Q.気密測定報告書はC値だけ見れば十分?測定方法・対象面積・条件はどこを確認しますか?
A.C値だけでは、その測定が自宅のどの状態を表すか分かりません。報告書では、建物の特定、測定日と工事段階、測定方法、対象面積、開口部の処置、結果の根拠を確認します。数字が契約した目標と同じ条件で評価されていることまで確かめてください。
自宅の測定であることから確認する
最初に、物件名や所在地、測定日を見ます。他の施工例やモデルハウスの結果ではなく、今回の自宅の資料かを確認するためです。図面が変更されている場合は、対象範囲や面積が変更後の建物に対応しているかも照合します。
次に、中間測定か完成時の測定かを読みます。設備がまだ付いていない、配管穴を仮に閉じているなどの条件があれば、それも結果の意味に関係します。報告書に記載がなければ、別紙や写真も含めて建物の状態を説明してもらいます。
測定方法については、適用した規格と版、減圧法か加圧法か、使用した装置と測定担当者を確認します。JIS A 2201は、送風機で内外に圧力差をつくり、気密性能を調べる方法を定めた規格です。規格名だけで、記録の内容を読まなくてよいわけではありません。
床面積と総相当隙間面積も確認します。C値の計算に使った面積の根拠を示す図面があれば、測定範囲との対応を見られます。面積の求め方を自分で変更するのではなく、分からない部分を測定者へ説明してもらってください。
測定条件と結果を一緒に受け取る
気密測定では、複数の圧力差と通気量の関係から結果を求めます。そのため、C値を大きく印刷した一枚の掲示だけでなく、測定データを含む報告書を求めます。施主が計算をすべて再現するより、測定者が根拠を説明できることが重要です。
結果表やグラフに、通気量、圧力差、隙間特性値などの項目がある場合は、分からない記号を質問します。一つの項目だけで欠陥と判断したり、別の指標をC値と同じものとして比較したりせず、その試験でどのように評価したかを確かめます。
報告書と添付資料で見たい項目
・物件名、測定日、工事段階と測定担当者。
・測定方法、対象範囲、面積とその算定根拠。
・開口部の閉鎖・目張り、天候や温度等の記録。
・測定データ、最終結果、補修と再測定の履歴。
外の風や温度など、測定時の条件も確認対象です。測定が適切に成立しているかは、機器の状態やデータを含めて担当者が判断します。風のある日の写真だけで無効と決めず、どの条件で測定可能と判断したかを聞いてください。
補修や再測定をした場合は、最初の結果から最終結果までの関係を確認します。最良の一回だけを切り取った数値では、どの施工状態で確認できたかが分かりません。仮の処置と恒久的な補修も区別し、最後に残す建物の状態を説明してもらいます。
測定者の技能や、使用機器の点検・校正等の管理について質問することもできます。登録証や外部会社の社名は体制を知る資料ですが、それだけで報告書の記載が正しいと決まるものではありません。今回の測定方法と記録を確認します。
受け取った資料は、竣工図や仕様書とまとめて保管してください。後からエアコンや配線工事を行う際に、当初の気密範囲と測定条件を共有しやすくなります。ただし、過去の結果は測定時点の資料であり、将来の性能を無条件に示すものではありません。
引き渡し前には「この報告書の数値は、どの状態の家を表し、契約した目標をどう確認したものですか」と尋ねます。C値を読めることに加え、その根拠を受け取れることが、住宅会社を比較する判断材料になります。
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参照資料 P01、P02、P03










