古い擁壁(ようへき・石積み)の上にある家は、そのまま建て替えできますか?必要な検査と費用を教えてください。
Q
62歳です。実家は高低差のある土地で、古い石積みの擁壁の上に建っています。建て替えを考えていますが、住宅会社から「擁壁の安全性を確認する必要があります」と言われました。どんな検査が必要で、費用はどれくらいかかるのでしょうか?
結論
古い擁壁や石積みのある土地では、「建物」だけでなく「擁壁の安全性」も確認してから建て替えることが非常に重要です。
擁壁に問題がある場合、
- 建築確認が進まない
- 擁壁の補強や造り替えが必要
- 数百万円以上の追加費用
となるケースもあります。
建て替えでは、設計を始める前に擁壁調査を行うことをおすすめします。
擁壁とは?
擁壁とは、
高低差のある土地で、
土砂が崩れないよう支える壁のことです。
例えば、
- コンクリート擁壁
- 間知(けんち)ブロック擁壁
- 石積み擁壁
などがあります。
昭和40〜50年代以前に造られた擁壁では、
現在の基準を満たしていないものもあります。
なぜ建て替えで問題になるの?
古い家は建っていても、
建て替え時には、
現在の建築基準で審査されます。
そのため、
擁壁に
- ひび割れ
- 傾き
- 排水不良
- 膨らみ
などがあると、
安全性の確認や補強を求められることがあります。
どんな検査をする?
一般的には、
次のような調査を行います。
① 目視調査
- ひび割れ
- 傾き
- 水抜き穴
- 変形
などを確認します。
② 測量
高低差や擁壁の高さを測定します。
③ 図面調査
古い確認申請や擁壁図面が残っているか確認します。
④ 必要に応じて構造検討
構造計算や地盤調査を行う場合もあります。
費用の目安
一般的には、
目視・現地調査
3万〜10万円程度
詳細調査・構造検討
10万〜30万円程度
擁壁の補修
50万〜300万円程度
擁壁の造り替え
300万〜1,000万円以上
となることもあります。
擁壁の規模や土地条件によって大きく変わります。
石積み擁壁は特に注意
昔ながらの空積み石積みなどは、
現在の基準では、
補強や造り替えが必要となる場合があります。
早めに専門家へ相談しましょう。
行政との協議が必要な場合も
自治体によっては、
擁壁に関する審査や協議が必要です。
そのため、
建築確認申請より前に確認することが重要です。
シニア世代が住宅会社へ確認したいこと
建て替え前に、
次の質問をしましょう。
- 擁壁調査は必要ですか?
- 石積みでも建築できますか?
- 行政協議はありますか?
- 補強が必要なら費用は?
- 地盤調査も行いますか?
シニア世代におすすめの住宅性能
擁壁が安全と確認できたら、
住宅性能も重視しましょう。
おすすめは、
- 耐震等級3(許容応力度計算)
- 制震装置
- 断熱等性能等級6(HEAT20 G2レベル)
- UA値0.46以下(山梨県など地域区分5・6の目安)
- 全棟気密測定(C値1.0以下、できれば0.7以下)
- 第一種熱交換換気
- 長期優良住宅
土地も建物も安心して長く住める住まいになります。
法律・制度の根拠
擁壁に関する審査は、
- 建築基準法
- 建築基準法施行令
- 宅地造成及び特定盛土等規制法(盛土規制法)
などに基づいて行われます。
また、
自治体の条例や運用基準によって、
必要な検査内容が異なる場合があります。
デザインハウス甲府からのアドバイス
山梨県は高低差のある土地が多く、
擁壁のある敷地での建て替えも少なくありません。
私たちは、
建て替え前に、
- 擁壁
- 地盤
- 境界
- 接道
- 法規制
まで確認し、
建築できるかどうかを調査しています。
必要があれば、
構造設計者や土地家屋調査士とも連携し、
安全性を確認したうえで設計を進めます。
さらに、
- 耐震等級3(許容応力度計算)
- 制震装置
- 断熱等性能等級6
- 長期優良住宅
- 全棟気密測定(C値0.7以下を目標)
を基本仕様とし、
安全性を第一に考えた住まいをご提案しています。
建て替えでは、家だけを見るのではなく、「土地が安全かどうか」を確認することも同じくらい重要です。
特に擁壁のある土地では、
**「建てられるか」ではなく、「安全に住み続けられるか」**という視点で計画を進めることをおすすめします。










