仮住まい中の郵便物・固定電話・インターネットは、どのように移転すればよいですか?
Q
建替えのため、半年ほど仮住まいへ引越します。郵便物の転送、固定電話、インターネットはどのように手続きすればよいでしょうか。完成後に元の住所へ戻す手続きも必要ですか?
結論
建替えでは、旧宅から仮住まいへ移るときと、仮住まいから新居へ戻るときの2回、手続きが必要です。
特に注意したいのは、次の3点です。
- 郵便局の転居届だけでは、銀行や役所の住所は変更されない
- 「転送不要」と指定された郵便物は転送されないことがある
- 固定電話や光回線は、仮住まいでも同じ番号・契約を使えるとは限らない
解体直前では間に合わないことがあります。仮住まいが決まった時点で、郵便、電話、インターネットを順番に手配します。
郵便物は「転居届」で1年間無料転送される
日本郵便へ転居届を提出すると、旧住所宛ての郵便物を仮住まいへ1年間無料で転送してもらえます。
提出方法は次の3つです。
- 郵便局の窓口
- 専用用紙をポストへ投函
- Web・郵便局アプリの「e転居」
転送期間は、転送開始希望日からではなく、転居届を提出した日から1年間です。また、登録には3~7営業日かかるため、引越し直前ではなく、1~2週間前を目安に手続きします。日本郵便「転居・転送サービス」
建替えでは転居届を2回提出する
建替え前の住所をA、仮住まいをBとすると、次のように手続きします。
仮住まいへ移るとき
- 旧住所:A
- 新住所:B
新居へ戻るとき
- 旧住所:B
- 新住所:A
元の住所へ戻る場合も、転送が自動的に終了するわけではありません。BからAへの転居届を改めて提出します。
日本郵便も、AからBへの転送を止めてAで受け取りたい場合は、Bを旧住所、Aを新住所として新たな転居届を提出するよう案内しています。日本郵便「転送を止めたい場合」
転居届だけでは住所変更にならない
郵便局へ転居届を出しても、役所、銀行、保険会社などへ新住所が自動的に通知されるわけではありません。
次の機関には、必要に応じて個別に住所変更を届けます。
- 市区町村
- 運転免許証
- マイナンバーカード
- 銀行・信用金庫
- 証券会社
- 生命保険・医療保険
- クレジットカード会社
- 年金関係
- 携帯電話会社
- 自動車保険
- 通販サイト
- 病院・介護事業所
- 新聞・定期購入サービス
特にキャッシュカード、クレジットカード、本人限定受取郵便などは、「転送不要」として発送される場合があります。重要な金融機関には、直接住所変更を行ってください。
なお、郵便の転居届と住民票の異動は別の手続きです。実際の生活拠点を仮住まいへ移す場合の住民票については、市区町村へ確認します。
仮住まいが1年を超える場合
工期の遅れなどで仮住まいが1年を超える場合、転居届を再度提出すれば、転送期間をさらに1年間更新できます。
ただし、転送を繰り返すと郵便の到着が遅れたり、差出人へ返送されたりする可能性があります。
転送されて届いた郵便物は、封筒に印刷された差出人を確認し、重要な相手から順番に住所変更を行います。
固定電話は同じ番号を使えるとは限らない
仮住まいでも現在の電話番号を使えるかどうかは、電話の種類、移転先、電話会社の設備によって変わります。
同じ市内や近い住所でも、収容局やサービス提供区域が変われば、番号を引き継げない場合があります。
まず契約先へ、次の選択肢を確認します。
- 仮住まいへ電話を移転する
- 電話番号を維持したまま一時停止する
- 携帯電話へ着信転送する
- 新しい連絡先を音声案内する
- 固定電話を解約し、携帯電話へ一本化する
長年使っている番号を広告、名刺、病院、親族への連絡先として登録している場合は、解約前に番号を維持できる方法がないか確認してください。
解体前に電話線・光回線の撤去を確認する
古い家へ電話線や光ファイバーが引き込まれている場合、そのまま解体工事を始めてはいけません。
- 電話線
- 光ファイバー
- ケーブルテレビ線
- 電柱から建物への引込線
- 屋外の保安器
- 光回線の終端装置
これらを誰が撤去するのか、電話会社・回線事業者・解体業者へ確認します。
解体業者が勝手に切断すると、後日撤去費用や復旧手続きの問題が生じる可能性があります。
仮住まいのインターネットは3つの方法がある
1.光回線を仮住まいへ移転する
通信が安定し、動画視聴や在宅勤務が多い場合に適しています。
ただし、仮住まいの建物へ光回線を引けるか、大家や管理会社の許可が必要かを確認します。開通工事まで時間がかかり、新居完成前に再び移転工事が必要になります。
2.ホームルーターを利用する
コンセントへ接続して利用するタイプです。工事が不要な場合が多く、半年程度の仮住まいでは現実的な選択肢です。
ただし、住所、建物の構造、利用する部屋によって通信速度が変わります。契約前に対応地域を確認します。
3.モバイルWi-Fiを利用する
持ち運びができ、短期間の利用に向いています。
一方、動画視聴や家族全員での利用が多いと、通信容量や速度制限が問題になることがあります。
プロバイダーのメールアドレスに注意する
現在使用しているメールアドレスが、光回線のプロバイダーから提供されたものの場合、回線を解約するとメールアドレスも使えなくなる可能性があります。
- 銀行
- クレジットカード
- 通販サイト
- SNS
- 病院の予約
- 各種会員サービス
これらの登録にプロバイダーのメールアドレスを使っている場合は、解約前にGmailなどへ変更するか、メールアドレスだけを残せるプランがないか確認します。
新居の光回線は完成直前では遅いことがある
新居で光回線を使う場合、建築中に次の内容を決めておきます。
- 光回線の引込位置
- 屋内配管
- ONU・ルーターの設置場所
- 各部屋のLAN配線
- Wi-Fiが届きにくい場所への対策
- テレビを光回線で見るか
- 固定電話を光電話にするか
工事が集中する時期は、申込みから開通まで時間がかかる場合があります。引渡しの1~2か月前には回線事業者へ相談し、開通日を予約しておきましょう。
ルーターを収納の奥や床付近へ置くと、Wi-Fiが届きにくくなります。家の中央付近で、熱がこもらず、点検しやすい位置を計画します。
手続きの時系列
仮住まい決定後
- 固定電話の移転可否を確認
- 仮住まいの光回線設備を確認
- 大家・管理会社へ回線工事の可否を確認
- ホームルーターなどの代替方法を検討
引越し1か月前
- 電話・インターネットの移転または休止を申し込む
- 解体前の引込線撤去を依頼
- 銀行・保険・クレジットカードなどの住所変更を開始
引越し1~2週間前
- 郵便局へ転居届を提出
- 通販サイトの配送先を変更
- 仮住まいの郵便受けに氏名を表示
新居完成1~2か月前
- 新居の電話・光回線を申し込む
- 開通工事日を予約
- 仮住まいから新居への転居届を準備
新居へ戻った後
- BからAへの転居届を提出
- 電話・回線の旧契約を終了
- 各機関の住所を新居へ戻す
- 仮住まい宛ての通販登録を削除
まとめ
建替えの通信手続きで多い失敗は、「郵便局へ転居届を出したから、すべて転送される」「固定電話の番号は当然そのまま使える」と思い込むことです。
デザインハウス甲府では、解体、仮住まい、往復引越しだけでなく、郵便、固定電話、インターネットの移転時期も建替え工程へ組み込みます。
建替えは引越しが1回ではありません。住所変更も、回線移転も、原則として2回です。
完成直前に慌てないよう、仮住まいが決まった時点で手続き一覧をつくり、家族の中で担当者と期限を決めて進めることが大切です。










