夏の「室内熱中症」を防ぐには、どのような日射遮蔽が必要ですか?
A. 最も効果的なのは、窓の外側で日射を止めることです。高断熱住宅や高性能窓でも、強い日差しを室内へ入れてしまえば、熱がこもり室内熱中症の危険が高まります。
甲府盆地の夏は日射が強く、外気温も高くなります。特に高齢者は暑さや喉の渇きを感じにくいため、「本人が暑くないと言っているから大丈夫」とは判断できません。
厚生労働省によると、熱中症患者のおよそ半数は65歳以上です。室内でも温湿度を確認し、無理な節電をせずエアコンを使うことが必要です。厚生労働省「熱中症を防ぎましょう」
カーテンより外付け日除けが有効です
室内のカーテンやブラインドは、日差しを遮っても、ガラスを通過した熱がすでに室内へ入っています。熱くなったカーテン自体が室内へ熱を放出します。
アウターシェード、外付けブラインド、すだれなどは、ガラスへ日射が当たる前に遮るため、より効果的です。環境省は、外付けの日除けには室内側の日除けと比べて約3倍の日除け効果があると紹介しています。環境省「夏対策は窓の日除けが重要」
方角ごとに対策を変える
南側の窓
夏の太陽は高い位置を通るため、庇や深い軒で遮りやすい方角です。冬は低い位置からの日射を取り込めるよう、庇の長さを設計します。
東側・西側の窓
朝夕の低い角度から日差しが入るため、庇だけでは防ぎにくい場所です。特に西日は室温上昇の原因になります。
アウターシェード、外付けブラインド、植栽など、窓の前を縦方向に覆う対策が必要です。窓を小さくすることも有効です。
吹き抜けや高窓
高い位置の窓は日差しが入りやすく、後からシェードを操作したり掃除したりするのが難しくなります。設計時に方角、ガラス性能、電動スクリーンまで検討します。
シニアには「操作しなくても効く対策」が重要です
毎日すだれを掛けたり、強風のたびに外したりする方法は、高齢になると負担になります。
優先順位は次のように考えます。
- 軒・庇・窓の大きさで日射を抑える
- 操作しやすいアウターシェードを設ける
- 必要に応じて電動外付けブラインドを採用する
- 室内カーテンを補助的に使う
強風時に収納できるか、窓を開けずに操作できるか、故障時に交換できるかも確認してください。
日射遮蔽だけでは熱中症を防げません
日射を遮っても、猛暑日にエアコンを止めれば室温は上がります。環境省はエアコン使用時の室温28℃を一つの目安としていますが、これはエアコンの設定温度を28℃に固定する意味ではありません。
室温が下がらなければ設定温度を下げ、本人の近くに温湿度計を置きます。寝室、脱衣所、トイレなど、長時間冷房が届かない場所の温度にも注意が必要です。
第一種熱交換換気も、エアコンの代わりに室内を冷やす設備ではありません。
デザインハウス甲府では、断熱等級6・UA値0.46以下、C値0.7以下、高性能窓だけでなく、方角ごとの窓面積、軒、庇、外付け日除け、エアコン配置まで一体で設計します。
夏に強い家は、断熱材を厚くしただけの家ではありません。熱を室内へ入れない設計と、我慢せず冷房を使える省エネ性能を両立した家です。










