人へ丸投げしないことが重要です。
申込前に、画面・書類の年収、勤務先、借入、自己資金、家族、物件、使途を本人が読みます。自動入力や代理入力があっても最終確認を行います。空欄のまま署名し、後で埋めてもらう手順は避けます。金額や条件が不明なら銀行へ記載方法を聞きます。本人が意図していない申込みが複数行へ出されていないかも、控えと受付通知で確認してください。
不審な指示は金融機関へ直接照会する
借入を記載しない、資金を一時的に借りて自己資金に見せる、実際より高い工事費から差額を返す等の提案があれば、進める前に銀行の正式な窓口へ事実を伝えます。紹介者の同席だけに頼らず、本人が確認できる連絡先を使ってください。
相手をその場で犯罪者と断定する必要はありませんが、説明が曖昧なまま署名や送金を続けないことが大切です。資料、メッセージ、金額、指示を保存し、必要なら弁護士や消費生活の相談窓口等へ相談します。正規の手続きだというなら、銀行が理解できる内容で説明してもらいましょう。
疑問のある提案は、金融機関の公式窓口へ、具体的な資料と取引の内容を示して照会します。紹介者を通じた「銀行も了承済み」という伝言だけで判断しません。本人の同意なく資料を加工・提出しないよう依頼し、やり取りを保存します。契約相手への支払いを急がせられても、事実と違う内容で進むより、正しい資金計画と日程を組み直すことが必要です。
既に提出した場合は訂正を相談する
本人が知らない内容や誤った資料が提出されていた場合は、分かった時点で金融機関へ連絡します。誤りの箇所、正式資料、提出の経緯を整理し、訂正・再確認の方法を聞いてください。実行まで黙って待ったり、控えを削除してなかったことにしたりする対応はしません。
土地や工事の契約がある場合、訂正や再審査が期限へどう影響するかも確認します。融資不成立時の扱いは、原因と契約で判断が必要になるため、ローン特約が何でも守るとは考えないでください。専門家へ契約と資料を示し、支払いを含む次の対応を確認しましょう。
既に提出された場合、元の資料、加工された内容、提出先、日付、指示の記録を保存し、銀行へ早く訂正を相談します。隠すため追加資料をさらに作ることは避けます。契約や法的な責任に懸念がある場合は専門家へ相談します。訂正したから必ず承認されるとはいえませんが、本人が事実を把握し、正しい手続きへ戻すことを優先してください。
通る書類ではなく正しい条件を整える
質問は「元の事実と何が違うか」「銀行へその違いを説明できるか」「正規の発行・訂正手続きか」です。家計に合わない借入なら、住宅総額を下げる、準備して待つ、別の対象商品を相談する方法を選びます。資料を偽ることで予算の不足を解決しようとしないでください。
信頼できる相談は、隠せば通るという提案ではなく、事実を整理し必要な条件を確認するものです。住宅会社が手伝う場合も、総額と資金使途を正直に示すことが重要です。正確な資料で利用できる借入を選び、家を建てた後も返済を続けられる計画へ整えましょう。
正しい収入、債務、現金、物件で成立しない予算なら、総額・借り方・時期を見直します。架空の自己資金を作っても実際の支払いはできず、無理な返済は家族へ残ります。審査を通すための書類ではなく、返せる計画を証明する資料を整えます。住宅会社には実際の工事と総額の説明を求め、金融機関の正式条件と一致する契約で進めることが大切です。
関連URL
1 住宅金融支援機構 フラット35の不適正利用への注意
不適正利用の事例と注意を確認できます。実際と違う見積りや使途を示すよう求められた場合に参照します。
https://www.flat35.com/hajimete/guide_caution.html
2 三菱UFJ銀行 住宅ローンの必要書類
正規に提出する資料を確認できます。発行元による訂正と、申込人が数字を作り変えることを区別します。
https://www.bk.mufg.jp/kariru/jutaku/soudan/shorui_form/index.html










