Q.設計住宅性能評価書と建設住宅性能評価書は何が違う?
図面の評価と現場の確認をどう読み分けますか?
A.設計住宅性能評価書は、設計図書に基づいて住宅の性能を評価した書類です。建設住宅性能評価書は、施工段階と完成段階の検査を経た評価結果をまとめた書類です。設計評価だけで現場確認まで終えたとは考えず、両方の対象項目と結果を確認してください。
計画の性能と施工段階の確認を読み分ける
設計評価では、登録住宅性能評価機関が、申請された図面や計算等を基に性能を評価します。耐震や断熱などを共通の基準で比較できますが、現場の施工結果を確認する書類ではありません。
建設評価では、設計評価を受けた内容に対応して、定められた工程と方法で検査を行います。完成後には見えない部分もあるため、工事途中の確認が重要です。完成した後に一度見れば、すべてを同じように評価できるわけではありません。
ただし、建設評価も、毎日すべての施工を常時監視する制度ではありません。制度で定める検査の対象と方法があります。建設評価書があれば、どんな施工ミスも絶対にない、と説明することは適切ではありません。
評価書を見る際は、等級の数字だけでなく、どの項目を評価したかを確認します。必須と選択の項目や、建物による適用範囲があります。空欄や対象外を、低い評価または問題なしという意味へ勝手に読み替えないでください。
物件と最終仕様が一致するかを確認する
書類の建物名称、所在地、建築主、発行機関、評価書の番号や交付日を照合します。モデルプランや別のお客様の評価書は、自宅の証拠にはなりません。サンプルを見た後で、自宅の書類をいつ受け取るかを決めます。
設計評価後に窓や構造、設備等を変更した場合は、評価内容への影響を確認します。必要な変更手続きを経たか、建設評価の対象図書に反映されているかを確認してください。当初の高い等級だけを広告へ残す状態を避けます。
二つの評価書で確かめたい内容
・自宅の建物情報と、評価機関・交付日の一致。
・評価した項目、等級、適用範囲と記載事項。
・設計変更の履歴と、対応する最新版の図書。
・施工中の検査、指摘と是正、最終書類の交付。
契約前には、設計だけ取得するのか、建設まで取得するのかを明確にします。評価費用、申請者、検査を予約する担当、必要な工程調整も確認します。「性能評価付き」という説明だけでは、依頼範囲が分かりません。
工事の予定を変更するときは、検査の前に隠してしまう部分がないかを確認します。現場で施工を進めた後では、必要な状態を見られなくなる場合があります。工程と検査を住宅会社と評価機関で調整してもらいます。
検査で指摘が出た場合は、何を直し、どの方法で確認したかを記録します。検査員が来た写真だけでは、指摘への対応までは分かりません。是正した内容と、最終評価へ至る経緯を説明してもらうことが大切です。
性能評価と、気密測定等の別の実測も区別します。評価書に記載された断熱性能から、C値を測定したと判断することはできません。実施する測定の報告書を、評価書とは別の項目として受領一覧へ入れます。
評価書を契約に活用する場合は、どの版を添付するかと、その記載を契約でどう扱うかを確認します。制度上の効果に加え、仕様変更や未達時の対応を、合意した内容を契約書で確認できるようにします。
私は、評価書の取得をゴールにせず、設計した内容が施工へつながっているかを確かめたいと考えています。引き渡し後も、図面・検査記録と一緒に保管すると、改修や売却時の説明資料になります。
住宅会社には「設計と建設の両方で何を評価し、変更や是正をどの書類へ残しますか」と質問します。二つの書類の役割を理解したうえで、自宅の根拠を受け取れます。
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参照資料 E02、E04










