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耐震・制震・免震は何が違う? 地震の力に対する仕組みをどう比較しますか?

Q.耐震・制震・免震は何が違う?
地震の力に対する仕組みをどう比較しますか?

A.耐震は建物の構造で地震の力へ抵抗し、制震は装置等で揺れのエネルギーを吸収して変形を抑え、免震は地盤から建物へ伝わる揺れを小さくする仕組みです。目的と必要な設計が異なるため、名称だけで優劣を決めず、建物と敷地の条件、維持管理まで比較してください。

揺れへどう対応するかを分ける

耐震では、壁、床、梁、接合部等がつながって力へ抵抗します。耐震等級はその性能を確認する指標の一つですが、揺れを感じなくする等級ではありません。等級の数字と、家具や設備まで被害がないことを同じ意味にしないでください。

制震は、ダンパー等に変形や動きが伝わることでエネルギーを吸収し、建物の変形や損傷の抑制を図ります。装置の方式には違いがあり、どの程度の変形で働くか、どこへ取り付けるかを含めた検討が必要です。

免震は、建物を支える部分等に装置を設け、地盤の揺れが建物へ伝わりにくくする仕組みです。免震層の変位、周囲の空間、設備配管の追従等も考える必要があり、装置だけを購入して一般的な基礎へ置けば成立するものではありません。

地震への備えとして重なる目的はありますが、それぞれの仕組みは同じではありません。制震があることを理由に、建物側で必要な耐震性能を省くことはできません。免震も、上部構造の設計が不要になるものではありません。

効果の指標と使う条件を揃えて比べる

比較では、揺れの加速度、層間の変形、部材の損傷など、何を小さくする効果かを確認します。「揺れを半分」という短い表現だけでは、家族の体感なのか、建物の変形なのかが分かりません。比較の対象と試験条件を示してもらいます。

一度の大きな地震だけでなく、その後の揺れや点検も考えます。装置を使う場合は、地震後にどこを確認し、どんな状態で交換や調整が必要かを聞きます。点検できる位置と、担当する窓口を事前に決めておくことが大切です。

採用前に比較したい内容

・建物の耐震設計と、装置を追加する目的。

・対象とする揺れ、効果の指標、確認した条件。

・必要な施工空間、配管等への対応と費用。

・日常点検、地震後の確認、交換や保証の条件。

費用は、装置の価格だけでは判断できません。構造の変更、施工、配管の対応、点検等を含めて比較します。安い部品を買ったつもりでも、住宅全体へ適合させる費用が必要な場合があります。減額で何を省くかも確認します。

すべての敷地や建物で、同じ方式が最適になるとは限りません。地盤条件、住宅の形、規模、求める性能を共有し、設計者へ適用できる方法を相談します。大きな建物の実験結果を、小さな住宅へそのまま当てはめないでください。

耐震と制震を組み合わせる場合も、基礎、壁、接合部から装置へどう力を伝えるかが重要です。配置と取付けの検討が必要で、「標準で装置付き」という言葉だけでは内容を比較できません。

当社は耐震等級3と許容応力度計算を基本に、制震装置evoltzを組み合わせる方針です。装置の追加を、必要な壁や接続を減らす理由にはしません。建物の構造と装置が役割を分担することを重視しています。

なお、これらは家具の転倒や配管、外構、液状化等のあらゆる被害をなくす約束ではありません。設備の固定や避難の備え、地盤への対策は、建物の揺れの対策と合わせて別に確認します。

広告を見比べて迷ったときは、装置の数や実験映像の迫力だけで選ばず、採用する自宅の設計へ戻ります。今回の住宅で何を検証し、どの図面へ反映したかが比較の中心です。

住宅会社には「この家は、構造で抵抗する部分と、装置で抑える部分をどう分担しますか」と聞きます。選ぶ目的を明確にすれば、名称の安心だけで追加費用を決めずに済みます。

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79 制震ダンパーは小さな揺れでも働く?変形量・速度・温度などの作動条件はどう見ますか?

参照資料 B06、B07、B08

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