シニアの家に和室(畳スペース)は必要ですか?「小上がり」と「フラット」ならどちらがおすすめ?
Q
70歳の夫婦です。平屋への建て替えを計画しています。リビングの横に和室を作るか迷っています。昔のような客間は必要ないと思いますが、畳の部屋はあった方が便利でしょうか?また、小上がりの畳コーナーと床と同じ高さのフラットな畳スペースでは、どちらがおすすめですか?
結論
シニア世代の建て替えでは、畳スペースはあると便利ですが、「小上がり」よりも床と段差のない「フラットタイプ」をおすすめします。
畳スペースは、
- 横になって休める
- 来客時の寝室になる
- 将来の介護スペースとして使える
など多くのメリットがあります。
一方、小上がりは座りやすい反面、段差による転倒リスクがあるため、高齢になってからは注意が必要です。
和室は本当に必要?
昔のような8畳の客間は、
現在ではあまり使われなくなりました。
しかし、
3〜4.5畳程度の畳スペース
があると、
- 昼寝
- 孫が遊ぶ場所
- 来客用
- 将来の介護スペース
として活用できます。
「使わない和室」ではなく、
多目的スペース
として考えることがポイントです。
小上がりのメリット
小上がりとは、
床より20〜40cm程度高くした畳スペースです。
メリットは、
- 椅子のように腰掛けやすい
- 畳下を収納にできる
- リビングとの空間にメリハリが生まれる
ことです。
若い世代にも人気があります。
小上がりのデメリット
シニア世代では、
最も注意したいのが
段差による転倒です。
例えば、
夜間や照明が暗い時間帯には、
小上がりの段差につまずく危険があります。
厚生労働省の統計でも、
高齢者の家庭内事故は、
転倒・転落
が大きな割合を占めています。
そのため、
将来を考えると、
小上がりは慎重に検討した方がよいでしょう。
フラット畳スペースがおすすめ
床と同じ高さの
フラットな畳スペース
なら、
段差がありません。
そのため、
- 車椅子でも入りやすい
- 介護ベッドを置きやすい
- 掃除機やロボット掃除機も使いやすい
- 転倒リスクを減らせる
というメリットがあります。
シニア世代では、
こちらをおすすめしています。
広さはどれくらい?
おすすめは、
3〜4.5畳
です。
例えば、
LDKの一角に設ければ、
普段はリビングの延長として使い、
必要な時だけ個室として活用できます。
最近では、
引き戸で仕切れる設計も人気です。
将来の介護も考える
畳スペースは、
将来、
介護ベッドを設置したり、
ヘルパーが介助したりする場所にもなります。
そのため、
寝室としても利用できるよう、
トイレや洗面所の近くへ配置すると便利です。
和室より性能も重要
畳スペースを作るなら、
住宅性能も忘れてはいけません。
おすすめは、
- 耐震等級3(許容応力度計算)
- 断熱等性能等級6(HEAT20 G2レベル・UA値0.46以下が目安)
- 気密測定によるC値1.0以下(できれば0.7以下)
- 第一種換気(熱交換型)
- 段差5mm以下
暖かく安全な住宅は、
老後の健康にもつながります。
法律・制度の根拠
高齢者が安全に暮らせる住宅については、
高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律(バリアフリー法)
および
国土交通省「住宅設計標準」
などが参考になります。
また、
住宅性能については、
住宅性能表示制度
が整備されています。
デザインハウス甲府からのアドバイス
山梨県でも、
シニア世代のお客様から、
「畳は必要ですか?」
というご質問をよくいただきます。
私たちは、
**「和室を作るかどうか」ではなく、「どのように使うか」**が大切だと考えています。
現在おすすめしているのは、
3〜4.5畳のフラットな畳スペースです。
段差をなくすことで、
将来の介護や車椅子にも対応しやすくなります。
また、
- 耐震等級3
- 断熱等性能等級6
- 高気密住宅(C値1.0以下、できれば0.7以下)
を組み合わせることで、
安全で健康に暮らせる住まいになります。
畳は「昔ながらの和室」ではなく、「老後の安心を支える多目的スペース」として考えることが、これからの家づくりにはおすすめです。










