浄化槽の設置や解体工事費用に対して出る自治体の助成金制度
A. 浄化槽の設置・撤去や古家の解体に補助金が出る場合はあります。ただし、建て替えなら誰でも利用できる制度ではありません。工事契約や着工前の申請が原則です。
補助制度は市町村ごとに異なり、同じ山梨県内でも対象区域、金額、建て替えの扱いが違います。前年に利用できた制度が今年もあるとは限りません。
合併処理浄化槽の設置補助
下水道が整備されていない区域では、合併処理浄化槽の設置費に対する補助制度があります。
2026年度の例では、甲府市の上限額は次のとおりです。
| 区分 | 補助上限額 |
|---|---|
| 5人槽 | 33万2,000円 |
| 7人槽 | 41万4,000円 |
| 10人槽 | 54万8,000円 |
| 単独処理浄化槽の撤去 | 15万円 |
| くみ取り槽の撤去 | 9万円 |
| 対象となる宅内配管 | 33万円 |
詳しい対象区域や条件は、甲府市「浄化槽設置補助制度」で確認できます。
北杜市、山梨市、大月市などでも5人槽33万2,000円、7人槽41万4,000円などの制度がありますが、必ず同じ条件とは限りません。山梨県には、市町村が実施する個人設置型と、市町村が設置・管理する市町村設置型があります。山梨県「合併処理浄化槽の整備促進」
建て替えでは対象外になる項目もある
特に注意したいのは、既存の単独処理浄化槽やくみ取り槽から合併処理浄化槽へ切り替える「転換補助」です。
自治体によっては、次の場合を対象外としています。
- 建物を新築する
- 古家を解体して建て替える
- すでに合併処理浄化槽を使用している
- 数年以内に下水道が整備される区域
- 販売・賃貸を目的とする住宅
- 申請前に契約または着工している
例えば笛吹市では、単独処理浄化槽からの転換に撤去費を上乗せできますが、宅内配管補助は新築・建て替え・増改築を除くと明記されています。笛吹市「合併処理浄化槽設置整備事業補助金」
「古い浄化槽があるから補助金を使える」とは限らないため、計画地の住所を伝えて自治体へ確認してください。
古家の解体補助金は別制度
建物の解体費に対する補助は、浄化槽補助とは別です。多くは空き家対策や危険家屋の除却を目的としています。
対象になりやすいのは、次のような建物です。
- 長期間使用されていない空き家
- 倒壊や屋根材落下の危険がある
- 自治体から危険空き家などの認定を受けた
- 所有権や相続登記が整理されている
- 市税などの滞納がない
一方、現在居住している家を新築へ建て替えるための解体は、対象外になる自治体が少なくありません。
「解体補助金がある」と聞いて資金計画へ入れたものの、建て替え目的だったため使えない、という事態に注意が必要です。
補助金より先に契約してはいけない
一般的には、次の順序で進めます。
- 市町村へ住所と工事内容を伝える
- 対象区域・対象工事・所得要件を確認する
- 見積書や図面などをそろえて申請する
- 交付決定通知を受ける
- 契約・着工する
- 完成後に実績報告と検査を受ける
工事後の申請は、原則として認められません。また、予算上限へ達すると年度途中でも受付が終了することがあります。
補助対象外の費用も確認する
浄化槽工事では、本体価格以外にも次の費用が発生します。
- 古い浄化槽の清掃・汚泥処理
- 掘削・残土処分
- 岩盤や地下水への対策
- 宅内外の排水配管
- 放流先の整備
- 駐車場コンクリートの復旧
- 毎年の保守点検・清掃・法定検査
補助金の対象となるのは、この一部だけの場合があります。
デザインハウス甲府では、補助金を差し引く前の工事総額と、利用が確定した補助額を分けて資金計画へ表示します。
補助金は「もらえる前提」で契約するお金ではありません。対象確認と交付決定を済ませ、補助金がなくても資金不足にならない総額で建て替えを計画してください。










