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残業代や賞与が多い年に申し込むと得?

残業代や賞与が多い年に申し込むと得?

結論 :高収入の一年だけを狙って予算を上げない

A 残業代や賞与が多い年に申し込んでも、必ず審査で得をするとはいえません。金融機関がどの年度と資料を使い、一時的な増収をどう確認するかは商品によります。高い年収で借りられたとしても、その収入が続かないなら、返済の負担は家計へ残ります。

まず、通常の固定給、毎年変わる賞与、繁忙期の残業、特別な支給を分けてください。銀行へは実績を正確に申告し、家計では通常年と収入が落ちた年を比較します。申込時期を工夫して借入額を増やすことより、働く時間を増やし続けなくても払える額を知る方が重要です。

残業や賞与が増えた年に申し込むこと自体より、その収入が続く前提で借入を増やすことに注意が必要です。銀行が認定する収入と、家族が安定的に返せる額を分けます。一時収入があるなら、借入上限を上げる以外に、現金を残す、費用を先に準備する等の使い方もあります。増えたお金が消えると困る返済を、通常の収入へ組み込まないことが基本です。

増えた収入の理由と継続性を説明する

昇給で基本給が上がったのか、一時的な繁忙で残業が増えたのかでは事情が違います。特別賞与、営業成績による歩合、休日出勤等も内訳を整理します。銀行が求める場合には過年度の源泉徴収票や給与・賞与明細を用意し、今年だけの増収を通常の固定収入のように説明しないでください。

例えば通常年500万円、繁忙年650万円の場合、650万円という実績は事実でも、差額150万円が毎年続くとは限りません。会社の業績や本人の体調、育児等で残業を減らす可能性もあります。過去の高い数字と、これから家計へ入る見通しを分けることで、借入後の不安を具体的に確認できます。

増収の理由を、基本給の改定、残業増、業績賞与、特別手当等に分けます。給与明細と源泉徴収票を照合し、どの部分が翌年も見込めるかを本人と勤務先の資料で確認します。忙しい部署へ一時的に応援した場合や、特別賞与の支給などは、継続収入と同じではありません。銀行には聞かれた年度を正確に示し、都合のよい年だけで説明しないようにします。

認定年収の年度と必要資料を確認する

銀行へ「前年の実績だけか」「複数年の確認が必要か」「今年の固定給変更を反映できるか」を聞きます。年末を過ぎればすぐ新しい公的証明が出るとは限らず、源泉徴収票と課税証明では取得時期も異なります。どの時点で何の資料を使えるかを確認してから申込みの日程を組みましょう。

勤務先から受け取った資料を、銀行の指定どおりに提出します。ボーナスを年収へ二重に加えたり、交通費等を自己判断で上乗せしたりしないでください。通年実績がない場合にどの資料を使うかも商品次第です。銀行の公式な書類案内を確認し、分からない金額欄は入力前に照会します。[資料03]

認定方法は、前年だけか、直近の状況を補足するかなど商品で異なります。資料を確認せず「今年の年収なら希望額が通る」と断定しません。仮定例で前年700万円、通常年550万円なら、差150万円を毎年の返済余力とみなすのは慎重に判断します。銀行が700万円を採用したとしても、家計は550万円の場合の手取りで成立するかを別途確認します。

ボーナス返済に頼らない家計も作る

賞与が多かったからといって、住宅ローンのボーナス返済を大きく設定する必要はありません。賞与が減った年も、契約で決めた支払いは残ります。毎月返済だけの案と併用する案を同じ借入額・期間で比較し、賞与を税金、教育、修繕等へ使う予定も含めて判断してください。

ボーナス返済を使わない案でも、賞与を毎月の赤字補填に充てていれば、実質的には賞与頼みです。月々の手取りだけで必要支出が払えるか、年単位の特別支出は何で賄うかを別々に確認します。毎月の返済額が小さく見える広告だけで、負担を軽く判断しないようにしましょう。

賞与を返済に組み込まない案でも、その年の賞与がゼロという仮定を一度置くと、特別支出の準備が見えます。旅行を削れば済むのか、税金や学費まで不足するのかを分けてください。家族が続けたい生活をすべて我慢する前提になっていないかも、借入額を決める材料になります。

ボーナス返済は、月額が小さく見える一方、賞与が減っても支払期日は来ます。仮定例で月9万円と年2回各20万円なら、年間返済は148万円で、月換算約12万3,000円です。月9万円だけを家賃と比較しないでください。賞与を生活の予備費、教育費、車の更新にも充てるなら、同じお金を複数の用途へ重複して見込んでいないかを確認します。

通常年と収入減の年を並べて試算する

通常年、賞与半減、残業なし等の仮定を置いて、毎年の預貯金残高を比べます。例えば賞与が年60万円減る場合、その分を削る支出や借入額の調整が必要かを確認します。これは将来の会社業績を予測するものではなく、自分たちが許容できる変化を探すための試算です。

変動金利を選ぶ場合は、収入減と金利上昇が重なる案も見ます。どちらも起きない前提でしか成立しない計画なら、建築総額を下げる、頭金の配分を見直す、購入時期を待つ等を検討してください。家の性能を守りつつ調整できる面積や追加設備から比較すると、生活費への影響も考えやすくなります。

試算は高収入年、通常年、残業・賞与が減る年を並べます。差額を預金で補う場合、何年持つかだけでなく、その間に教育費や設備交換が来るかも見ます。収入が高い年にまとまった現金を残せるなら、生活の変動を支える役割があります。頭金を増やす案も比較しますが、手元資金をゼロに近づけて将来の減収へ弱い計画にしないことが大切です。

高い年収ではなく続けられる返済から選ぶ

金融機関には、申込年収の根拠と、適用される条件を確認します。住宅会社には「前年の賞与は特別だったので、通常の手取りで予算を組みたい」と伝えましょう。承認額が上がったことを、そのままオプションを増やす理由にしないでください。家族が残したいお金を先に決めます。

残業や賞与の多い年は、貯蓄を増やして手元資金を整える機会にもできます。ただし、それだけを審査の抜け道にしようとせず、収入の変動を正確に説明してください。何年も無理な働き方を続けなければ返せない額を避けることが、住宅を手に入れた後の暮らしを守る判断です。

面談では「残業・賞与を減らした場合でも、住宅費と必要な積立を払えますか」と確認します。借入額を下げる、ボーナス返済を使わない、住宅の総額を調整する等の案を出します。家族が住宅ローンのために残業を続けなければならない計画なら、働き方を変える自由が小さくなります。高い年収の記録より、長く続けられる収支を判断の軸にしてください。

関連URL

1 住宅金融支援機構 フラット35のご利用条件

年収と返済負担率の取扱いを確認できます。審査で認める収入と毎月の安定した手取りは別に整理します。

https://www.flat35.com/loan/lineup/flat35/conditions/index.html

2 住宅金融支援機構 住宅ローンシミュレーション

借入額や返済方法を変えた試算に使えます。賞与が少ない年の家計は別の収支表でも確認してください。

https://www.flat35.com/simulation-info/index.html

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