Q.建築中の木材が雨に濡れたら、何を確認して次の工事へ進みますか?
A.濡れた場所と期間、材料の種類、乾燥状態、変形や傷みの有無を確認し、必要な処置と再確認をしてから次の工程へ進むことが大切です。雨に一度濡れたら必ず使えないとも、木材だから何も確認しなくてよいとも言えません。私は、見た目だけで乾いたと判断して隠したくありません。
雨量だけでなく水が残る場所を確認します
工事中は、屋根や外壁の防水がまだ完成していない段階があります。雨が入った場合は、どこから入り、床のくぼみや接合部などに水が残っていないかを見ます。表面が濡れたことと、長く水を抱えた状態では条件が異なります。
製材、構造用合板、その他の面材、断熱材では、濡れた後に確認する内容や使用条件が違います。日本ツーバイフォー建築協会も、乾燥材の利用と湿気対策を説明しています。ただし、出荷時に乾燥材だったことだけで、雨の後の状態まで確認したことにはなりません。
例えば、同じ雨の日でも、養生された材料と、床面にたまった水に接していた材料では状況が違います。何日濡れたかだけを共通の基準にせず、現場の状態と材料の施工条件を確認します。写真に色の変化があるだけで、腐朽と決め付けることも避けます。
乾燥と傷みの確認を分けて行います
水がある場合は、排水や拭き取りなど、現場に合う対応を行い、再び水がたまらないように養生します。シートを掛ければすべて解決するとは限らず、乾燥を妨げないかも確認します。使用する材料や工程に合わせた方法を、施工担当者が検討する必要があります。
乾燥状態を把握するため、必要に応じて含水率の測定を行います。測る材料、位置、深さ、測定器の条件によって値の読み方が変わるため、一か所だけ低い数字が出たことを全体の証明にはできません。測定位置と日付、結果を合わせて記録します。
次の工程へ進める数値や状態は、設計仕様、材料の基準、メーカーの施工条件などで確認してください。すべての木材や面材に一律の数値を当てはめ、この値以下ならどんな状態でも安全と説明することはできません。乾燥の確認と、材料の傷みの判断は別です。
隠す前に判断した根拠を残します
反り、膨れ、接着層の状態、カビなど気になる点がある場合は、影響と処置を専門の担当者やメーカーへ確認します。表面をきれいにするだけで十分か、交換が必要かは、材料や程度により判断が必要です。お客様の目視だけで判断を引き受けるものではありません。
雨濡れ後には次の4点を確認してください。
・濡れた範囲、材料、時期と水が残った状況。
・排水、養生、乾燥など実施した対応。
・測定結果や変形等の点検と判断の根拠。
・次工程へ進む確認者と記録の受取り方。
仮に翌日には表面が乾いて見えても、接合部などに水分が残る場合があります。反対に、雨が降ったという事実だけで、すべての材料交換が必要とも限りません。日数だけの説明にせず、採用する材料をどの状態で施工するかを確認することが大切です。
断熱材や内装下地などを施工すると、後から内部の状態を見にくくなります。乾燥や点検が未完了なら、次の工事の日程を調整する必要があります。引き渡しに間に合わせるために確認を省けば、その後の補修が大きくなる可能性があります。
記録には、濡れた状態、対応した過程、次工程前の確認をつなげて残すと役立ちます。お客様には、どの写真や測定結果で説明を受けられるかを聞いていただきたいと思います。天気が回復したことだけを、処置が完了した根拠にしないでください。
当社の工事でも、雨が心配なときは養生計画と、その後の確認方法を質問してください。私は、雨を完全に避けられると約束するより、濡れたときに状態を確かめ、必要な対応をして進めることを重視します。確認する前に、壁や床の中へ隠してしまわないことが大切です。
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参照資料 S5、S6










