Q. 引越し費用はいくらかかる?
A. 4人家族の近距離引越しなら、通常期で10万〜18万円、繁忙期で15万〜30万円が目安です。
ただし、これは引越し業者へ支払う基本料金の目安です。
実際には、不用品処分、エアコン移設、旧居の清掃、インターネット工事、家具・家電購入なども発生します。
新築への引越しでは、引越し関連費用として30万〜50万円程度を資金計画へ入れておくと安心です。
建て替えで仮住まいが必要な場合は、引越しが往復2回になるため、さらに大きな予算が必要です。
家族人数別の引越し費用
同一市内や近隣地域への引越しを想定した目安です。
| 家族構成 | 通常期 | 繁忙期 |
|---|---|---|
| 単身・荷物少なめ | 3万〜7万円 | 5万〜12万円 |
| 単身・荷物多め | 5万〜10万円 | 8万〜15万円 |
| 2人家族 | 7万〜13万円 | 10万〜20万円 |
| 3人家族 | 8万〜15万円 | 12万〜25万円 |
| 4人家族 | 10万〜18万円 | 15万〜30万円 |
| 5人以上 | 13万〜25万円 | 20万〜40万円以上 |
SUUMO引越し見積もりの2026年1月時点のデータでは、4人家族の平均は繁忙期約16万6,000円、閑散期約12万円でした。SUUMO「引越し費用の繁忙期・閑散期」
荷物量、移動距離、住宅条件によっては、平均より大幅に高くなる場合があります。
引越し費用は何で決まる?
引越し料金は、主に次の条件で決まります。
- 荷物の量
- トラックの大きさ
- 作業員の人数
- 移動距離
- 作業時間
- 引越し日
- 建物の階数
- エレベーターの有無
- トラックを駐車できる位置
- 荷造り・荷ほどきの依頼
- エアコンなどのオプション作業
サカイ引越センターも、トラック、距離、作業人数、時間、荷物量、建物条件、日程、追加サービスによって料金が変わると説明しています。サカイ引越センター「引越し料金」
住宅の距離だけでなく、荷物量と作業条件を確認しなければ正確な金額は出せません。
距離別の費用目安
4人家族の場合の一般的な目安です。
| 移動距離 | 通常期の目安 |
|---|---|
| 同一市内・15km未満 | 8万〜15万円 |
| 同一県内・50km未満 | 12万〜18万円 |
| 200km未満 | 17万〜25万円 |
| 500km未満 | 22万〜35万円 |
| 500km以上 | 30万〜50万円以上 |
長距離の場合は、高速道路料金、燃料費、スタッフの拘束時間、荷物の保管、到着日などによって金額が変わります。
アート引越センターでは、100km以上の家族引越しを約8万〜50万円の目安としており、繁忙期には相場の1.5〜2倍になる場合があると案内しています。アート引越センター「長距離引越し」
最も高くなりやすいのは3月・4月
進学、就職、転勤が重なる3月から4月は、引越しの繁忙期です。
次の条件が重なると、料金がさらに上がりやすくなります。
- 3月下旬から4月上旬
- 土曜日・日曜日
- 祝日
- 月末
- 午前中指定
- 大安
- 荷造り・荷ほどき込み
- 依頼時期が遅い
アート引越センターも、3月・4月、月末、金曜日から日曜日、祝日、大安は予約が多く、値引きしにくいと案内しています。アート引越センター「曜日や日時による料金差」
新築の完成予定を調整できるなら、繁忙期を避けるだけで費用を抑えられる可能性があります。
引越し業者以外にかかる費用
引越し費用は、運送費だけではありません。
| 項目 | 費用目安 |
|---|---|
| 不用品処分 | 3万〜20万円 |
| エアコン移設 | 1台2万〜5万円 |
| 洗濯機設置 | 3,000〜1万円 |
| テレビ・アンテナ設定 | 5,000〜3万円 |
| インターネット工事 | 0〜5万円 |
| 旧居の清掃 | 3万〜10万円 |
| ピアノ・金庫などの特殊運搬 | 2万〜10万円以上 |
| 梱包資材の追加 | 5,000〜2万円 |
| ペット移動・一時預かり | 1万〜10万円以上 |
| 挨拶品 | 5,000〜2万円 |
これらを加えると、基本料金が12万円でも、引越し関連総額は30万円を超える可能性があります。
エアコン移設は追加料金が出やすい
エアコンの移設では、取り外しと取り付け以外にも費用が発生することがあります。
- 配管の交換・延長
- 化粧カバー
- 高所作業
- 室外機の特殊設置
- 電圧切り替え
- 専用コンセント
- 冷媒ガスの補充
- 古いエアコンの処分
「エアコン移設1台1万円」と見えても、標準工事以外を加えると数万円になる可能性があります。
製造から年数が経過しているエアコンは、移設費をかけるより、新居で買い替えた方がよい場合もあります。
新居の断熱性能、部屋の広さ、電源、設置位置も確認して判断してください。
不用品処分は早めに行う
荷物が多いほど、大きなトラックと多くの作業員が必要になります。
そのため、不用品を減らすことは引越し料金の削減につながります。
- 古い家具
- 使用していない家電
- 衣類
- 本
- 子ども用品
- 物置の中身
- 庭用品
- 自転車
ただし、引越し直前に大量処分を依頼すると、処分業者を選ぶ時間がなくなり、費用が高くなる可能性があります。
粗大ごみ、自治体回収、リサイクルショップ、買取サービスなどを使い分け、2〜3か月前から整理します。
アート引越センターも、荷物量が増えるほど費用と梱包作業の負担が増えるため、事前に荷物を減らす方法を推奨しています。アート引越センター「繁忙期の費用を抑える方法」
4人家族の新築引越し例
同一市内、通常期に引っ越す場合の一例です。
| 項目 | 予算例 |
|---|---|
| 引越し基本料金 | 12万円 |
| エアコン2台移設 | 6万円 |
| 不用品処分 | 8万円 |
| 旧居清掃 | 4万円 |
| インターネット・機器設定 | 2万円 |
| 挨拶品・梱包用品 | 1万円 |
| 予備費 | 5万円 |
| 合計 | 38万円 |
引越し業者の見積りが12万円でも、関連費用を含めると38万円です。
新築資金計画では、「引越し代10万円」ではなく、30万〜50万円程度を一つの目安として計上します。
家具・家電の購入費は別に必要
新居への引越しでは、家具や家電も買い替えたくなります。
- 冷蔵庫
- 洗濯機
- テレビ
- ソファ
- ダイニングセット
- ベッド
- カーテン
- エアコン
- 照明
- 調理家電
4人家族が主要な家具・家電を買い替える場合、150万〜250万円程度必要になる可能性があります。
引越し関連費用40万円、家具・家電200万円なら、入居前後に約240万円の現金が動きます。
住宅完成後に考えるのではなく、契約前から住宅取得総額へ入れてください。
建て替えでは引越しが2回必要
建て替えでは、次の2回の引越しが発生します。
- 現在の家から仮住まいへ移る
- 仮住まいから新居へ戻る
1回15万円なら、往復で30万円です。
さらに次の費用が加わります。
- 仮住まいの敷金・礼金
- 仲介手数料
- 家賃
- 駐車場
- 保証会社
- 家財保管
- 不用品処分
- インターネット工事
- ペット対応住宅の追加費用
建て替えの場合、往復の引越しだけで30万〜60万円、仮住まいまで含めると100万円を超える可能性があります。
建物価格だけでなく、解体から新居へ戻るまでの総額で考える必要があります。
引越し費用を抑える方法
1. 3月・4月を避ける
可能なら5月以降や秋などへずらします。
2. 平日を選ぶ
土日祝日より調整しやすくなる場合があります。
3. 時間指定を外す
午後便や時間帯お任せ便を選ぶと、安くなる可能性があります。
4. 荷物を減らす
不要な大型家具を運ばないことで、トラックを小さくできる可能性があります。
5. 荷造りを自分で行う
作業を依頼する範囲が増えるほど料金は上がります。
6. 複数社から見積りを取る
同じ条件でも、車両とスタッフの空き状況によって金額が変わります。
7. 新築の完成日を早めに確認する
直前予約になると、希望日時を確保しにくくなります。
安さだけで決めない
引越し料金が安くても、見積条件が違えば比較できません。
確認する項目は次のとおりです。
- トラックの大きさ
- 作業員数
- 段ボールの枚数
- 養生の範囲
- 家具の分解・組立
- 洗濯機の設置
- エアコン工事
- 不用品の扱い
- 荷造り・荷ほどき
- 追加料金が発生する条件
- 補償内容
- キャンセル・日程変更条件
「引越し一式」と書かれた総額だけでは、正確に比較できません。
同じ作業条件をそろえて見積りを比較してください。
住宅会社へ確認すること
新築工事では、完成予定日と実際に引っ越せる日が同じとは限りません。
次の内容を確認してください。
- 完成予定日
- 建物の引渡し日
- 住宅ローン実行日
- 引越し可能日
- 外構工事の完了日
- 駐車場を使用できる日
- エアコン設置日
- インターネット開通日
- 遅延した場合の対応
引越しを予約した後に建物の完成が遅れると、日程変更料、家賃、荷物保管費などが発生する可能性があります。
余裕を持った日程で予約します。
引越し前後に残す現金
引越し関連費用を支払った後も、生活防衛資金を残す必要があります。
入居後には次の支出が発生します。
- 初回の住宅ローン返済
- 固定資産税
- 家具・家電の追加購入
- 住所変更に伴う費用
- 外構の追加
- 車や家電の故障
- 想定外の生活用品
頭金、諸費用、引越し、家具・家電を支払った結果、預金がほぼゼロになる計画は危険です。
俺流結論
4人家族の近距離引越しなら、業者へ支払う基本料金は通常期で10万〜18万円、繁忙期で15万〜30万円が目安です。
しかし、実際には不用品処分、エアコン移設、清掃、通信工事などが加わります。
新築への引越し関連費用として、30万〜50万円程度を最初から資金計画へ入れてください。
家具・家電を買い替える場合は、さらに150万〜250万円程度必要になる可能性があります。
最も危険なのは、住宅会社の見積書に引越し費用がないため、
「まだ考えなくてよい」
と判断することです。
見積書に含まれていなくても、引越し費用がなくなるわけではありません。
建物価格ではなく、引越しを終え、実際に新生活を始めるまでの総額で判断する。
これが正しい住宅資金計画です。










