Q.社長が住宅業界に入る前と今で、最も考えが変わったことは何ですか?
A.最も変わったのは、安ければよいという考え方です。住宅業界に入る前は、価格の安さを重く見ていました。今は、建築時の価格に加え、性能、維持管理、家族が住み続けるときの負担まで含めて判断したいと考えています。
安さを見る範囲が建てた後まで広がりました
住宅を選ぶとき、最初に販売価格へ目が向くのは自然なことです。予算には限りがあり、安く建てられることには大きな意味があります。私も、価格を抑える努力をやめたいと思っているわけではありません。
変わったのは、その金額で何が手に入るかを見る視点です。必要な工事が価格に含まれているか、家族が望む性能を確保できるか。建物を完成させる支払いだけで、選択の良し悪しを決めたくないと思うようになりました。
今の私には、性能の悪いローコスト住宅を、安さだけで売りたいという気持ちはありません。価格を下げるなら、面積、形状、仕様の選び方、発注や施工の工夫を考えます。何を省いて安くしたのかを、お客様が理解できる形で説明したいと考えています。
同じように見える家でも、価格に含む範囲と性能が違えば、数字だけの比較はできません。見積もりをそろえ、必要なものを足し、不要なものを見直したうえで、自分たちに合う総額かを判断していただきたいと思います。
支払えることと暮らしが続くことを一緒に考えます
現在の私が予算の相談で重視するのは、支払った後にいくら残せるかです。建物の契約金額が予算内でも、入居の準備、毎月の生活、将来への備えが難しくなれば、家族の暮らしは窮屈になります。
例えば、追加工事に100万円を使うという仮の場面なら、設備や見た目がどう良くなるかと、手元資金が100万円減る意味を一緒に考えます。希望をかなえる価値はありますが、家のために使う金額を増やすほど満足も増えるとは限りません。
光熱費、修繕、設備の交換、税金や保険など、住んでから考える支出もあります。個別の金額は条件に合わせて確認し、建築時の見積もりに含むものと、後に備えるものを分けたいと思います。将来の支出を一律の金額で約束することもしません。
必要な広さも、価格と合わせて見直します。使わない部屋を増やすより、毎日使う場所の性能と使い勝手に予算を回す方が合う家族もいます。建物を大きくすることを、家づくりの成功の条件にはしたくありません。
安くする提案にも理由を示したいと思います
今の考え方を、お客様への提案にするなら、次の点を確認します。
・入居までに必要な総額と、未確定の費用は何か。
・その予算で、どの性能と工事範囲を約束するか。
・減額する場合、何を変え、生活にどう影響するか。
・住んでからの管理と将来の交換を続けられるか。
・支払いの後にも、必要な手元資金が残るか。
設備を一つ外す場合でも、使わなくてよい機能を減らしたのか、必要なことを我慢するのかで意味は変わります。価格が下がったという結果に加え、その理由まで共有できることを大切にしたいと思います。
また、高い製品を選べば安心とも決めません。必要な性能と用途を満たし、手入れや交換の条件を理解できるなら、価格を抑えた選択には価値があります。会社が説明しやすい商品を優先するのではなく、お客様の条件と照らして考えたいところです。
家族が好きな内装や趣味の場所にも、予算を使ってよいと思います。性能と必要な費用、残す資金を確認したうえで、自分たちが何に喜びを感じるかを選んでください。実用だけで満足を測るつもりはありません。
私の考えは、安ければよいから、必要な性能と暮らしを守りながら安く建てたいへと変わりました。山梨で家を検討する方にも、販売価格だけでなく、その金額に含む内容と建てた後の生活まで見ていただきたいと思います。当社の提案にも、何を守って、どこを工夫しているのかを遠慮なく質問してください。
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