平屋に吹き抜けを作っても冬は寒くなりませんか?寒くしないために必要な断熱基準を教えてください。
Q
70歳です。平屋へ建て替える予定です。開放感のある吹き抜けや勾配天井に憧れていますが、「吹き抜けは冬寒い」「暖房が効かない」と聞いて不安です。シニア世代でも快適に暮らすには、どのくらいの断熱性能が必要なのでしょうか?
結論
吹き抜けが寒いのではなく、「断熱性能・気密性能が不足した吹き抜け」が寒いのです。
シニア世代が安心して吹き抜けのある平屋を建てるなら、最低でも次の性能をおすすめします。
- 断熱等性能等級6(HEAT20 G2レベル)以上
- UA値0.46以下(山梨県など地域区分5・6の目安)
- C値1.0以下(できれば0.7以下)
- 第一種熱交換換気(熱交換率90%前後)
- 樹脂サッシ+Low-Eトリプルガラス
この性能があれば、吹き抜けでも一年を通して快適な室温を維持しやすくなります。
なぜ吹き抜けは寒いと言われるの?
暖かい空気は上へ上がる性質があります。
そのため、
断熱性能や気密性能が低い住宅では、
暖房した空気が吹き抜け上部へ集まり、
さらに屋根や窓から熱が逃げることで、
足元が寒く感じやすくなります。
昔の住宅で「吹き抜けは寒い」と言われたのは、このためです。
本当に原因なのは断熱性能
現在の高性能住宅では、
屋根・壁・窓の断熱性能が大きく向上しています。
例えば、
- 断熱等性能等級6
- UA値0.46以下
- C値0.7以下を目標
の住宅では、
暖かい空気が逃げにくくなるため、
吹き抜けがあっても快適に暮らせるケースが多くあります。
屋根断熱が重要
吹き抜けでは、
壁よりも
屋根断熱
が重要になります。
暖かい空気は天井へ集まるため、
屋根断熱が弱いと、
熱が逃げやすくなります。
断熱材の厚さや性能も確認しましょう。
窓性能も重要
吹き抜けに高窓を設ける場合は、
窓性能が特に重要です。
おすすめは、
- 樹脂サッシ
- Low-Eトリプルガラス
- アルゴンガス入りガラス
です。
高い位置の窓ほど、
断熱性能を重視しましょう。
シーリングファンは必要?
吹き抜けでは、
シーリングファン
がおすすめです。
冬は、
天井付近の暖かい空気を下へ循環させることで、
室温を均一にしやすくなります。
冷暖房効率の向上にも役立ちます。
全館空調との相性
吹き抜けのある平屋は、
全館空調
とも相性が良い間取りです。
また、
高性能住宅なら、
エアコン1〜2台でも、
家全体を暖めやすくなります。
シニア世代が確認したいポイント
住宅会社へは、
次のように質問しましょう。
- UA値はいくつですか?
- C値は全棟測定していますか?
- 屋根断熱の仕様は?
- 窓はトリプルガラスですか?
- シーリングファンは計画していますか?
「吹き抜けがあります」ではなく、
「吹き抜けでも暖かい根拠は何ですか?」
と確認することが大切です。
法律・制度の根拠
住宅の断熱性能は、
住宅の品質確保の促進等に関する法律(品確法)に基づく住宅性能表示制度で評価されます。
また、
建築物省エネ法
では、
住宅の省エネルギー性能向上が求められています。
高断熱住宅の設計については、
HEAT20の技術指針も広く参考にされています。
デザインハウス甲府からのアドバイス
山梨県でも、
平屋に吹き抜けを希望されるお客様は非常に多くいらっしゃいます。
私たちは、
「吹き抜けは寒い」という時代は終わったと考えています。
そのため、
- 断熱等性能等級6(HEAT20 G2レベル)
- UA値0.46以下
- 耐震等級3(許容応力度計算)
- 全棟気密測定(C値0.7以下を目標)
- 第一種熱交換換気
- 樹脂サッシ+Low-Eトリプルガラス
を基本とし、
さらに、
シーリングファンや空調計画まで含めて設計しています。
吹き抜けは、性能が低い家では寒さの原因になります。
しかし、
性能が高い家では、開放感と快適性を両立できる魅力的な空間になります。
シニア世代だからこそ、**「暖かさをあきらめない吹き抜け」**を実現していただきたいと私たちは考えています。










