シニア世代の建て替えでは、視力が低下しても見やすい照明の明るさ(ルクス)とスイッチの位置はどうすれば良いですか?
Q
71歳です。最近、夜になると家の中が暗く感じるようになりました。建て替えるなら照明を明るくしたいと思っていますが、どれくらいの明るさが理想でしょうか?また、スイッチはどこに付けると使いやすいですか?
結論
シニア世代の住宅では、「明るければ良い」のではなく、「場所ごとに必要な明るさ(ルクス)を確保すること」が重要です。
おすすめの照度(目安)は、
- リビング:300~500ルクス
- ダイニング:300~500ルクス
- キッチン作業台:500~750ルクス
- 洗面台:500ルクス以上
- トイレ:150~300ルクス
- 廊下・階段:100~200ルクス
- 読書・趣味:750~1,000ルクス
また、スイッチは床から約100~110cmの高さに設置すると、立っていても車椅子でも使いやすくなります。
年齢とともに必要な明るさは変わる
加齢により、
- 水晶体が濁る
- 瞳孔が開きにくくなる
- コントラストが見えにくくなる
ため、若い頃より明るい照明が必要になります。
同じ照明でも、
「暗い」
と感じるのは自然なことです。
場所ごとのおすすめ照度
リビング
300〜500ルクス
くつろぐ場所なので、
まぶしすぎず、
新聞も読める程度の明るさがおすすめです。
キッチン
500〜750ルクス
包丁を使う場所なので、
手元をしっかり照らすことが重要です。
手元灯もおすすめです。
洗面所
500ルクス以上
鏡を見る場所なので、
顔に影ができない照明計画が理想です。
廊下・階段
100〜200ルクス
暗すぎると転倒リスクが高まります。
足元まで均一に照らす照明がおすすめです。
センサー照明がおすすめ
シニア世代には、
人感センサー照明
がおすすめです。
例えば、
- 玄関
- 廊下
- トイレ
- ウォークインクローゼット
などに設置すると、
スイッチを探さなくても自動で点灯します。
夜間の転倒防止にも役立ちます。
スイッチの高さ
おすすめは、
床から100〜110cm程度
です。
また、
寝室では、
ベッドから手が届く位置にも
スイッチを設けると便利です。
最近では、
三路スイッチを採用し、
廊下の両端から操作できる住宅も増えています。
色温度も重要
おすすめは、
- リビング・寝室:電球色(約2,700〜3,000K)
- キッチン・洗面所:昼白色(約5,000K)
です。
暖かみのある空間と、
作業しやすい明るさを使い分けることで、
目の負担を減らせます。
高性能住宅なら照明も快適
高断熱住宅では、
窓の配置を工夫することで、
昼間の自然光も十分取り入れられます。
おすすめは、
- 断熱等性能等級6(HEAT20 G2レベル・UA値0.46以下が目安)
- 気密測定によるC値1.0以下(できれば0.7以下)
- 第一種換気(熱交換型)
これらを組み合わせることで、
昼も夜も快適な室内環境になります。
法律・制度の根拠
住宅照明について法律でルクスが義務付けられているわけではありませんが、
**JIS Z 9110(照明基準総則)**では、用途ごとの推奨照度が示されています。
また、
高齢者が暮らしやすい住宅については、
**高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律(バリアフリー法)**や、
国土交通省「住宅設計標準」
が参考になります。
デザインハウス甲府からのアドバイス
山梨県で建て替えをされるシニア世代のお客様には、
私たちは、
「照明は設備ではなく、安全設備」
とお話ししています。
おすすめは、
- 人感センサー照明
- 足元灯
- ベッド横スイッチ
- トイレ・廊下の自動点灯
です。
さらに、
- 耐震等級3
- 断熱等性能等級6
- 高気密住宅(C値0.7以下を目標)
を組み合わせることで、
昼も夜も快適に暮らせる住まいになります。
照明は「部屋を明るくする設備」ではありません。
80歳・90歳になっても、安全に歩き、安心して暮らすための設備です。
建て替えでは、「おしゃれな照明」よりも、「見やすく、安全な照明計画」をおすすめします。










