Q.建材を安く仕入れられた場合、その差額はお客様の価格に反映されますか?
A.仕入れ条件の改善は販売価格を考える材料になりますが、購入価格の差額が、そのまま自動的に同額の値引きになるとは限りません。見積もり中、契約済み、発注済みのどの段階かと、数量・運搬・施工などを含む条件を確認して判断する必要があります。
仕入れ価格とお客様へ提供する価格は異なります
住宅会社が材料を購入する価格には、数量、時期、納入先、支払い方法などの条件があります。材料そのものが安くなっても、保管、搬送、施工、廃材の処理などが増えれば、工事全体の原価が同じように下がるとは限りません。
例えば仮の計算で、材料代が10万円下がる一方、分割配送や保管に4万円が増えれば、その部分の原価差は6万円です。このほかに施工条件が変わる場合もあります。仕入れ値の一項目だけを見て、家全体が10万円安くなると約束することはできません。
また、まとめて購入する製品と、一棟のために特別に注文する製品では条件が違います。別の会社の仕入れ値や、インターネットの単品販売価格が分かっても、同じ条件で施工まで引き受けられるとは限りません。工事に必要な範囲をそろえて考えます。
どの段階の価格かを確認します
契約前の見積もりなら、仕様と数量を確定し、その時点で提示できる条件を確認します。仕入れ条件が変わった場合も、既に提示した見積もりへどう反映するか、適用の時期を説明する必要があります。将来値下がりするかもしれないという期待だけで予算を組むことは勧めません。
契約後は、合意した価格と変更に関する条項を確認します。請負代金が定められている契約と、実費を精算する取り決めでは、差額の扱いが異なります。価格が上がったときも下がったときも、まず合意した条件から整理することが大切です。
発注済みなら、取消し、返品、別製品への切替えなどに費用が生じる場合があります。新しい材料が安いと分かっても、既に確保した材料の扱いを飛ばして変更はできません。差額と変更手間を合計して、実際に負担が減るかを比較します。
価格が下がる理由が仕様変更かも確かめます
同じ製品を同じ条件で安く仕入れられた場合と、等級、厚み、寸法、数量を変えた場合は別です。価格だけが下がっていて、実は使う材料が変わっているなら、その変更内容を説明する必要があります。安くなったから大丈夫と受け止めず、仕様書を照合してください。
旧品や在庫品を使う提案では、製品の状態、保管状況、保証、補修部材の手配も確認します。新製品でないこと自体が問題とは限りませんが、必要な性能と将来の対応が満たされるかを見ます。お客様の知らないところで材料を入れ替える進め方にはできません。
お客様が確認したい点は、次の4つです。
・同じ製品と数量で、調達条件だけが変わるのか。
・配送、保管、施工などを含む総額はいくら変わるのか。
・見積もりと契約のどちらの条件を変更するのか。
・変更する仕様と金額を、どの書面へ反映するのか。
当社の価格についても、実際に採用する製品と工事の範囲に沿って説明することが必要です。仕入れ差額を必ず全額還元する、一定割合で配分するなどの約束は、具体的な取り決めなしにはできません。対象の見積もりごとに確認してください。
価格の改善を望むことは、遠慮する質問ではありません。「その条件の改善は、今回の見積もりへ反映できますか」と聞いていただければよいと思います。変更できる内容と理由が分かれば、家族も選択しやすくなります。
私は、安く仕入れたという宣伝だけでお得さを決めたくありません。最終的な支払いに何が含まれ、合意した性能と工事が守られるかを見ることが大切です。調達の工夫が、お客様に分かる価格と内容につながっているかを確かめてください。
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22 この販売価格で会社に利益は残りますか?どこに経費をかけていますか?










