なぜ全館空調で失敗する人がいるのか?
Q
最近は、
「全館空調の家」
が人気です。
家中が快適になると聞きますが、
中には
「全館空調で失敗した」
という人もいます。
なぜなのでしょうか?
A
結論から言うと、
全館空調が悪いのではなく、住宅性能が不足していることがあるからです。
まず知っていただきたいのは、
全館空調は魔法の設備ではありません。
あくまで、
家全体の温度をコントロールする設備です。
つまり、
家そのものの性能が低ければ、
どんなに良い設備を付けても限界があります。
例えば、
断熱性能が低い家。
気密性能が低い家。
その状態で全館空調を入れると、
暖房や冷房した空気がどんどん逃げていきます。
すると、
設備は頑張って動き続けます。
結果として、
光熱費が高くなることがあります。
私はよく、
穴の空いたバケツに水を入れる話をします。
どんなに大きなホースで水を入れても、
穴が空いていれば水は溜まりません。
住宅も同じです。
断熱と気密が不足している状態では、
全館空調の効果を十分に発揮しにくいのです。
また、
全館空調で後悔する理由として、
期待値のズレもあります。
例えば、
真夏でも寒いくらい涼しい。
真冬でも半袖で暮らせる。
そんなイメージを持つ方もいます。
しかし実際には、
快適な温度を維持する設備です。
ホテルのような快適性を期待していたら、
思っていたのと違うと感じることがあります。
さらに、
メンテナンスも重要です。
フィルター清掃。
定期点検。
これらを怠ると、
本来の性能を発揮できません。
私はここでお伝えしたいのです。
全館空調を考えるなら、
まず考えるべきなのは設備ではありません。
住宅性能です。
例えば、
- 断熱等級6
- 高気密住宅
- 高性能サッシ
- 第一種熱交換換気
こうした性能があってこそ、
全館空調は本来の力を発揮しやすくなります。
逆に言えば、
住宅性能が高ければ、
大掛かりな全館空調がなくても快適な家は作れます。
だから私は、
全館空調ありきの家づくりはおすすめしていません。
大切なのは、
設備で快適にすることではなく、
家そのものを快適にすることです。
その上で全館空調を選ぶなら、
非常に良い選択になると思っています。
深澤敏仁のひと言
「私は全館空調を否定しているわけではありません。
むしろ快適な設備だと思っています。
ただ、
全館空調だけで快適になるわけではありません。
本当に大切なのは、
断熱と気密という家の基本性能です。
私は設備に頼る家より、
設備が少なくても快適な家を目指したいと思っています。」










