シニア世代の建て替えでは、浴槽は「またぎの低い浴槽(ローイン浴槽)」にした方が良いですか?安全な入浴動線も教えてください。
Q
71歳です。最近、お風呂の浴槽をまたぐのが少し大変になってきました。建て替えるなら「またぎが低い浴槽」が良いと聞きましたが、どれくらいの高さが安全なのでしょうか?また、安全に入浴するための間取りや動線も知りたいです。
結論
シニア世代の建て替えでは、浴槽のまたぎ高さは約40〜45cm程度の「ローイン浴槽」をおすすめします。
さらに、
- 脱衣室・浴室を18℃以上に保つ暖房計画
- 手すり
- 滑りにくい床
- 短い入浴動線
を組み合わせることで、転倒やヒートショックのリスクを大きく減らすことができます。
ローイン浴槽とは?
ローイン浴槽とは、
浴槽の縁(またぎ部分)が低く設計された浴槽です。
一般的には、
またぎ高さ40〜45cm程度
の商品が多く、
足を高く上げなくても入浴できます。
高齢になると股関節の可動域が小さくなるため、この高さが安全性につながります。
なぜまたぎ高さが重要?
浴室で最も転倒しやすい場面の一つが、
浴槽をまたぐ瞬間です。
高い浴槽では、
- 足が十分に上がらない
- バランスを崩しやすい
- 片足立ちになる時間が長くなる
などの理由で転倒リスクが高まります。
またぎ高さを低くすることで、
足腰への負担を軽減できます。
安全な入浴動線とは?
おすすめは、
寝室 → 脱衣室 → 浴室
を近くに配置することです。
また、
- 廊下を短くする
- 段差5mm以下
- 引き戸を採用する
ことで、
夜間や体調が悪い日でも安全に移動できます。
浴室内で必要な設備
安全性を高めるためには、
次の設備がおすすめです。
- 縦手すり(出入り用)
- 横手すり(浴槽内で立ち座り用)
- 滑りにくい床
- 浴槽内の滑り止め
- シャワーチェアを置けるスペース
特に手すりは、
浴槽の出入り位置に合わせて設置することが重要です。
浴室の広さは?
おすすめは、
1坪タイプ(約1.6㎡)
です。
将来、
介助者が入ることも考えると、
1坪以上あると使いやすくなります。
ヒートショック対策も重要
浴室事故は、
転倒だけではありません。
ヒートショックを防ぐため、
おすすめは、
- 脱衣室18℃以上
- 浴室18℃以上
を保てる暖房計画です。
浴室暖房乾燥機や、
高断熱住宅との組み合わせが効果的です。
高性能住宅と組み合わせる
おすすめは、
- 断熱等性能等級6(HEAT20 G2レベル・UA値0.46以下が目安)
- 気密測定によるC値1.0以下(できれば0.7以下)
- 第一種熱交換換気(熱交換率90%前後)
- 耐震等級3(許容応力度計算)
住宅全体の温度差を小さくすることが、
ヒートショック予防につながります。
法律・制度の根拠
浴室の設計については、
**高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律(バリアフリー法)**や、
国土交通省「住宅設計標準」
が参考になります。
また、
介護保険制度では、
手すり設置や段差解消などの住宅改修が支給対象となる場合があります。
デザインハウス甲府からのアドバイス
山梨県では、
冬場の入浴事故を心配されるお客様が非常に多くいらっしゃいます。
私たちは、
浴槽だけではなく、
「入浴全体の安全設計」
をご提案しています。
おすすめは、
- またぎ高さ40〜45cm程度のローイン浴槽
- 1坪以上の浴室
- 手すり下地を含めた安全設計
- 脱衣室暖房
- 滑りにくい床
さらに、
- 耐震等級3
- 断熱等性能等級6
- 高気密住宅(C値0.7以下を目標)
- 第一種熱交換換気
を組み合わせることで、
一年中安心して入浴できる住まいを実現しています。
お風呂は「気持ち良く入る場所」であると同時に、「家の中で最も事故が起こりやすい場所」でもあります。
だからこそ、建て替えでは、浴槽だけでなく、脱衣室から浴室までを一つの安全空間として設計することが大切です。










