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断熱材は厚ければよい? 熱伝導率と厚さを組み合わせて比較する方法は?

Q.断熱材は厚ければよい?
熱伝導率と厚さを組み合わせて比較する方法は?

A.同じ断熱材なら厚くするほど熱を伝えにくくできますが、違う製品を厚さだけで比べることはできません。材料の熱伝導率と施工厚さから熱抵抗を確認し、部位全体の構成と施工状態まで比較します。「何ミリ入れるか」の前に、製品名と数値を揃えることが必要です。

材料の数値を同じ単位で比べる

熱伝導率は、材料の中を熱が伝わりやすいかを示す指標で、記号はλ、単位はW/(m・K)です。同じ厚さなら、この値が小さい材料ほど熱を伝えにくくなります。「グラスウール」「ウレタン」といった種類名だけでは、個々の製品の数値は決まりません。

熱抵抗は、材料の層が熱を通しにくい程度を表し、記号はR、単位はm²・K/Wです。均一な材料の層については、厚さをメートルへ直し、熱伝導率で割って求めます。厚さをミリメートルのまま代入すると、桁が違う結果になるので注意します。

計算例として、厚さ100mm、熱伝導率0.040の断熱材なら、0.10を0.040で割り、熱抵抗は2.5です。厚さ80mm、熱伝導率0.032の材料も、0.08を0.032で割ると2.5です。これは仮の材料条件による比較で、製品の推奨や価格比較ではありません。

この例では厚さが違っても、材料層としての熱抵抗は同じです。一方、同じ100mmでも熱伝導率が変われば熱抵抗は変わります。「当社は他社より二十ミリ厚い」という説明には、比較している両製品の熱伝導率を合わせて尋ねてください。

なお、熱抵抗が同じなら住宅の性能もすべて同じ、という意味ではありません。材料を支える枠、継ぎ目、下地、窓なども建物の熱の出入りへ関係します。材料層のR値と、壁全体の熱貫流率、住宅全体のUA値は区別して読みます。

設計上の厚さを施工で確保する

見積もりには、製品名、該当する熱伝導率、施工厚さ、使う部位を残します。壁と屋根で別の製品を使う場合は分けて記載します。同じメーカーの製品でも仕様が違えば数値が変わるため、カタログのどの品番を参照したかまで確認します。

比較表に入れる項目

・断熱材のメーカー、製品名、品番と使用部位。

・採用する熱伝導率と、その根拠となる資料。

・設計厚さと、計算した材料層の熱抵抗。

・施工後の厚さ、隙間、固定方法の確認手順。

袋入りの繊維系断熱材を、設計より薄い空間へ押し込む場合などは、元の製品仕様をそのまま完成状態の性能と見なせません。どこまでがメーカーの施工条件に沿うのかを確かめます。材料が入っている写真だけで、必要な厚さまで確保されたとは判断しません。

吹付け断熱も、発泡した見た目だけで厚さを判断することはできません。狭い部分や端部で所定の厚さを取れているか、測定した記録を求めます。厚さの管理方法は製品と施工要領に従い、薄い箇所を別の場所の厚盛りで埋め合わせた説明にしません。

また、断熱材の種類を変更すると、防湿や防火、固定方法などの検討も変わる可能性があります。熱抵抗だけが同じだから自由に置き換えてよい、という扱いは避けます。設計者が壁や屋根の構成全体で適合を確認します。

予算を比較するときは、材料単価だけでなく、必要な厚さを確保する下地や施工費も同じ範囲にします。薄い製品なら必ず安い、厚い製品なら必ず高性能という結論を先に決めず、完成する部位の性能と取得総額を並べます。

相談では、候補となる二つの断熱材について、同じ部位でR値を計算した表を求めてください。材料名の印象や厚さの競争から離れ、数値の根拠と現場で再現する方法を確認できます。

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参照資料 P05、P06、P07

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